北本自然観察公園日記 2016年7月
【2016年7月31日(日)】
- 定例自然かんさつ会のテーマは“キノコ&変形菌”。日陰の雑木林沿いで、地面に目を凝らしながら探し歩きました(写真)。見つけたのは、さわると色が黄色から青へと変わるイロガワリに、傘にトゲトゲがたくさん生えたダイダイガサといった、ちょっぴり変わったキノコたち。さらに、ちょびヒゲのように生えているムラサキホコリや、小豆のような形のマメホコリなども発見! 室内でルーペや顕微鏡を使い、種類による形の違いをじっくり観察しました。
- 最近気になるのが、枝先ですくすくと成長中のどんぐりの赤ちゃん! 小さくてもみ〜んな、ちゃんとオシャレな帽子(殻斗)をかぶっています。トゲトゲ帽子のクヌギに、水玉帽子のコナラ、しましま帽子のシラカシ…。まだまだ暑い日が続きますが、実りの季節が今から待ち遠しいです。
【2016年7月30日(土)】
- クズの花が咲きすすみ、周辺が甘い香りで包まれています。花びらをよく見るとあちこちに丸い穴の食痕。これはクズの花びらしか食べないウラギンシジミの幼虫がいるに違いない! と探してみると、幼虫のほかに蛹(写真)も見つかりました。まん丸くて、少し透明感もあり、水まんじゅうみたい!? 花の根元には卵もありました。
- 薄暗い林内を、薄緑色の大きなクサカゲロウがふわふわと飛んでいました。クヌギの幹に止まったところを観察すると、翅(はね)の幅がとても広く触角も長いことから、アミメクサカゲロウとわかりました。翅を広げると4〜5cmにもなる国内最大のクサカゲロウの仲間です。
【2016年7月29日(金)】
- 昨日、梅雨明けが発表された関東地方。今日は気持ちのいい青空が広がり、もくもくと大きな雲が立ち上りました(写真)。園内に響き渡るセミの大合唱も相まって、いかにも「夏だぁ〜!」という一日でした。
- 一夜堤近くでゴイサギの幼鳥を発見。成鳥は藍色と白色のツートンカラーですが、若い個体はこげ茶の下地に白い斑がポツポツとはいった模様をしています。これが由来になって“ホシゴイ”とも呼ばれます。
- 標柱8番付近でミズタマソウが咲き始めました。白くて小さいですが、とても愛嬌のある花です♪
【2016年7月28日(木)】
- ビオトープ見本園の池では久しぶりに希少植物のイトトリゲモが出現しました(写真)。細く糸状の葉にはよく見ると細かい鋸歯があります。今年はカルガモのペアが池の中で盛んに餌探しをしていたので、その撹乱(かくらん)作用が功を奏したようです。
- イオン川口前川チアーズクラブのみなさんが「動物」をテーマに自然観察に来てくれました。池の周りをぐるっと歩くと、日向ぼっこ中のカナヘビや、コバネイナゴの幼虫を狙うオオカマキリ、池にダイブするカワセミなど、たくさんの出会いが! 観察を通して、食べたり食べられたりという生きもの同士のつながりについてお話しました。
- ★第5回ホタル調査★ 公園全体で462匹を確認。まだまだ見ごろが続いています♪
【2016年7月27日(水)】
- 夏休み昆虫教室の小学校低学年向けを開催しました。昆虫の体の特徴をレクチャーした後、草はらで虫とりの実践(写真)。 捕虫網を使ってスジグロシロチョウやアオスジアゲハをつかまえ、観察しました。さらに、先日確認されたショウリョウバッタモドキも発見! 最初は上手くつかまえられなかった子どもも、網の使い方に慣れるにつれ、たくさんの虫とふれあえました。
- 園路を歩いていると目に入るのが、ミズキやイヌザクラなどのカラフルな木の実。八ツ橋付近ではアオハダの実が赤く、ふれあい橋のたもとではアオツヅラフジの実が藍色に染まりはじめました。
【2016年7月26日(火)】
- 県内の高校の先生方が、5年次研修で来てくださいました。午前中はスタッフと一緒に公園へ。草刈りなどの管理作業も行いながらの巡視となりました。途中、ヒメギスや、トウキョウヒメハンミョウ、ハグロトンボなどなど…たくさんの虫たちが出迎えてくれました!
