今日の北本自然観察公園〜公園日記〜
【2024年12月3日(火)】
- 冬日差が黄葉した木々を透かしながら園路を照らしていました(写真)。標柱3番付近では、コアジサイが黄緑色からようやく濃い黄色へ。同じ種類でも場所によって染まり方に違いがあり、比べて観察するのもおすすめです。
- 10月頃、標柱5〜6番間で咲き乱れていたシラヤマギク。花はすっかり終わりましたが、今は冠毛が目立っていました。公園で見られる野菊の中では、本種とノコンギクだけが長い冠毛を持っていて、カントウヨメナ、シロヨメナ、ユウガギクは1mm以下の短さです。
【2024年12月1日(日)】
- このところの朝晩の冷え込みで、木々の落葉が進んでいます。湿地内のヤナギ類の多くはすっかり葉を落とし、青空に枝ぶりが映えて見えました(写真)。一方雑木林では、青葉をのこしているもの、黄葉が見頃のもの、枝先でわずかに枯れ葉が揺れるものまでさまざま。今年も残すところあとひと月。日ごとにうつろいゆく木々の変化に注目です。
- 園内各所の常緑樹の葉裏にウラギンシジミが止まっていました。一週間以上同じ場所から動かず、本格的に越冬体勢に入った様子。中には、翅についばみ痕(ビークマーク)が刻まれた個体も。無事、春を迎えられることを祈りつつ、見守りましょう。
【2024年11月30日(土)】
- 風もなく静かな朝。耳を澄ますと、遠くの梢で「キィキィ…」と鳴くモズの声や、「コッ、コッ」とヤマガラが種子をつつき割る音が聞こえました。また、高尾の池では久しぶりにバンの姿が。人の少ない朝早くに出てきてくれました。
- 標柱6〜7番間の木の幹に2cmほどのガが止まっていました。前翅の不規則な模様が特徴的なセスジナミシャクです(写真)。似た模様をした種類が多い中で、見分けるポイントは頭、胸、腹にかけてくっきりと走る1本の線。春〜秋に見かける機会が多いですが、真冬に出会うこともあります。
【2024年11月29日(金)】
- 今朝、熊谷気象台の最低気温は今シーズンで最も低い1.5℃を記録。公園には初霜が降り、園路沿いではキツネノマゴやイヌタデ(写真)などの野の花が白く凍てついていました。写真を撮りながらスタッフが連想したのは、ケーキに飾ったり紅茶に入れたりして楽しむお菓子「すみれの砂糖漬け」。朝からちょっとお腹がすきました。
- 黄葉がピーク!! エノキ、アオハダ、ミズキなどの高木はもちろん、目線の高さに枝を伸ばす低木も美しく染まって、林の下から上まで錦の装いです。今日歩いてみて、特に「おっ!」と感じたのはカマツカとコゴメウツギ。葉が薄いためか、どちらもステンドグラスのよう。先日ご紹介したムラサキシキブの実のまわりの葉も色付いています。
- ★野鳥情報★ ふれあい橋の上空を数羽のツグミが鳴きながら飛んでいました。
【2024年11月28日(木)】
- 一年中、光沢のある青々とした葉を茂らせるアオキ。巡視中、そこに溶け込むようにしてワカバグモ(写真)が潜んでいるのを見つけました。光に透ける体がきれい! 大きさは1cmほどです。このまま落ち葉の下などで冬を越します。
- 標柱15番近くを歩いていると、林の中から「ピリリリ…」と特徴的な鳴き声が聞こえてきました。しばらく待っていると、やっぱり! リュウキュウサンショウクイが2羽現れました。長い尾羽が特徴の白黒の鳥です。これまでは亜種として扱われていましたが、今年9月に発行された「日本鳥類目録改訂第8版」で独立種となりました。カラ類と一緒に混群になっていることが多いので、にぎやかな小鳥たちの声が聞こえてきたら、ぜひ探してみてください♪
【2024年11月27日(水)】
- 写真はセンターから標柱16番へと向かう坂道の風景。落ち葉が厚く降り積もっていました。さて、二十四節気をさらに細かく分けた七十二候(しちじゅうにこう)では、今日から5日間を「朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)」とあらわします。まさに、このふかふかの落ち葉の絨毯も風が葉を散らした証ですね♪
- 東松山市立新明小学校3年生のみなさんが校外学習に来てくれました。最高気温は20℃。おかげで多くの昆虫たちに出会えました。ひゅ〜っと飛んできて帽子に止まったのはアキアカネ。ツチイナゴやクビキリギスもこの暖かさで元気に跳ねまわっていて、追いかけてもなかなか捕まえられないほどでした。子どもたちは生きものだけでなく、スタッフの仕事にも興味津々!「何人の人が働いていますか?」「どうしてこの仕事をしようと思ったんですか?」などなど…最後の質問コーナーでは次々に手が挙がり、活発に質問が出ました!
