北本自然観察公園日記 2024年5月
【2024年5月31日(金)】
- 昨晩から降り続いた雨で、園内の湿地はうるおいたっぷり(写真)。タコノアシやヘラオモダカ、ミズアオイなどの湿地や水辺を好む希少植物がぐんぐん生長中です! 何かいないかな? と水中をのぞき込むと、植物の株の間をすいすい泳ぐモツゴの群れや、ホトケドジョウの姿も見られました。
- 木の幹が雨に濡れることで目に止まりやすくなるガの仲間に出会えました。標柱9〜10番にいたのはナシケンモン。個体によって斑紋は変異がありますが、前翅の丸い白点模様が特徴です。夏の夜に活動し、昼間はこうしてじっとしています。
- ★野鳥情報★ 標柱9番付近でアオバトの声が聞こえました。
【2024年5月30日(木)】
- 今年も、株式会社加藤建設のみなさんが研修のため来園。八ツ橋の池でコウホネの生育環境を整えるために作業を行いました(写真)。午後からは公園の案内。所々で草花遊びを交えながら、里山の自然を維持するための管理方法を解説しました。暑い中での長丁場、お疲れ様でした!
- 夏の花が増えています。北里の森沿いでムラサキシキブ、標柱4番付近の足元でハエドクソウが咲き始めました。また、樹上の高い所で咲くことの多いテイカカズラは、標柱5番の目線の高さで花を発見。これならねじれた花の形の妙を堪能できます! すぐ隣に看板を立てたので、ぜひ目印に探してみてください。
- 朝、ふれあい橋下のヨシ原を猛スピードで駆け抜ける1頭のイタチを見かけました。獲物を追いかけていたのか、はたまた何かに驚き逃げていたのか…。一瞬でしたがラッキーな出会いでした。
【2024年5月29日(水)】
- 台風一過のような澄み渡った青空と白雲がきれい♪ 育ちの森幼稚園の年中組が来園し、ホトトギスの鳴き声をBGMに探検を楽しみました(写真)。
- さいたま市のみなさんを対象とした「保育士・幼稚園教諭のための自然体験講座」を開催。今年度、季節に合わせて4回実施するうちの1回目です! 講義のあとは野外実習。在来植物を利用したセンター横のグリーンカーテンの紹介や、クワの実のちょこっと味見を通して、私たちの暮らしを支える「生物多様性」とその恩恵を実感。子どもたちに自然の大切さを伝える意義を感じてもらう研修となりました。
- 昨日に続いてゾウムシの話題です。触角の途中に大きなこぶのある特徴的な甲虫が、標柱5番付近の丸太を素早くはい回っていました。顔や触角の雰囲気がヒゲナガゾウムシっぽいなあ、と思い調べると、やはりそうでした。ウスモンツツヒゲナガゾウムシという種類で、広葉樹の枯れ木につくようです。
【2024年5月28日(火)】
- 梅雨入りのニュースが気になり始めるこのごろ。今年、関東は例年よりもやや遅い予想だそうです。今日は降ったり止んだりの雨。木道沿いではピンク色のミゾソバの花が見られました(写真)。秋の一面の花畑も美しいですが、こうして色濃い緑の中にぽつ…ぽつ…と咲く様子も風情があります。
- ゾウムシの仲間は種類によって姿形が色々です。巡視中、センター前で花を咲かせるクララにいたのはシロコブゾウムシ。1.5cmほどの大型の種類で、その名のとおり体にコブがあります。そして、ふれあい橋や草はらの周りのクズには、薄緑色の粉をふいたようなコフキゾウムシがたくさん! 大きさは5oほどです。葉の上の無数の雨粒をよけながら、ちょこまかと動きまわっていました。
- ★野鳥情報★ 標柱20〜21番間の林でキビタキが見られました。
