今日の北本自然観察公園〜公園日記〜
【2024年5月8日(水)】
- 午後から雨が降ると、空気が一層ひんやりとしました。成長著しい植物たちにとって恵みの雨です♪
- 標柱15番草地の各所にあるクロオオアリの巣。その中のひとつをのぞくと、翅の生えた雄アリ(写真)の姿がありました。年に一度やってくる結婚飛行のシーズンの到来です。巣を離れた雄アリは、他の巣から飛んできた新女王アリと交尾をします。晴れた日には、羽アリたちが次々に巣から飛び出して周囲を舞い飛ぶ様子が見られることも。
- 育ちの森幼稚園から年長組のみなさんが来園。ウグイスカグラの透き通った赤い実を観察し、ノイバラの花のあま〜い香りをかいだあと、湿地にさしかかると…「あっ、カエルがいる!」とあちらこちらから声があがりました。みんなの手の中を見せてもらうと、ニホンアカガエルの幼体、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエルの3種類のカエルの姿が! スタッフはびっくり。子どもたちの観察眼に目をみはるばかりでした。
【2024年5月6日(月)】
- 南口付近を巡視中、道端の草に引っ掛かっていた枯葉が気になりました。一度通り過ぎてから戻って確認すると、脚がちらり。シロズアツバというガでした(写真)。下唇鬚 (かしんしゅ)と呼ばれる鼻のような器官が長く、まるで葉柄のよう。さらに、ギザギザの翅が枯葉のちぎれた質感を演出。1.5cmほどの小さなガですが、見事な擬態(ぎたい)に感心させられました。
- めだかのT字路の水辺では、オタマジャクシからカエルの姿になったニホンアカガエルの幼体が上陸中! 草の間をぴょんぴょん跳ねる姿が見られました。しゃがんでじっくり探すと、見える範囲だけで20匹以上も。この調子で無事に育ってくれるよう、やさしく(踏まないように)見守りましょう。
【2024年5月5日(日)】
- 最高気温30℃を超える真夏日となりました。二十四節気の「立夏」を迎え、シラホシカミキリやクロスジギンヤンマなど、夏らしい昆虫との出会いが増えてきました。
- 一夜堤のショウブが水面から青々とした葉を茂らせていました。双眼鏡をのぞくと花を発見!(写真) 黄色い棒状の部分が小さな花の集まりです。「あれ、紫色の花じゃなかった?」という方が思い浮かべているのはアヤメ科の花菖蒲。端午の節句の主役は、こちらの地味な花のショウブです。
- 子どもの日に嬉しいニュース! ずっと見守ってきた八ツ橋の池のカイツブリに、3羽のひなが誕生しました♪ 親鳥はとっても忙しそう。背中に我が子を乗せて泳いだり、食べものをせっせと運んだりする様子が観察できました。
【2024年5月4日(土)】
- 今日は「みどりの日」。写真はみどりが深みを増しつつある高尾の池の風景です(写真)。
- この時期、人知れず盛りを迎えている花々があります。標柱3番でアオハダ、めだかのT字路でツルウメモドキ、各所でマユミとコゴメウツギが満開です。人には気付かれにくい薄緑〜白色の小さな花。ハチやアブの仲間が蜜を求め引っきりなしに訪れていました。また、標柱15番の林の奥では、今年もホオノキが大輪の花を咲かせ始めました。
- 一方、ビビットなオレンジ色で存在感を放っていたのは2種類のきのこ! 八ツ橋からあずまやに向かう途中の園路脇にヒイロベニヒダタケ、標柱5〜6番間にヒイロタケが出ていました。
【2024年5月3日(金)】
- すがすがしい散策日和。多くの来園者でにぎわいました。本日の定例自然かんさつ会のテーマは「木の葉でくらす昆虫」。虫こぶやオトシブミの揺籃(ようらん)のほか、リョウブに集まるシラホシカミキリや、エノキの葉を食べるニレキリガの幼虫が見つかりました。また、木の枝を揺らして傘に落ちた虫を探すと... なんと、公園ではめったに見られないコロギスの幼虫がいるではありませんか! 子どもたちは大興奮。大人も「初めて見た!」と一緒になってじっくり観察しました(写真)。
- ボランティアの方と継続して管理をしている標柱19番の湿地は、数日前の雨のおかげで、水深がしっかり保たれている状態でした。ここはミナミメダカの稚魚の観察ポイント! 大きさ5〜7mmほどですが、日向だと光沢感が際立つので見つけやすく、午前中がおすすめです。水底には、脚をオールのようにしてスイスイ泳ぐコミズムシの仲間もいました。
- ★野鳥情報★ 標柱15番付近でエゾムシクイ、かわせみ池付近でキビタキのさえずりが聞こえました。
【2024年5月2日(木)】
- 南口近くにマドガがいました(写真)。翅を広げても1.5cmほどと小さいながら、名前の由来にもなった白い模様や黄色の斑点が目を引くガで、日中に活動します。一方、センターの網戸にじっ…と止まっていたのは、夜行性のハミスジエダシャク。木肌になじむ複雑な模様で、木にいたら簡単には見つけられなかったでしょう。埼玉県では丘陵地〜山地に多く、公園内では珍しい会えたら嬉しい種類です。
- 雨のあとの晴天とあって、虫たちが活発! それを食べる鳥たちの活動も活発でした。たくさんのツバメが羽虫を追って、青空をバックに右へ左へ急旋回。林では子育て中と思われるヤマガラがイモムシを一匹、また一匹と次々に捕まえていました。
- ★野鳥情報★ ふれあい橋の湿地でオオヨシキリを今シーズン初確認しました!
【2024年5月1日(水)】
- 少し肌寒さを感じる一日。久しぶりにまとまった雨が降りました。ザーッという雨音にも負けないくらい大きな声で鳴いていたのは、シュレーゲルアオガエルとニホンアマガエル。また、センター近くのクワの木を、大きなミスジマイマイとヒダリマキマイマイが1匹ずつはっていました。朽木から生えたシロキクラゲは、上から雨粒が落ちるたびにプルン♪ と揺れていました。
- 武蔵野銀行の新入行員のみなさんが研修のため来所しました(写真)。持続可能な地域社会の実現を目指す企業の一員として、県内における環境保全の現状と課題を知ってもらうことが目的です。講義、そして館内展示の解説を通して、生物多様性を守るための公園の取り組みついてお話しました。
- ★野鳥情報★ 標柱5番でツツドリ、標柱10番でセンダイムシクイの鳴き声が聞こえました。
過去の観察記録
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