今日の北本自然観察公園〜公園日記〜
【2025年4月16日(水)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、標柱20〜21番間の園路の一部の補修を行いました(写真)。土砂や雨水で削られて崩れやすくなっていた路肩に土留めを施し、水の流れを誘導するための丸太を設置しました。また、園路に進出しつつあった竹林の管理も実施。途中、少し手を休めて、ナナフシモドキの幼虫やアオオサムシを観察しました。ご協力ありがとうございました。
- スミレ類を始めとして、春は紫色の花が多いです♪ ムラサキケマンはそろそろ終盤。木道沿いのジロボウエンゴサクは見ごろ。また、各所で花盛りとなっているアケビは甘い香りを漂わせていました。
- ★野鳥情報★ 標柱10番〜11番間で「チヨチヨビィー♪」と、センダイムシクイの鳴き声が聞こえました。
【2025年4月15日(火)】
- 写真は標柱6〜7番間の風景です。ソメイヨシノの花びらが園路をピンクに染めていました。樹上から響くさえずりはシジュウカラ、ササやぶの中からはウグイス。目でも耳でも心地良く感じられる期間限定のおすすめスポットです。
- めだかのT字路〜標柱13番間の湿地で、フトイが大きく育ってきました。葉先を丹念に探すと... いました! フトネクイハムシです。角度によって色合いに変化があり、宝石をちりばめたような美しさでした。
- 標柱19番付近の木道をイタチがぴょんぴょんと走って行きました。さらに湿地をぐるりと回りこみ、コンクリート堰の上からこちらをじっ… と見ているとこをパシャリ。すぐに茂みの奥へと去ってしまいました。
【2025年4月13日(日)】
- 桜流しの冷たい雨は、若葉ひろがる雑木林の景色を色濃く映えさせていました(写真)。雨のたびに草木がぐんと生長するのを感じる今日この頃です。
- 南口近くの園路にオニグルミの種子が落ちていました。よく見ると両側から穴が穿たれています。これはアカネズミが中身を食べた痕。公園には生息していませんが、ニホンリスは種子をきれいに2つに割って中身を食べます。一方、ネズミは地道に削って穴をあけて中身を食べるのです。しばらくセンター受付に展示します!
- ふれあい橋のクワにクワエダシャクの幼虫がいました。芽吹いたばかりの葉を食べて大きく成長したので、冬よりも見つけやすい! 今日は1本の枝に4匹が連なっていました。枝につかまる脚や、頭と枝をつなぐ細い糸に注目するのが探し方のコツです。葉が茂る頃には地面に降りて蛹になるので、観察はお早めにどうぞ。
【2025年4月12日(土)】
- 巡視中、標柱13番近くの茂みの奥に動く影を発見。静かに待っていると、出てきたのはアオダイショウの頭。全身は見えませんでしたが、1.5mはありそうでした。公園に生息する7種類のヘビでは最大。大きな個体は迫力がありますが、目がつぶらでかわいらしいです(写真をクリックで拡大)。冬眠から覚めたヘビとの出会いが増える季節。でも、近づいて捕まえようとしなければ、まず咬まれることはありません。
- 風が吹くたびはらりひらりと花弁が舞う中、センター前のソメイヨシノでは蜜を求めてやって来るクマバチやセイヨウミツバチ、アゲハなどの昆虫や、メジロが見られました。また、標柱3番付近ではウワミズザクラが咲き始めました。
- 「埼玉県立川の博物館」との共催イベント「ドロツケの歴史を学ぶウォーキング」を開催しました。公園内では高尾の森の斜面地を1m掘った断面を観察し、大宮台地の火山灰由来の土壌の特徴を学習。見て、触って、色や質感を比較しました。
【2025年4月11日(金)】
- 今シーズン最後となる8回目のニホンアカガエルの卵塊調査を行いました。新しく見つかった卵塊は1個で累計1201個。ほとんどの場所でおたまじゃくしになったので、不要になった保護用のカゴを回収し、残るはあと数個になりました。また、かわせみ池には孵ったばかりのアズマヒキガエルのおたまじゃくしがたくさん! こちらの成長も楽しみです♪ どちらも6月頃には手足が生えて上陸します。
- 標柱20〜21番間のマユミの葉に、ミノウスバというガの幼虫たちがいました。若いうちは集団で過ごし、もりもり葉を食べて成長します。幼虫は無毒という説もあれば、図鑑によっては触るとかぶれることがあるという記述もあり、はっきりしません。真相が気になったスタッフは指で触れてみましたが、何ともありませんでした。ですが、よくわからないものは触らない方が良いので、マネしないでくださいね。
- ★野鳥情報★ 標柱16番の草はら奥の林で、アオゲラが「キョッ、キョッ」と鳴いていました。
【2025年4月10日(木)】
- センター前のサルトリイバラに黒いチョウがしばらく止まっていました。確認しに行ってみると、そこにいたのはルリタテハ。腹部をゆっくりと曲げて、新葉の裏に一つずつ産卵していました(写真)。飛び去ったあとを見ると、緑色の丸い卵が! 成虫で越冬したチョウたちが次の世代に命をつなぐ季節です。
- 巡視中、標柱3番から4番へ向かっていると、来園者の方から「あそこにクイナがいるよ」と声をかけていただきました。指さす方を見ると、珍しくひらけた場所でお食事中。普段は草やぶに隠れていてなかなか姿が見られませんが、特徴的な太くてしっかりとした趾(あしゆび)まで観察できました。
- ★さくら情報★ 午後の風でソメイヨシノが散り始めました。葉の方が目立つ木も出てきましたが、まだまだ見ごたえありです!