- ★野鳥情報★ センター前に数羽のヤマガラがいました。
【2024年11月26日(火)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、竹林内に溜まっていた伐採竹の整理を行いました。来月開催のイベント「竹を切ろう 門松作り」の準備も兼ね、長いモウソウチクを運びやすいサイズに切って、決めた場所に集める作業でした(写真)。肌寒い気温でしたが、少し汗ばむほど。おかげさまで竹林内が片付きました。ご協力ありがとうございました。
- 内装改修工事のための作業が始まりました。工事中も開館しています。工事内容によっては騒音や塗料のにおいなどが発生することがありますが、ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
- ★野鳥情報★ 高尾の森からコゲラのドラミングがさかんに聞こえました。
【2024年11月24日(日)】
- 小学校4〜6年生対象の連続講座「キッズ生きもの研究室」の最終回(写真)。4月に設置したプランタービオトープを解体し、どんな生きものがいるのかを調べました。土中にはミミズやハサミムシ、ゴミムシなどの土壌動物。土の上や草にはクモ、アリ、カメムシ。水中では巻貝やオオシオカラトンボのヤゴが見つかり、こんなに小さな空間でも生きものの生息場所として立派に役割を果たしていることを実感!「もっと広くして大きなトンボをよぼう!」「魚がいればカワセミも来るかな?」など、次なるアイデアも飛び出し、自分たちが生物多様性のためにできることは何かを考えました。
- 澄んだ青空が広がり、桜土手から富士山がよく見えました。5日ほど前までは山頂付近をわずかに白く染めるばかりだった雪が、今日見ると裾野にまで広がっていました。冬本番が近づいているなあ、としみじみ。ちなみに今年の初冠雪は11月7日で、統計開始以来最も遅い記録となったそうです。
【2024年11月23日(土)】
- リンテック株式会社伊奈テクノロジーセンターのみなさんが「生物多様性の保全活動」のために来園しました(写真)。大人の方にご協力頂いたのは、スミレ類など明るい雑木林に生育する植物のためのササ刈り。子どもたちには、ササの稈(かん)をノコギリで細かく切って「ハチ宿」作りのお手伝いをしてもらいました。屋根の下に最後に稈を入れたら完成! 来年の春以降、花や虫たちであふれる林になるように期待を込めて作業を進めました。ご協力ありがとうございました。
- 段々と昆虫は減っていく時季ですが、今日は昼間の暖かさのおかげでチョウの仲間がよく見られました。成虫で越冬するキタテハやキタキチョウ、ムラサキシジミはもちろん。間もなく見納めとなるツマグロヒョウモンやモンキチョウも、日向をひらひらと飛んでいました。
【2024年11月22日(金)】
- 二十四節気の「小雪」を迎え、北国や山からは雪の便りが届くころです。高尾の池でひときわ存在感を放っていたのは、雪のような純白の羽のダイサギ。鮮やかな黄葉とともに優美な姿を水面に映しながら、ハンティングにいそしんでいました。
- シンジュキノカワガの幼虫がニワウルシの幹にたくさんの繭を作ってから一カ月あまり。しばらく経過観察をしていましたが…。今日の巡視中、ふれあい橋近くのクズの葉に止まる成虫を発見。体長は4cmと大型で、冬におなじみのキノカワガと比べると迫力がありました。
【2024年11月21日(木)】
- 昨日から降り続いた雨は昼前には上がり、青空となりました。夕暮れ時、雲はわずかに残るばかりに。西の空には宵の明星が明るく輝いていました(写真)。
- センター前の草はらにやってきたキジバト。何かを食べている様子だったので観察してみると、小さなヤハズソウの実をしきりについばんでいました。ハトの好物と言えば豆ですが、ヤハズソウもマメ科の植物です。
【2024年11月20日(水)】
- 黄葉が日に日に進んでいます(写真)。朝から雨が降り、ふっと息を吐くと白くなるほどの寒さでした。昆虫たちの多くはどこかに隠れてしまったようでしたが、それでも、ずぶ濡れになりながらも湿地で葉っぱを食べ続けるコバネイナゴや、センター外壁にとまるハラビロカマキリが見つかりました。
- ヨシ原の中から「チュン♪」「ヂュ、ヂュン」と数羽のスズメの鳴き声が聞こえてきました。日本人にとって最もなじみ深い野鳥の一種です。「家のまわりに一年中います!」という方もいるかもしれませんが、じつは、この公園で毎日のように見られるのは秋〜冬だけ。人の暮らしに密着している鳥で、巣を作るのも家の屋根のスキマや電柱などの人工物が中心のため、自然豊かな山地や森林よりもむしろ街に多い鳥なのです。