- とんぼ湿地3号地の草むらでベニスズメ(写真)を見つけました! “スズメ”と言っても鳥ではありません。鮮やかなピンク色が美しい、ガの仲間です。昼間はこうして草木のかげで休み、夜になると樹液や花の蜜を訪れます。
【2016年7月25日(月)】
- 梅雨らしいお天気のおかげで、園内の雑木林は菌フィーバー! 水玉模様がかわいらしいテングタケや不思議なさわり心地のアラゲキクラゲがた〜くさん。ほかにも、変形菌や粘菌の仲間も多く見られました♪
- 巡視中、ショウリョウバッタと少し形が異なるバッタを発見。近づいてよく見たところ、なんとショウリョウバッタモドキの幼虫でした! 埼玉県では準絶滅危惧種とされている希少種です。ショウリョウバッタと比べ、後ろ脚が短く、ずんぐりとした体型です(写真)。
【2016年7月24日(日)】
- 今年1回目の「セミのぬけがら調査」を開催しました(写真)。ぬけがら調査で分かることやセミの暮らしについてレクチャーした後、公園へ出発。木の幹や葉の裏側、地面に落ちているぬけがらもくまなく採取しました。気になる結果は… ニイニイゼミ349個、アブラゼミ79個、ミンミンゼミ1個、ヒグラシ6個の計4種類・435個。昨年と比べて少ないものの、調査中に鳴き声の聞こえたセミ全種類のぬけがらを確認できました。また、野外ではニイニイゼミの羽化に遭遇しました! ラッキー♪
- 肉食性のシオヤアブが自分の体と同じくらいの大物を捕食していました。ちょっと距離があったので写真を撮って拡大してみたら、なんと獲物はキイロスズメバチ。両者捕食のエキスパート、一瞬の隙が明暗を分けたのでしょう。
【2016年7月23日(土)】
- 雨上がりの日は粘菌に出会えるチャンス♪ 園路脇の倒木からサンゴのようなツノホコリの仲間がたくさん生えていました。虫メガネで見ていると、まるで海の中をのぞいているようです。
- 木道上を歩いていると、足元をぴょこん! と跳びはねるトゲヒシバッタを発見(写真)。胸の両側にするどいトゲがあります。乾いた草はらにいるハラヒシバッタに対し、本種が好むのは湿った環境。コブナグサの葉に乗ったところを、パチリ!
- 新企画「ホタル解説ナイト」。今日は2回目でした。ホタル観察のコツやマナーを公園正門近くでお話しします。今月30日(土)も18:30〜19:30の時間帯で随時開催します。ホタル観察にご来園予定の方は、ぜひお立ち寄りください♪
【2016年7月22日(金)】
- 写真は、標柱5番付近にぶら下がっている緑色のミノムシ…ではなく、クマシデの果穂です。このミノムシの蓑(みの)のような形は、羽根の付いた小さなタネ(果苞)が集まってできています。同じシデの仲間であるイヌシデやアカシデも園内のあちこちで果穂をつけているので、形や大きさの違いを比べてみるのも楽しいです♪
- 暗くなった公園に響きわたる「カナカナカナ…」というヒグラシの鳴き声。加えて今日は、センター前の草やぶから、童謡でおなじみのウマオイの仲間、クズの茂みからはツユムシの仲間。木の上からは「シリリリリ…」というヤブキリの声がこえてきました。夜が来るのが待ち遠しくなる、鳴く虫のシーズンがいよいよ到来です!