【2025年4月9日(水)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、標柱10番付近の園路の補修を行いました。傷んだ土留め柵へ木材を追加し、さらに砂を入れて補強(写真)。周辺の湿地で増えてきた外来植物の抜き取り作業もあわせて実施しました。ご協力ありがとうございました。ところで、作業中にはトンボとハチが合わさったような姿が印象的なオナガバチの一種が数匹飛んでおり、注目を集めていました。人を刺さないハチで、メスは枯れ木の中にいる昆虫に産卵し寄生します。
- 標柱5番でヤマツツジが開花しました。この場所以外にも、標柱3〜4番にふくらんだ蕾がいくつもあり、これから初夏にかけて林縁を彩ってくれることでしょう!
【2025年4月8日(火)】
- 巡視中も心が浮き立つぽかぽか陽気♪ ナナフシモドキやキエダシャクの幼虫、ビロードツリアブなど、おなじみの春の虫たちに出会いました。南口で見つけたのは、つやのある黒地に白い縁取り、体の中央には白点が3つと、小さいながらもインパクトのある装いのミツボシツチカメムシ(写真)。公園内ではヒメオドリコソウの上でよく見られます。主に春先に出現するカメムシで、大きさは5ミリほどです。
- 夏鳥と冬鳥が同時に見られます! 木道上空を飛んでいたのはサシバとツバメ。標柱5番付近にはルリビタキのオスがまだいました。
【2025年4月7日(月)】
- 標柱20番付近の倒伏したエドヒガンの近くでウラシマソウの花が咲いていました。その数なんと10株以上! すのこを敷いて期間限定の観察路をつくりました(写真)。園内が新緑の装いへと移り変わるこのシーズン。散策の際にぜひお立ち寄りください!
- 標柱19番近くの湿地で、シロハラが食べものを探していました。普段は林の中の薄暗く、枝葉が被って観察しにくいところにいますが、今日は暖かな日差しの下で姿をじっくりと見せてくれました。
【2025年4月6日(日)】
- 日中は轟々と風が吹き、あずまやの近くのヤマザクラは早くも桜吹雪に。夕方、風がおさまった頃に再び足を運ぶと花と月の競演が楽しめました(写真)。
- センター前の草むらから「ジーーー」という虫の鳴き声が聞こえてきました。その主は、成虫で越冬しこれから繁殖期を迎えるクビキリギスです。公園内にはよく似た声のシブイロカヤキリという虫もいて、同じく成虫越冬。ただ、そちらは「ジー」というよりも、鳴き声が「ジャー」と聞こえる…というのがスタッフの個人的な聞き分けのコツです。
- 来園者の方から「ありました〜!」と教えていただいたのは、春を告げるきのこ、アミガサタケです。昨年と同じ標柱16〜17番間の坂道の途中に、ぽこ、ぽこと2つ出ていました。うっかり踏んでしまわないように、早速ロープ柵と看板を設置。観察はお早めにどうぞ♪
【2025年4月5日(土)】
- まさに春爛漫♪お花見はもちろん、ハイキング、写真撮影、バードウォッチングなどを思い思いに楽しむ多くの方でにぎわいました。八ツ橋の池には、芽生えたアサザの丸い葉の間を泳ぐミナミメダカが多数(写真)。センター前ではツマキチョウを今シーズン初確認しました。
- 高尾の池では純白の飾り羽を伸ばす一羽のダイサギが存在感を放っていました。その少し離れた水面ではカイツブリが「キュルルル〜!」と大きな声を上げて潜水を繰り返し、ヨシ原の奥からは「コ、コ、コココ…」とヒクイナの声も聞こえてきました。どちらも繁殖に期待が高まります。
- ★さくら情報★ 桜土手のソメイヨシノ、公園のお隣の東光寺の「石戸蒲ザクラ」が満開です!