【2024年5月26日(日)】
- 小学校4〜6年生対象の連続講座「キッズ生きもの研究室」の2回目を開催しました。今回のテーマは「昆虫の調べ方」。自身で採集した昆虫を観察し、記録に残すためのスケッチに挑戦しました。活動を通して「雑木林にはミミズがたくさんいて、死骸をオオヒラタシデムシが食べてるんだ」「トンボはヤゴが水中で育つから水辺に多いんだ」など、見つかる環境と種類ごとのくらしぶりの関係について、自分なりの発見ができました(写真)。
- 八ツ橋の池の近くでクリの花が咲いています。そろそろアカシジミが現れてもよい頃だろうと探していると、視線の先に青く輝く甲虫の飛ぶ姿が。止まったので望遠レンズに付け替えてパチリ。大きさは3cmほどありそうなのでオオアオカミキリかな? と思いましたが、園内にはよく似たミドリカミキリもいるので、どっちでしょう...。どちらにせよ、出会えたら嬉しい大型のカミキリムシです。
【2024年5月25日(土)】
- よく晴れて夏日となりました(写真)。時折吹く風のおかげで爽やかな一日に。ちょっとひと休みと木陰に入ると、シジュウカラやエナガの幼鳥が木から木へと飛び回りにぎやかでした。
- 巡視中、標柱2番の近くでじっと止まっているトラフシジミに出会いました。クリーム色の帯があるので、春に羽化した成虫です。3月末頃に現れるチョウが、この時期までいるなんて! 園内では珍しいチョウですが、今年は出会う機会が多い当たり年。7月頃にもう一回発生します。
- ★野鳥情報★ センター周辺でオオムシクイがよく鳴いていました。
【2024年5月24日(金)】
- ボランティアのみなさまと標柱9〜10番の園路のメンテナンスを行いました。土の路面を維持するため、傾斜や凸凹になっている部分をならし、はみ出していた枝の剪定も合わせて行いました。生きものたちが暮らしやすく、来園者にとっても歩きやすい道づくり。暑い中、ご協力ありがとうございました(写真)。
- 4月頃から湿地で鳴き声が響き、耳を楽しませてくれているシュレーゲルアオガエル。最近はその姿を目にする機会が多くなってきました。おすすめは八ツ橋の池。橋の上からヨシの葉を一枚一枚丁寧に眺めていくと、濃い緑の葉の上に乗った黄緑色の体が目にとまります。また、標柱16番の林縁沿い、足元にはニホンアカガエルの幼体が多数。上陸して数週間経った今では、2〜3pほどに成長していました!
【2024年5月23日(木)】
- 自然に親しむイベントデー「クワとカイコの日」に向けて、今年もおかいこさんの飼育展示を始めました! スタッフが毎日公園のクワの葉っぱをとってきて、心を込めてお世話しています。朝はむしゃむしゃと盛んに葉っぱを食べていた幼虫たちですが、夕方には頭を上げてピタリと止まり、動かなくなりました(写真)。脱皮前の「眠(みん)」とよばれる状態です。このまますくすく成長すると、糸をはいてまゆになるのは6月4〜5日頃の予定です。
- 標柱20〜21番間の伐採後のコナラの幹に、ゴムタケが出てきました。その名のとおり、肉厚の本体はゴムのような弾力があります。また、標柱17番の朽木からはイヌセンボンタケが生えていました。
【2024年5月22日(水)】
- 5月22日は国連が定めた「国際生物多様性の日」です。センターでも一層の普及啓発を目的に、今日から生物多様性をテーマにした2つのイベント、「館内クイズラリー」「スタンプラリー」を開始。どちらも自分のペースで挑戦できます。設問を通して多様性について考えてみましょう!
