北本自然観察公園日記 2006年7月
【2006年7月30日(日)】
- 桜堤近くの湿った園路沿いで、ミズタマソウの可憐な花が見られるようになりました。 その白く小さな花はよく探さないと見つかりません。花の下の実になる部分には白い毛が生えていて、 あたかも「水玉」がついているように見えます。花は小さいですが、間近で見るとなかなか味わい深い植物です。
- 残り二つとなったゴマダラチョウの蛹のうち、また一つが無事に羽化して飛び立っていったようです。 残りはあと一つです。ぜひ羽化するところを見たいものですが・・・。
【2006年7月29日(土)】
- 満開のメハジキにハラビロカマキリのこどもが1ぴき。 花にやってくるキチョウを待ち伏せ、つかまえようとしていました。 何度もチャレンジしていたのですが、チョウの方が大きく、うまくいきませんでした。
- センターの絵本コーナーには、219ひきのカマキリが登場する「かまきりっこ」という本があります。 今回のシーンは、まさに、絵本の中のひとこまでした。
【2006年7月28日(金)】
- 昼。この公園日記をご覧になっている方が、ゴマダラチョウのさなぎを見たいとのことで、ご案内しました。 そ、そこには・・・ぬけがらがぽつり。すでに大空へ旅立った後でした。 急いで他の2匹の幼虫を探したところ、両方ともさなぎに変身していました。 実物(さなぎ)をご覧になりたい方は、どうぞお早めに。
- 夜。ふれあい橋のたもとでお待ちしております! あたし、オニグモ。
【2006年7月27日(木)】
- 今日の14時頃、羽化しようとするニイニイゼミの幼虫を発見! 公園を散策していた方と蚊にさされながらじっと観察しました。
- 空豆の実が皮から押し出されるように、頭が出た後、体を徐々に反らせて足を抜き取ります。 しわくちゃの羽が伸びてきて・・・ここまで30分以上。 セミらしい形になったところで、こちらの我慢が限界に。。。 結局、最後まで見届けることができませんでした。
【2006年7月26日(水)】
- 久しぶりに晴れて暑くなりました。今日の写真は、そんな夏っぽい日のひとこま、「ヘイケボタルのすむ湿地」です。
- 公園内を歩いていると、昼間でもニイニイゼミの幼虫に出会うことがあります。ニイニイゼミの幼虫は、体のまわりに泥をくっつけているので、土のかたまりが歩いているのかと一瞬びっくりします。足下には、十分ご注意ください。
【2006年7月25日(火)】
- クララの生育を助けるための草刈りを行った場所で、一緒に保護したメハジキが満開を迎えています。これも、ボランティアの方のご協力により実施した作業のおかげです。
- 午前中に実施したセミの抜け殻調査。雨の中でしたが、みんなで抜け殻を探しまくりました。その結果は、ニイニイゼミが177匹、アブラゼミが1匹。ヒグラシは、探した場所の関係か、見つかりませんでした。アブラゼミの抜け殻はボロボロでしたので、昨年のものかもしれません。そんな中、今日初めてミンミンゼミの声を聞きました。また一つ、夏の便りが届きました。
【2006年7月23日(日)】
- 写真は、さわるととーっても痛い、テングイラガの幼虫です。ナメクジのような外見で、よく見ると茶色い毛があります。館内のみなさんにお見せしようとしばらく飼っていたのですが、まったく動じずに、もりもり桜の葉っぱを食べて、ぽろぽろとたくさんフンをだしていました。桜の木についていることがありますので、ご注意ください。
【2006年7月22日(土)】
- 今日から延長開館が始まりました。写真は、18時過ぎに撮影した館内です。来館中のみなさんは、暗くなるのを待って公園のヘイケボタルの観察に行くとのことでした。
- 薄暗くなった公園には、ヒグラシとニイニイゼミに、小鳥たちの声も加わった混声合唱が響いています。
【2006年7月21日(金)】
- 7月6日の公園日記でご紹介したゴマダラチョウの幼虫。今朝、「葉っぱの裏にいる。。。何となく白っぽいな〜」と思っていたら、夕方にはさなぎになっていました!!(写真) 実は、さなぎのついている葉っぱの表側に1匹、ちょっと離れたところにもう1匹、幼虫が待機中。この週末に次々にさなぎになるのではと期待しています。
【2006年7月20日(木)】
- さあ、今日で終業式!というわけで、午後、市内のあおぞら子供会のみなさんが遊びに来てくれました。ご近所の方々なので、今回はテーマを絞って「クスノキから樟脳(しょうのう)を取り出す」という実験をしてみました。子どもたちは、「くさ〜い!」と騒ぎながらも、クスノキの香りが気に入った様子?でした。
- 写真はハンゲショウです。桜土手に近い方の湿地で見られるようになりました。