【2025年4月4日(金)】
- ニホンアカガエルの卵塊調査7回目を実施しました(写真)。例年なら繁殖シーズンとしては終盤。ですが、なんと新たに21個の卵塊を確認することができました! これで累計1198個です。また、孵化からしばらく経って一回り大きく育ったおたまじゃくしや、かわせみ池ではメスを待つアズマヒキガエルのオスが14匹見られました。
- 数日ぶりの清々しい青空が広がった今日は、二十四節気の清明(せいめい)。草木が若葉をひろげ、花が咲き乱れ、生命の活気が満ち溢れる季節です。標柱16番の草はらではエノキやケヤキの芽吹きが進み、全体が萌黄色に。綿菓子のような白いニワトコの花や、足元ではヘビイチゴの黄色い花も咲き始めました。
- ★野鳥情報★ 標柱3番付近の水辺でカワセミがハンティングをしていました。
【2025年4月3日(木)】
- センターの自動ドアの前を歩くカメムシ。公園に多いクサギカメムシに似た模様ですが、体長2cm以上と一回り大きいキマダラカメムシでした(写真)。中国や東南アジア原産の外来種で、発見されてから長くは九州でしか見られませんでしたが、最近では埼玉県の市街地でも見かけるようになりました。サクラ類やカキノキ、クワ、エノキなど、様々な植物の汁を吸います。
- 湿地の水たまりでブルブル… バシャバシャ… と水浴びをするハクセキレイがいました。冷たい雨が降る中どうしてこんな日に? と思いましたが、天気が悪い日は天敵の猛禽類などが活動せず、のびのびとできるのかなぁと、考えるスタッフでした。
- ★さくら情報★ センター前のソメイヨシノは三〜五分咲きのまま。週末には見ごろになりそうです。
【2025年4月2日(水)】
- 標柱19番付近の水辺を長靴で歩いていると、波で揺れた草の周りをトビムシの仲間たちがピョンピョン跳ねていました。写真を撮って拡大して見ると、細長いもの、丸いもの、形も大小もさまざま(写真をクリックで拡大)。どれも体長1mm前後で、それが数百という数いました。トビムシの仲間は「陸のプランクトン」の異名を持つほど数が多く、多くの肉食の生きものに食べられる存在。ミクロの世界の生態系を支えているのです。
- 今日も小雨が降る静かな園内。雨音の他に聞こえてくるのは池のコガモが求愛する「ピリッ、ピリッ」という鳴き声。そんな中、標柱20〜21番間や南口付近でとりわけ大きな声を張り上げていたのはキジのオス。高くなった枯草の上で周囲を見渡しながら「ケン、ケーン!」と鳴いていました。
【2025年4月1日(火)】
- 新年度は雨での幕開け。熊谷気象台で最高気温は6.6℃。手袋をしないと、傘を持つ手がかじかむほどの寒さでした。人が少ないこんな日は、野鳥との距離がぐっと縮まります。今日は、一羽のヤマガラが林の地面をぴょんぴょん飛び跳ねながら「えっ、一緒の傘に入る…の?」というほど接近。こちらを気にする風もなく、木の根や落ち葉の隙間を丹念にのぞき込んで食べものを探していました(写真)。
- 冬鳥の観察もまだまだ楽しめます。標柱6番でカシラダカ、標柱11番でカケスが見られました。ただ、行動には徐々に変化が。アオジとセグロセキレイはめだかのT字路でさえずりを響かせ、シメは渡りに向けて群れを作っていました。
- 北口にカキドオシのお花畑ができていました! 太陽の光が届かないと開かないタンポポの仲間とは異なり、雨の日でも楽しめるのでお得な気分です。
過去の観察記録
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