【2016年7月21日(木)】
- 幼児向けの夏休み昆虫教室を開催しました(写真)。お部屋の中でバッタのさわり方・つかまえ方を練習したら、草はらへGO! すると、探してみようと声をかける間もなく「みっけ!」「つかまえたー」の声がつぎつぎ、止まらな〜い! 最初、さわったことない…と言っていた子も、いつの間にか両手でショウリョウバッタをつかまえて、満面の笑顔でした。
- 朝から降った雨のおかげで、キノコがモリモリ生えていました。雑木林沿いの朽木からは鮮やかなオレンジ色のツノマタタケ、落ち葉が多いところには星のような形のツチグリがコンニチワ! 真っ赤なベニタケの仲間も加わって、園内をにぎやかにしてくれていました♪
- ★第4回ホタル調査★ 公園全体で556匹を確認。小雨まじりで涼しかったのですが、前回よりもさらに増えてきています♪
【2016年7月20日(水)】
- 園内管理作業の内容は10番梅林近くの土留や園路の補修。重〜い材料を現地に運んだあと、協力しながら杭打ち&土留め板の設置を行いました。毎年のようにメンテナンスが必要ですが、公園の生きものたちにとって、園路を土のままにしておくのはとっても大切。ご協力いただいたボランティアのみなさま、ありがとうございました(写真)。
- ソメイヨシノの幹で見つけた2匹のニイニイゼミ。オスがどうやら求愛中らしく、幹の上にとまっているメスに少しずつ近づいてちょんちょんと脚をかけていました。しかし、メスは翅をバタバタさせていやがっています。よく聞くと、オスはささやくような声でジジジィ〜と鳴いているではありませんか! メスも本当に嫌なら飛んでいくはず。がんばれオスくん。
【2016年7月19日(火)】
- 綿あめのような雲が青空に浮かぶ夏らしい天気。高尾の森沿いではヤマトタマムシが飛んでいました! さらに公民館口の雑木林から聞こえてきたのは、ツクツクボウシの声。昨年より一週間ほど早い初鳴きです。これで公園のセミ5種が出そろいました。
- 木道方面では四角いマユミの実が目立ちます。成熟すると外側の皮が裂けて赤い実が出てきますが、いまはまだ成長中。その一つにストローのような口をぶすっ! と刺して吸汁するキバラヘリカメムシを発見しました(写真)。カメラの気配にも動じず一心不乱に吸い続けるので、黄色と黒の「ヘリ」だけでなく足の縞模様までじっくり観察できました。みなさまも野外に出かける時は水分補給を忘れずに〜♪
【2016年7月18日(月)】
- 夏の自然観察オリエンテーリングの最終日。3日間で380名の参加がありました。温度計で林の中と外の気温を比べたり、コシアキトンボの体の模様をスケッチしたり(写真)、冷たい井戸水にさわって休憩したりと、夏らしい設問に次々とチャレンジ♪ ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
- 一夜堤の湿地でヨシの間を縫うように飛ぶアオヤンマを見つけました。ヨシの茎にとまったので双眼鏡で観察していたら、体をくにゃり! と曲げて茎にお尻をしっかり付けている様子…産卵シーンです。思わずじっと見入ってしまいました。
【2016年7月17日(日)】
- 生きもの調べ方講座「土壌動物」を開催。講師には栃木県立博物館の南谷幸雄さんを迎え、土壌動物の定義など基礎的なところから、環境指標としての有用性など高度なことまで、多岐にわたってお話しいただきました。野外では、教わった調査方法を実践(写真)。人がよく出入りする標柱15番付近の雑木林と、普段は立ち入りを制限している高尾の森の奥でサンプリングし、生物相の違いから健全な土壌とはいかなるものであるのかを調べました。