- 雑木林に咲く白い花々。センター前でイボタノキ、標柱3〜4番間でネジキ、標柱5番でテイカカズラがそれぞれ満開となりました。また、その奥ではホトトギス(写真)が盛んに「トッキョキョカキョク♪」と鳴いていました。
- 育ちの森幼稚園から年少組のみなさんが遠足に来てくれました。お友達と手をつないで歩きながら、風に乗って飛ぶヤナギの綿毛キャッチや、池のまわりのトンボさがしを楽しみました。こんなに遠くまでバスに乗って来るのは初めて! ということで、始めはちょっとドキドキしている様子でしたが、生きものとふれあううちに緊張がとけたようです。最後は「またくるね!」と元気いっぱいのお別れとなりました。
【2024年5月21日(火)】
- 標柱13番付近の水際にミコシガヤが生えていました(写真)。湿地周辺に生えるスゲの仲間です。穂がお神輿の形に似ていることから、この種名がつきました。スゲの仲間は似ている種類が多く、識別がなかなか難しい...。ですが、この種類は特徴的な形から、少し離れていてもすぐにそれとわかります。
- 二十四節気の「小満」を迎えました。草木が茂って夏めく季節です。若葉をひろげていたエノキやクヌギなどの木々も、葉の緑がぐっと濃くなりました。そんな景色の中、鮮やかな赤色が映えていたのはベニキジラミ。体長2mmと小さいながらも、通りがかったときにはっとする存在感がありました。今日は木の幹にいましたが、普段はアケビで見つかることが多いです。
- ★野鳥情報★ 一夜堤の近くでサンコウチョウの声がしました。
【2024年5月19日(日)】
- 公園を飛び出し、荒川河川敷で生きもの調査をする「あらかわ探検隊 初夏編」を開催しました。ヒバリの声が響く道を歩きながら、水の張った田んぼや水路をのぞいて観察(写真)。すると、トンボのヤゴ、ふしぎな姿のホウネンエビ、水際の草むらからぴょーん! とジャンプするニホンアマガエルやトウキョウダルマガエルが見つかりました。こうした生きものとの出会いを通して、人が手入れをする自然が育む命について学びました。
- 各所の園路沿いで、オヤブジラミの果実が見られます。拡大して見ると、秋の「ひっつきむし」であるオオオナモミの果実に形がそっくり。トゲの先がくるんとカールしていて、衣服に引っかかります。その様子を観察していると、一つの実にハナダカカメムシがいるのを発見。オヤブジラミの果実を好むカメムシで、顔を見るとその名の通り「鼻高」なのがわかります。
【2024年5月18日(土)】
- 「生きものいきいき隊」で、参加者のみなさまと八ツ橋の池の草を刈り、希少な植物であるアサザやミクリに日が当たるようにしました(写真)。作業中、花を咲かせたミクリが10株以上見られ、アサザが1輪咲いていました。暑い中ご協力ありがとうございました。
- 北本市観光協会との共催事業「森林セラピーガイド」のための研修を実施。今回はいつもの研修とは違い、「環境保全活動」をテーマにした室内でのレクチャーと協議を行いました。スタッフの日常的な作業だけではなく、ボランティアの方々との湿地の草刈りや園路整備、企業の社会貢献活動(CSR)としての雑木林の下草刈りなどの活動を紹介。生物多様性の豊かさを保つために一緒に何ができるか考えました。
- センター横のグリーンカーテンについていたキタテハの蛹が羽化しました。この時期の新成虫は夏型の姿。去年の秋に羽化して冬を越した秋型と比べ、色が明るいのが特徴です。すぐ近くには、まだ羽化していない蛹やこれから蛹になりそうな幼虫も。午前中のタイミングを狙えば、羽化の瞬間が見られるかもしれません!