【2024年11月19日(火)】
- 秋晴れというより冬晴れの一日。高尾の森周辺では真っ青な空の下、色付き始めた木々が風にあおられ、梢をざわめかせていました。
- 綿毛になったトネアザミにクサカゲロウの一種が止まっていました。この仲間の見分けポイントは頭部の模様。写真の個体は、複眼の下に「人」の字に似た黒い紋があることからカオマダラクサカゲロウとわかりました。成虫で越冬するため、冬の時期でも常緑樹の葉裏などで見かけることがあります。
- ★野鳥情報★ 標柱10〜11番とめだかのT字路にイカルがいました。また、標柱5番ではシロハラが見られました。
【2024年11月17日(日)】
- 朝はどんよりとした曇り。次第に薄日が差し、秋らしい青空が広がりました。標柱10番から見える湿地ではマグワの黄葉がだいぶ進み、見頃を迎えるまであともう少し。一方で、公園のあちこちで「雪虫」が舞い、初冬の兆しも発見! そっと手に乗せてみると、閉じていた半透明の翅をパッと開き、すぐにでも飛び立ちそうな姿勢に…。かと思いきや、数秒間動きを止めてくれて、白い綿状の蝋(ろう)まで観察することができました。
- 清水建設株式会社東京支店のみなさまが、社会貢献活動の一環で来園(写真)。草原に広がってきているモウソウチクの伐採を行い、運び出すという重労働を実施していただきました。公園の生物多様性を保全するため、継続していく必要のある大事な活動です。ご協力ありがとうございました!
【2024年11月16日(土)】
- 「生きものいきいき隊」で、アカメガシワの刈り取りを中心に高尾の森の整備を行いました。昨年11月と同じエリアで作業。すると、一年前はひざ丈くらいだったホオノキの幼木が背丈ほどに生長しているのを確認! 周囲のササを丁寧に刈って、コナラの幼木と合わせて光が届くようにしました。作業中、落ち葉の下からアマガエルやニホンアカガエルがぴょこんと現れ、みんなで観察しました。ご協力ありがとうございました。
- 今夜は満月♪ 昨日の月がとても綺麗だったので、今日もさぞ美しかろうという期待をもって日没後に外に出てみましたが…残念ながら雲に覆われ薄明りさえ見えず。代わりに虫の音にしばし耳を傾けてみました。しんと冷えた空気の中、わずかに聞こえてきたのはカネタタキ、マダラスズ、ササキリ。盛夏にシャワーのように注いでいたアオマツムシの鳴き声も、数えるほどとなりました。
- ★野鳥情報★ 高尾の池でジョウビタキのオス、センター近くでメスが見られました♪
【2024年11月15日(金)】
- 未明に降り始めた雨が上がるころ、鴻巣市立屈巣小学校1・2年生が来園しました。みんな生きものに興味津々! 池の周辺を歩いて、オオカマキリの卵鞘や、上下に首を動かして求愛ダンスを踊るマガモを観察しました。写真は、カラスウリの実を食べるトホシテントウの幼虫はっけ〜ん! のひとコマです。
- 作業のついでに、高尾の森の奥にある「タヌキのためふん場」を久々に確認してみました。すると、ぎんなんが入った新しいふんを発見! 今も継続して使っている証拠です。こうして人が立ち入らないエリアを残すことも、野生生物との共存を目的とした公園の大事な役割のひとつです。
- ★野鳥情報★ 標柱9〜10番間でカケスの数羽の群れが見られました。
【2024年11月14日(木)】
- 「埼玉県民の日」に合わせて、県の木であるケヤキの黄葉が本日の一枚です。この地域に古くから自生する樹種で、広葉樹としては有数の大木となるため、樹齢数百年という大ケヤキも県内各所で見られます。葉脈のうち中央を通るものを主脈、その脇を側脈とよびますが、本種はいくつもの側脈が平行に並ぶのが特徴。透過光で、その整然たる美しさが一層際立っていました! 撮影場所は標柱15番です。
- お天気に恵まれ、鳥たちの声が耳に心地よい散策日和に♪「ニィニィ」と鳴きながら地面をちょこまかと動きまわるヤマガラに、頭上を飛びながら「ズィー」と鳴くビンズイ。ヨシ原からはクイナの声も聞こえてきました。また、大空をノスリとトビが舞っていました。
【2024年11月13日(水)】
- 林沿いでムラサキシキブが紫色に熟した実をたわわにつけています。おすすめは、標柱4番のあずまやの近く(写真)。周辺では、コマユミも引き続き見ごろです。また、標柱20〜21番のマユミも豊作。ピンク色の果皮から朱色の仮種皮に包まれた種子が顔をのぞかせ、それを目当てにメジロが集まってきていました。
- つる植物のキヅタがここ数日の陽気で一気に花を咲かせました。近づくとほのかに甘い香りがします。花の中央で艶やかに輝くのは蜜。日中はハナアブの仲間、そしてムラサキシジミが訪れ、夜に見に行くと小さなガが集まっていました!