- 低木の細い枝にのってじっとしているシュレーゲルアオガエルがいました。まだ体が小さい今年生まれの個体です。成体のような鮮やかな黄緑色ではなく、まだ茶色味が残っていて初々しい感じがしました。
- ニイニイゼミの大合唱の奥から、力強い「ミーン!ミンミン!」の声。ミンミンゼミ、今シーズン初鳴きです。
【2016年7月16日(土)】
- 生きものいきいき隊のテーマは「林床植物の保全」。高尾の森の下層まで日の光が射すように、繁茂しているアズマネザサやシラカシの若木の刈り取りを行ないました(写真)。作業の途中には、コバギボウシやホウチャクソウといった林内で見られる植物を観察。様々な生きものがすむ雑木林の環境を目指して、全員で協力しながら作業を進めました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
- センター近くでキンミズヒキが開花しました。すぐ近くにはミズヒキの花も咲いています。また、センター前ではメハジキの花が見ごろを迎えています。
【2016年7月15日(金)】
- 公園内では希少植物のハダカホオズキ。花は小さく地味なので、赤い実がなる頃が一番目立つ植物です。そろそろ花が咲いてるかなと思ってまわりを探していたら、鮮やかな黄緑色に空色の筋が入ったイモムシを発見。尾角にとげ状の突起があるクロメンガタスズメの幼虫です(クリックすると拡大)。まだ小さいですが、成長すると10cmを越えます。それまでにはだいぶ葉を食べられてしまうなあ、と思いつつも巨大なイモ虫もみてみたい!あー、なやましい場所で見つけてしまいました。
- ふるさと幼稚園年中組のみなさんが遠足に来てくれました。カラフルなカッパを着て、元気いっぱいに雨の公園を探検! たくさんのキノコ、ダンゴムシ、ミミズなどなど…雨の日ならではの生きものに出会えました♪
【2016年7月14日(木)】
- 朝は曇り空だったものの、お昼ごろには太陽が顔を出し気温がぐんと上がりました。雑木林沿いは、チラチラ木漏れ日が気持ちい〜いお散歩コースに♪(写真) 夕方には強い風とともに大粒の雨が降り、天気が目まぐるしく変わる一日となりました。
- エドヒガン前の草はらでヤブミョウガの花が見ごろを迎えています。風に揺れる白い花が、なんとも涼しげです。
- 最近、葉の上にちょこんと乗ったササキリの幼虫をよく見かけます。つやつやと透き通った、小さな小さな体が特徴です。ササキリはその名のとおり、ササなどイネ科の植物を食べるキリギリスの仲間。成虫になると「シリシリシリ…」と控えめな声で鳴きます。
- ★第3回ホタル調査★ 公園全体で536匹を確認。順調に増えています! 調査直前まで雨が降っていたので、晴れていたらもっと多かったかも?!
【2016年7月13日(水)】
- 一日中雨雲に覆われ、薄暗い環境を好むハグロトンボがパタパタとよく飛んでいました。緑色に輝くボディはオスの印。一方メスは翅(はね)も体も真っ黒です。人の気配に敏感で、なかなか近づけない個体が多いなか、桜土手でじっとポーズをとってくれるオスに出会えました(写真)。
- 一夜堤付近でアキノタムラソウが咲き始めました。秋と名が付くのに夏の花。また秋の七草のひとつクズもセンター付近で花を付けています。夏本番を前に、グッと季節が進んだ気分!?