【2024年5月17日(金)】
- 爬虫類に縁のあった一日でした。センター裏の石壁沿いをゆっくり進んでいたのはアオダイショウの幼蛇。小さいうちはニホンマムシにそっくりな模様をしています。かえる池に差し掛かると、池を泳いでいるヒバカリにも出会えました。さらに、センター前ではニホンカナヘビやヒガシニホントカゲの姿も! これらは全て埼玉県のレッドリストに掲載されている希少種。いつまでもここでくらせるよう、大切にしたい生きものたちです。
- 木々の緑が一層濃くなっています。汗がにじんでくるような日射しのもとでは緑陰がありがたい! 今日の写真は照葉樹シラカシの下からの一枚です。
【2024年5月16日(木)】
- 朝まで断続的に雨が降り、草木も空気もしっとり。各所の木の幹では大きなミスジマイマイが見られ、道端の枯れ枝からはアラゲキクラゲや、シロキクラゲなどのきのこが生えていました。
- 標柱21番付近のカラムシの葉の上に、サトクダマキモドキの1齢幼虫がいました(写真)。まだ数ミリほどと小さな体。それに釣り合わないくらい長い後脚と、接写したら写真に納まりきらないほど長い触角が目をひく姿をしています。普段は木の上で葉を食べています。
- ★野鳥情報★ めだかのT字路でエナガの幼鳥に出会いました。
【2024年5月15日(水)】
- 標柱17番近くのノイバラの上にヒゲナガガの仲間が止まっていました。でも、こんな黄色い模様のある種類いたっけな? と、思い調べると、園内初確認となるホソフタオビヒゲナガだとわかりました。写真はメスの成虫。目立つ2本の帯と、前翅の付け根にあるC字型の模様が特徴です。園内のヒゲナガガの仲間は主に春に多く見られますが、本種は5〜6月に羽化する初夏の種類です。
- 園路脇や草はらの草刈りが始まりました。事前に希少な植物にマーキングをして保護。センター前ではメハジキやカントウヨメナを残しました。花が咲くまで生長を見守りましょう。作業による騒音が発生しますが、ご協力をお願いいたします。
- ★野鳥情報★ めだかのT字路でホオジロのさえずりがよく聞こえました。
【2024年5月14日(火)】
- 5月10日〜16日は愛鳥週間(バードウィーク)です! 夏は茂った葉が鳥の姿を隠してしまうため、冬と比較すると姿を見るのは難しいですが、子育てシーズンらしい歌声が楽しめる季節。青空が広がった今日は、カラッと乾いた風に乗って様々な鳥の声が聞こえてきました(写真)。おなじみのオオヨシキリとキビタキに加え「ビュイ〜ン♪」と抑揚のあるカワラヒワ、久々に「ピックイ〜!」と鋭いサシバの声も聞こえました。
- 標柱20番近くの木道沿い。湿地のセリの茂みにオナガカツオゾウムシいがました。図鑑や埼玉県のレッドデータブックには食草はドクゼリと書かれていますが、この公園ではセリを食べているようです。埼玉県では絶滅危惧U類となっている希少種。今日は3匹見つかりました。
【2024年5月12日(日)】
- 朝、自然に親しむイベントデー「お茶づくりの日」の準備でチャノキの列を見に行くと、葉の間からニホンカナヘビがひょこっと顔を出しました(写真)。こちらが近づくとカサカサと音を立てて少し離れはするものの、逃げていなくなることはなく、ちょっとずれた場所でまた顔を合わせて、少し離れて…の繰り返し。確かに周りにはヨコバイの仲間やササグモなど、獲物となりそうな小さな虫がたくさん! よほど良い狩り場のようでした。
- 季節の移り変わりを感じます。初夏の花が咲き進み、林縁では涼しげなコアジサイやガマズミが見頃。各所のノイバラやスイカズラも今が花盛り! 甘い香りが漂い、今日はハナアブの仲間がやってきていました。
【2024年5月11日(土)】
- さわやかな風と木漏れ日が心地よい一日。コミスジやダイミョウセセリ、イチモンジチョウなど、青空にシックな白黒が目をひくチョウたちが見られました。
- 自然に親しむイベントデー「お茶づくりの日」の初日でした。「お茶の手もみ実演」や「竹で湯飲みを作ろう」など、お茶にまつわるイベント盛りだくさんでお届け! 午前中の「お茶づくり教室」では、新芽を摘む所からスタートし、しっかり揉んで、乾燥させて、最後は自分たちで作ったお茶を味わいました(写真)。
- センター前の木積みにツマグロハナカミキリが産卵にきていました。翅全体が黄褐色のハナカミキリで、体長は1cmほど。今咲いているハルジオンの花にもよくやってきます。公園内ではアカハナカミキリと並んで、普通に見られる種類です。
【2024年5月10日(金)】
- 柳絮(りゅうじょ)が見ごろを迎えました。カラっと乾いた空気と弱めの風のおかげで、ふわふわと空中を漂う様子はまさに「初夏の雪」でした!!