【2024年11月12日(火)】
- 標柱15番の草地を歩くと、足元からヨコバイの仲間たちが飛び出しました。数mmの微小なものの中に混ざっていたのはオオヨコバイ(写真)。体長1cmほどですが、これでも大型の種類です。その大きさと、頭部背面の黒点や、顔のしま模様が見分けるポイントです。
- 標柱3番付近から見えるヤナギ林の中に真っ赤な色が見えました。始めはカラスウリの果実がぶら下がっているのかな? と思いましたが、双眼鏡で確かめてみると、その正体は紅葉したツタの葉。赤く染まる植物が少ない園内で映えていました。
【2024年11月10日(日)】
- 朝は青空がのぞきました(写真)。そんな中「家族で楽しむバードウォッチング 〜水辺の鳥たち編」を開催。湿地の奥から「フィ、フィ」とベニマシコの声が聞こえたものの、残念ながら出かけたタイミングではあまり野鳥を見られず15種類でした。後で来園者の方から、めだかのT字路でシメ、高尾の池でオシドリのオスが2羽、メスが1羽いたとの情報をいただきました。
- 午後になると雲に覆われました。林縁の葉裏ではウラギンシジミやキタキチョウがじっとお休み。成虫で越冬するため、このまま寒くなれば冬眠に入ります。
【2024年11月9日(土)】
- 標柱5番でリンドウが淡い青紫色の花を楚々と咲かせていました(写真)。センターの正式な記録では2016年以来の開花です。先日のシロヨメナのように、ナラ枯れ被害木を伐採し林床が明るくなったことが復活の理由でしょう。花は日が当たると開くので、観察は昼頃がおすすめ。大切に見守りましょう。
- 北本市観光協会との共催事業「森林セラピーガイド養成」研修の秋編を実施しました。ケヤキの大木の下では光に透ける葉っぱを見上げ、ケチヂミザサやミズヒキのひっつき虫にはぐっと顔を近づけてその仕組みを確かめて…視点を変えて観察する方法を実践しました。これからの時季におすすめの黄葉スポットもレクチャー! ぽかぽかの陽ざしの中、時々深呼吸や伸びをしながら、ゆったりと公園を巡りました。
- ★野鳥情報★ 標柱5番の林にアオゲラがいました。
【2024年11月8日(金)】
- 北本子桜会のみなさんが環境管理ボランティアのため来園。ナラ枯れで倒れたコナラの木の枝を細かく切り、枝葉を集めて林の中へと運びました。草地の一部を横断していた倒木がなくなり、おかげさまですっきりとしました。ご協力ありがとうございました!