【2016年7月12日(火)】
- 林縁でヒメヤブランの薄紫色の花がひっそりと咲いています(写真)。ヤブランと比べるとかなり小柄で、むしろジャノヒゲに似ています。見分けるポイントは花の向き。うつむくジャノヒゲに対し、元気よく上を向いて咲きます。下草刈りや落ち葉掻きを行っている雑木林に多く見られる種で、公園内ではむしろ珍しい植物です。
- ハゴロモの仲間たちが、次々と羽化し成虫になっています。公園で確認できるのはベッコウハゴロモ、スケバハゴロモ、アミガサハゴロモの3種類。いずれもセミそっくりの1cmほどの小さなからだに、成虫ならガのような翅(はね)、幼虫ならお尻から出したロウ物質を綿毛のようにして背負う、見た目の面白い昆虫です。今なら幼虫、成虫ともに観察できます。
【2016年7月10日(日)】
- 東京農工大学農学部の1年生が授業の一環で来所しました。テーマは「自然観察」。始めに自然観察のコツについてお話した後、公園散策に出発。スタッフ得意の草花あそびを体験してもらいながら、自然の不思議や希少植物の保護について考えてもらいました。
- センター近くの伐採した木を積んだ場所では、最近毎日のようにルリボシカミキリが観察できます。本日はムツボシタマムシも見られました(写真)。この虫、小型ながらちょっと太めの紡錘形で、いかにもタマムシらしい体型です。渋めの紫色をした翅には金色の斑点が六つあってちょっとおしゃれ♪ 動きが素早いうえによく飛ぶので、撮影に苦労しました。この観察ポイントにはマムシもやってくるので、ご注意ください。
【2016年7月9日(土)】
- 野あそび教室「夏の林のいきものさがし」を開催しました(写真)。あいにくの雨模様でしたが、雨が降ると元気になる生きもの、ミミズさがしに挑戦。落ち葉をかきわけると次々に出てくるミミズに、大人も子どもも夢中! 手で触るとぬるっとした感触に歓声を上げながら、合わせて246匹を捕まえました。すごい! そのほか、大人の手のひらほどの大きさに成長したナナフシモドキなど、雑木林でくらすさまざまな生きものとふれあいました♪
- ここ数日のしっとりとしたお天気のおかげで、色とりどり・形さまざまなキノコたちが見られるようになりました。その中で特に不思議なのは、オサムシの体を乗っ取って生えてくる冬虫夏草のオサムシタケ。かわせみ池の近くで、白い虫ピンがたくさんついたようなシンネマ(無性の胞子を飛ばすもの)が地面からニョキニョキ生えているのが見つかりました。
【2016年7月8日(金)】
- 今日の写真は色づき始めたウワミズザクラの実。濃い緑の葉が茂るなか、鮮やかな黄色と朱色が良く映えます(写真)。園内各所で観察できますが、特にオススメなのはエドヒガンザクラの隣の木です。また、そのすぐ近くではカラスビシャクの花が見られました。
- 高尾の池上空をすいすい飛ぶツバメを発見しました。しばらく見ていたら、池の水面すれすれを低空飛行してからの急上昇! 他の鳥ではできないようなアクロバット飛行を披露してくれました。「ツバメが低く飛ぶと雨が降る」と言われているのは、空気中の湿度が上がると餌となる小さな虫が高く飛べなくなるからです。確かに今日はじめじめしてるなぁ!