- 4月15日〜5月14日はみどりの月間。自然に親しみ、その理解と関心を深める期間です。今日の写真は緑に溶け込む虫たち。標柱4番付近で、成虫になったばかりのクヌギカメムシの仲間や、じっと獲物を待つワカバグモが見つかりました。普通に歩いていたら気づかずに通り過ぎてしまいそうです。
- ★野鳥情報★ 高尾の池でカワセミが見られました。また、標柱8番と21番でキビタキ、北口付近にセンダイムシクイがいました。
【2024年5月9日(木)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、ノジトラノオ生育地の草刈りを行いました(写真)。茎に巻き付くつるをそっと取り除き、周辺を手分けして除草。途中、ミスジマイマイやヒバカリの幼蛇が登場し、しばし手を止めて観察しました。確認できたノジトラノオは去年より大幅に増えて48株。3月の作業の成果が出たようです。ご協力ありがとうございました!
- 東武第二保育園の保育士のみなさんを対象に「保育士・幼稚園教諭のための自然体験講座」を開催しました。講義の後の野外実習では、湿地のどろ遊びを体験。水底のどろをすくい上げると「ひんやりして気持ちいいかも」「粘土みたいな質感で楽しい」などの声があがりました。最後に、自然の土や砂を使ったどろだんご作りに挑戦! 童心にかえり楽しんでいると「こうすれば園の子どももうまく作れるかも?」とアイデアが生まれました。
- ★野鳥情報★ 今日も八ツ橋の池でカイツブリの親子が見られました。
【2024年5月8日(水)】
- 午後から雨が降ると、空気が一層ひんやりとしました。成長著しい植物たちにとって恵みの雨です♪
- 標柱15番草地の各所にあるクロオオアリの巣。その中のひとつをのぞくと、翅の生えた雄アリ(写真)の姿がありました。年に一度やってくる結婚飛行のシーズンの到来です。巣を離れた雄アリは、他の巣から飛んできた新女王アリと交尾をします。晴れた日には、羽アリたちが次々に巣から飛び出して周囲を舞い飛ぶ様子が見られることも。
- 育ちの森幼稚園から年長組のみなさんが来園。ウグイスカグラの透き通った赤い実を観察し、ノイバラの花のあま〜い香りをかいだあと、湿地にさしかかると…「あっ、カエルがいる!」とあちらこちらから声があがりました。みんなの手の中を見せてもらうと、ニホンアカガエルの幼体、ニホンアマガエル、シュレーゲルアオガエルの3種類のカエルの姿が! スタッフはびっくり。子どもたちの観察眼に目をみはるばかりでした。
【2024年5月6日(月)】
- 南口付近を巡視中、道端の草に引っ掛かっていた枯葉が気になりました。一度通り過ぎてから戻って確認すると、脚がちらり。シロズアツバというガでした(写真)。下唇鬚 (かしんしゅ)と呼ばれる鼻のような器官が長く、まるで葉柄のよう。さらに、ギザギザの翅が枯葉のちぎれた質感を演出。1.5cmほどの小さなガですが、見事な擬態(ぎたい)に感心させられました。
- めだかのT字路の水辺では、オタマジャクシからカエルの姿になったニホンアカガエルの幼体が上陸中! 草の間をぴょんぴょん跳ねる姿が見られました。しゃがんでじっくり探すと、見える範囲だけで20匹以上も。この調子で無事に育ってくれるよう、やさしく(踏まないように)見守りましょう。
【2024年5月5日(日)】
- 最高気温30℃を超える真夏日となりました。二十四節気の「立夏」を迎え、シラホシカミキリやクロスジギンヤンマなど、夏らしい昆虫との出会いが増えてきました。
- 一夜堤のショウブが水面から青々とした葉を茂らせていました。双眼鏡をのぞくと花を発見!(写真) 黄色い棒状の部分が小さな花の集まりです。「あれ、紫色の花じゃなかった?」という方が思い浮かべているのはアヤメ科の花菖蒲。端午の節句の主役は、こちらの地味な花のショウブです。
- 子どもの日に嬉しいニュース! ずっと見守ってきた八ツ橋の池のカイツブリに、3羽のひなが誕生しました♪ 親鳥はとっても忙しそう。背中に我が子を乗せて泳いだり、食べものをせっせと運んだりする様子が観察できました。
【2024年5月4日(土)】
- 今日は「みどりの日」。写真はみどりが深みを増しつつある高尾の池の風景です(写真)。
- この時期、人知れず盛りを迎えている花々があります。標柱3番でアオハダ、めだかのT字路でツルウメモドキ、各所でマユミとコゴメウツギが満開です。人には気付かれにくい薄緑〜白色の小さな花。ハチやアブの仲間が蜜を求め引っきりなしに訪れていました。また、標柱15番の林の奥では、今年もホオノキが大輪の花を咲かせ始めました。
- 一方、ビビットなオレンジ色で存在感を放っていたのは2種類のきのこ! 八ツ橋からあずまやに向かう途中の園路脇にヒイロベニヒダタケ、標柱5〜6番間にヒイロタケが出ていました。
【2024年5月3日(金)】
- すがすがしい散策日和。多くの来園者でにぎわいました。本日の定例自然かんさつ会のテーマは「木の葉でくらす昆虫」。虫こぶやオトシブミの揺籃(ようらん)のほか、リョウブに集まるシラホシカミキリや、エノキの葉を食べるニレキリガの幼虫が見つかりました。また、木の枝を揺らして傘に落ちた虫を探すと... なんと、公園ではめったに見られないコロギスの幼虫がいるではありませんか! 子どもたちは大興奮。大人も「初めて見た!」と一緒になってじっくり観察しました(写真)。
- ボランティアの方と継続して管理をしている標柱19番の湿地は、数日前の雨のおかげで、水深がしっかり保たれている状態でした。ここはミナミメダカの稚魚の観察ポイント! 大きさ5〜7mmほどですが、日向だと光沢感が際立つので見つけやすく、午前中がおすすめです。水底には、脚をオールのようにしてスイスイ泳ぐコミズムシの仲間もいました。