- 標柱20番の伐採木の上で黄緑色のカメムシを発見。最近よく見かけるツヤアオカメムシとは違って表面につやがなく、触角の先は淡色と茶色のまだら模様。ということは、公園内では初確認となるミナミアオカメムシ(今日の写真をクリック)です。南方系の種類で、徐々に北上してきています。そっくりな種類にアオクサカメムシがいますが、こちらの触角は淡色と黒色のまだら模様です。
- ★野鳥情報★ 高尾の池の周辺でベニマシコの声が聞こえました。
【2024年11月7日(木)】
- 今日から立冬。東京では「木枯らし一号」が発表されました。公園にも寒風が吹きすさび(写真)、特に朝夕は身をすくめたくなるような寒さでした。巡視中、目の前をびゅんびゅんと飛んでいったのはたくさんの綿毛。ススキかオギか、はたまたヨシか…正体を確かめたくなって、ひとつをキャッチ! すると、実の先端に長く伸びた芒(のぎ)が確認できました。これはススキの特徴です。八ツ橋の近くではガガイモの実がパカッと割れて、飛んでゆく前の綿毛がぎっしりとつまっているのが見られました。
- 今シーズン初確認からおよそ2週間。アオジの数がだいぶ増えてきたようで、各所の湿地から「チッ」と鳴き声が聞こえてくるようになりました。少し離れた場所からは「ジャッ、ジャッ」とウグイスの地鳴き。一方、鳴く虫の季節はいよいよ終盤です。樹上から微かにカネタタキの音色が「チン、チン、チン…」と聞こえてきました。
【2024年11月6日(水)】
- 朝から曇り空が続き、肌寒い一日(写真)。標柱19番からかわせみ池にかけての木道沿いの湿地では、タコノアシの草紅葉が目立ってきました。公園全体ではクワやクズの葉が少しずつ色付き、黄葉も進んできています。
- 標柱9〜10番間の斜面に、今年もクロラッパタケが生えていました。英名はブラックトランペットマッシュルーム。その名のとおり、細長くトランペット型のものと、傘の部分が大きく広がっているものがいくつかありました。後者はむしろホルンに近いような気がしました。
- ★野鳥情報★ 高尾の池にオカヨシガモが2羽、ペアでいました。
【2024年11月4日(月)】
- 数日前に続いて今日も木道沿いでジムグリが姿を見せてくれました。暑いのが苦手な種類で、真夏は地中に潜っていますが、春や秋はこうして活発に動き回ります。落ち葉の下からひょっこり顔をのぞかせていました(写真)。たまたま通りかかった来園者のみなさんと一緒に観察。毒がないことやおとなしい性格であること解説しました。「丸みのある顔がかわいい!」と、貴重な出会いの喜びを分かち合いました。
- 標柱15番草はら奥の伐採地で、木のてっぺんに花が咲いている! なんの花だろう、と思い近づいて見ると、なんとクサギの花でした。盛夏の頃に咲くはずで、本来なら葉も実も散らす時期なのに。これも気候変動の影響なのでしょう。
【2024年11月3日(日)】
- 陽気のなか、各所でチョウに出会えた日でした。林縁ではウラギンシジミやムラサキツバメ。草地ではヤマトシジミやウラナミシジミがひらひら。その中に、1匹だけやけにゆるやかな飛び方のシジミチョウがいました。気になって止まったところを見ると、なんと園内初確認となるクロマダラソテツシジミでした(写真)。国内では1992年に沖縄県で初めて記録され、現在では南西諸島を中心に定着。強い拡散力があるようで近年埼玉県でも記録が出始め、ついにここにもやって来ました。
- 青空をバックに颯爽と飛ぶ猛禽類がよく見られました。湿地の上空を素早くはばたくチョウゲンボウに、翼を大きく広げて帆翔するノスリ。めだかのT字路にはトビとハシブトガラスが一緒に現れ、互いに追いつ追われつしながら飛び去って行きました。
【2024年11月2日(土)】
- 雨が降り一段と冷え込みました(写真)。湿地ではハンノキが葉を散らし始めたことで、まだ青々とした実がよく目につきました。これから茶色に変わっていくこの実は、やがて小さな松ぼっくり状に。松かさのすき間からこぼれ落ちるように、種は風や水に流されて運ばれます。自然学習センター2階の窓からも、間近に見ることができます。
- 「秋の自然観察オリエンテーリング」の初日でした。湿地で耳をすませると、雨の音にも負けず聞こえてくるヒヨドリやジョウビタキの声。参加者の方から、イタチの目撃情報や「大きなカタツムリがいたよ〜!」と、今日ならではの生きものたちとの出会いを教えてくれました。出題の一つである水生昆虫の飼育展示は見ていて飽きません。明後日まで開催します!
【2024年11月1日(金)】
- 鴻巣市立吹上小学校3年生のみなさんが来園しました。ジョロウグモの卵のうや、葉裏でじっとするウラギンシジミ(写真)など冬じたくをする生きものを観察。標柱13番付近の水辺では、ミズカマキリとの出会いもありました。「なにこの虫!? はじめて見た!」とみんな大興奮。このまま水中で越冬するんだよと、くらしぶりを解説しました。
- 標柱5番のナラ枯れを伐採して明るくなった場所に、シロヨメナの群落ができました。野菊の1種で、公園内では一時姿を消してしまった植物です。この辺りは、おそらく70年くらいたった雑木林。木々がまだ若く、林床が明るかった頃に生育していた名残だと思われます。
- ★野鳥情報★ 桜土手付近をチョウゲンボウが2羽飛んでいました。
過去の観察記録
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