【2016年7月7日(木)】
- さいたま市の先生を対象とした「保育士・幼稚園教諭のための自然体験講座・夏編」を開催。最初の座学では、子どもを自然の中で育てる意義のお話しのほか、熱中症などのこれからの時期に重要な野外活動でのリスク対策について解説しました。野外実習では「バッタの追い込み漁」や「葉っぱジャンケン」など各園ですぐに使えるようなプログラムで、童心に返って自然とふれあいました(写真)。安全に楽しく環境教育を行っていきましょう♪
- 朝からスッキリとした青空。強い日差しの中でも、雑木林沿いは日陰でそよ風が心地良い〜! 夕方には「カナカナカナ…」とヒグラシが鳴いていました。
- ★第2回ホタル調査★ 公園全体で367匹を確認。かなり数が増えてきました。
【2016年7月6日(水)】
- とんぼ池を眺めていると、近くにキジのペアが飛んできました。バサバサッと羽ばたき、すいーっと着地…。と、同時に隣の雑木林から音もなく現れた大きな影! ハッと気づいた時には、キジのメスの上へと覆いかぶさり、その体をガシッと押さえつけていました(写真)。な、なんと、オオタカの若鳥のハンティングの瞬間を目撃!! 公園の生きものどうしの命のつながりを感じると共に、その凛々しい表情に思わず釘づけになりました。
- 先週に比べて、ぐっとトンボの数が増えました。湿地のヨシの葉先にとまっているのは、ナツアカネやアキアカネ。草はらやめだかのT字路など上空が開けた場所では、ウスバキトンボの群れが飛び交っていました。
【2016年7月5日(火)】
- 肌寒いほど気温が低かった日。センター横の気温計では最高気温が20℃でした。涼しい〜♪
- 黄色と黒の目立つ虫が、葉っぱの上に乗っていました。ハチにしては止まり方が少し妙だな…と近づくと、ガガンボの仲間の中では美麗種と名高い、ホリカワクシヒゲガガンボでした(写真)。メスだったので、名前の由来になったクシ状の触角(ヒゲ)はありませんが、腹部の先端のとがり方などはハチそっくり。先日紹介したトラフカミキリに勝るとも劣らぬ擬態っぷりです。ちなみにトラフカミキリは、本日もセンターの近くで2個体確認できました。
- 高尾の池の上をうねるように飛ぶ黒い群れを発見! 木の枝先に一斉にとまったところを望遠鏡でのぞいてみると、ムクドリの大群でした。その数、ざっと200羽! 繁殖期を終え、群れで行動するようになったようです。
【2016年7月3日(日)】
- イベントデー2日目の定例自然かんさつ会は「七夕」のお題にちなんで「織姫、彦星、天」に関連する昆虫の観察を行いました。まずは材に集まる天牛(カミキリムシ)。ルリボシカミキリやキボシカミキリといった翅(はね)に星を背負った種の他に、トラフカミキリも見られました。ササ笛など草花遊びをまじえ、最後に観察したのはヒメアカホシテントウ(写真)。おりひめ、ひこぼし両方に関わり、天(天道=テントウ)までついて大団円。ミッションは無事終了しました。
- 高尾の池でスイスイと近くまでやってきたのはカイツブリの若鳥。チャポンと頭から水中に潜ってはひょっこりと離れた水面に顔を出します。蒸し暑い中で見ているこちらとしては、ちょっとうらやましく感じたのでした。
【2016年7月2日(土)】
- 自然に親しむイベントデー「七夕飾りの日」を開催。朝早くから多くのお客さんでにぎわいました! 「切り絵でたんざく作り」の後には、センター内の大きな七夕飾りが、たくさんの願い事でいっぱいに(写真)。「竹で湯飲みを作ろう」では、最後に竹の葉茶を味わい、食の面からも自然の恵みを感じていただきました。イベントデーは明日までやっています。
- 午前中は少し曇っていましたが、昼前から青空が広がりました。気温も上がり、ふれあい橋では「ジージー」というアブラゼミの鳴き声が♪ いかにも夏らしく感じられました。
【2016年7月1日(金)】
- 夏至から11日目の今日は「半夏生」。桜土手に群生している「ハンゲショウ」は今がまさに満開です! 関西地方ではこの日にタコを食べる風習があるそうですが、この公園でタコといえば「タコノアシ」。ヒメアカネ湿地で、小さな白い花を咲かせ始めました。
- 南入口近くでノカンゾウ(ワスレグサ科)が見ごろを迎えています。園路から花まで少し距離があったので、観察しやすいよう木道を敷き“ノカンゾウのみち”をつくりました(写真)。観察も写真撮影も間近にできますよ♪ 一面濃い緑色の中に突如現れる鮮やかなオレンジ色に、目を奪われること間違いなし! あまりの美しさに嫌なことを忘れてしまう…という言い伝えも納得です。
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