- ★野鳥情報★ 標柱15番付近でエゾムシクイ、かわせみ池付近でキビタキのさえずりが聞こえました。
【2024年5月2日(木)】
- 南口近くにマドガがいました(写真)。翅を広げても1.5cmほどと小さいながら、名前の由来にもなった白い模様や黄色の斑点が目を引くガで、日中に活動します。一方、センターの網戸にじっ…と止まっていたのは、夜行性のハミスジエダシャク。木肌になじむ複雑な模様で、木にいたら簡単には見つけられなかったでしょう。埼玉県では丘陵地〜山地に多く、公園内では珍しい会えたら嬉しい種類です。
- 雨のあとの晴天とあって、虫たちが活発! それを食べる鳥たちの活動も活発でした。たくさんのツバメが羽虫を追って、青空をバックに右へ左へ急旋回。林では子育て中と思われるヤマガラがイモムシを一匹、また一匹と次々に捕まえていました。
- ★野鳥情報★ ふれあい橋の湿地でオオヨシキリを今シーズン初確認しました!
【2024年5月1日(水)】
- 少し肌寒さを感じる一日。久しぶりにまとまった雨が降りました。ザーッという雨音にも負けないくらい大きな声で鳴いていたのは、シュレーゲルアオガエルとニホンアマガエル。また、センター近くのクワの木を、大きなミスジマイマイとヒダリマキマイマイが1匹ずつはっていました。朽木から生えたシロキクラゲは、上から雨粒が落ちるたびにプルン♪ と揺れていました。
- 武蔵野銀行の新入行員のみなさんが研修のため来所しました(写真)。持続可能な地域社会の実現を目指す企業の一員として、県内における環境保全の現状と課題を知ってもらうことが目的です。講義、そして館内展示の解説を通して、生物多様性を守るための公園の取り組みついてお話しました。
- ★野鳥情報★ 標柱5番でツツドリ、標柱10番でセンダイムシクイの鳴き声が聞こえました。
| トップページ | 今日の北本自然観察公園〜公園日記〜 |
過去の観察記録
2024年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2023年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2022年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2021年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2020年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2019年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2018年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2017年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2016年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2015年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2014年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2013年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2012年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2011年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2010年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2009年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2008年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2007年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2006年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2005年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2004年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2003年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2002年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2001年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
2000年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月
1999年 12月|11月|10月|9月|8月|7月|6月|5月|4月|3月|2月|1月