- ★第6回ホタル調査のご報告★ 全体的に数が増え、見られる場所の範囲が広がっています。昨年と出現の傾向が少し違っているようです。トータルで80頭ほどが確認できました。追加した写真は、調査中に見つけた決定的瞬間。コロギスがニイニイゼミの幼虫を捕まえて食べているところです。
【2006年7月19日(水)】
- 雨中のめっけもん、ヒキガエルです。写真の中のどこに写っているかわかりますか?? 大きさは、500円玉くらい。公園内では、減ってきている生きものの一つですが、春先の産卵時期と雨の多い今頃、見つかることが多いです。ひょこひょこ歩いて、園路を横断していました。
- 降り続いている雨のために、一夜堤付近の園路が水没しております。長靴であれば通行可能ですが、くれぐれもご注意ください。
【2006年7月17日(月)】
- 連休最終日だというのに、朝からずーっと雨。。。そんななか、定例自然かんさつ会には11名の方にご参加いただきました。今日のテーマは「モグラ」。外に出発する前に、最近見つけたモグラの死体をじっくり観察して、体のつくりを調べました。普段、実物を見る機会は少ないだけに、ちょっと”におう”実物を目の前にしても、みなさん興味津々の様子でした。
【2006年7月16日(日)】
- センター内で実施している企画展「ヘイケボタルまるわかり」。ホタルが確認されるようになって、熱心にご覧になるお客様が増えてきました。さて、今日の写真は「ホタルボックス」。ホタルの光り方を再現するしかけとなっています。
- 6日の公園日記でご紹介したゴマダラチョウの幼虫は、その後の調べで合計5匹いることが判明。すでに、こどもの小指くらいの大きさに成長し、でっぷりしてきました。
【2006年7月15日(土)】
- 本日は、里山ボランティアの日。本日も30℃を越える暑さの中、14名の方にご参加いただきました。
- 今回の作業は、湿地の希少植物のための草刈り、このところ生長著しいマダケ林の間伐、湿地に落ちないようにするための柵づくり、水路に落ちないようにするための特製フタの設置です。おかげさまで、この夏の夜間観察シーズンに向けて、安全性がぐっと増しました。ありがとうございました!
【2006年7月14日(金)】
- 北里側の園路脇で、コナラの木のうろのから出てくるチャイロスズメバチを見つけました。公園内ではあまり記録のないスズメバチで、埼玉県のレッドデータブックにも載っています。うろからは、たまにキイロスズメバチも出てくるので、チャイロスズメバチがキイロスズメバチの巣を乗っ取ったということのようです。この後どうなるのか、しばらく様子を見ようと思います。
- 来園者のみなさまにお願いです。チャイロスズメバチの巣の周りには、看板や杭などを設置してわかるようにしています。巣の近くを通行する際は、立ち止まらずにゆっくりとお進みください。巣の近くでは、急な動きをしないようご注意ください。
【2006年7月13日(木)】
- 公園内のうす暗い林で、翅がまっ黒いハグロトンボの姿をよく見るようになりました。ハグロトンボは川に住むトンボで、今公園内で見られるのは荒川で羽化した若い個体ばかりです。羽化した直後は水辺を離れて生活します。
- 自然学習センターの前で、体を立てた独特のフォームで飛ぶヤマトタマムシを見ました。夏の陽ざしを受けて、緑色に輝きながら飛んでいく様子は夏を象徴する光景です。
【2006年7月12日(水)】
- 今日は、朝からニイニイゼミが盛んに鳴いていました。湿地ではヒメガマが出穂。もう、夏ですね〜。
- 今日の写真は、ベッコウハゴロモの幼虫。気分は月組トップスター!? 一見綿毛のように見えますが、ものすごく跳ねます!!
【2006年7月11日(火)】
- あずまやのところで、ギンイチモンジセセリを見つけました。春に羽化したもの(春型)が卵を産んで、それがまたすぐに成虫になったもので、「夏型」といいます。「夏型」は、ギンイチモンジセセリの「一」の字がちょっとわかりづらいです。
- 委託業者による園内の管理作業が続いております。今日は、駐車場の草刈りや樹木の剪定を行いました。入り口を含め、思い切って見通しを良くしてみましたので、ご来園の際に、ご意見・ご感想等いただければ幸いです。
【2006年7月9日(日)】
- 本日実施したいきもの講座のテーマは「トンボ」。30分間講義室でお話をした後、引き続き定例観察会のテーマも「トンボ」を中心に行いました。
- まずは、ビオトープ見本園へ。一番奥まで行くと、ちょうどオオシオカラトンボが産卵しているところでした。その周りを飛ぶオスの姿も見られました。そして、池に生えている水草の葉には羽化したばかりのオオアオイトトンボ。池の中にいる幼虫もあわせて観察できました。
- 天気が悪い中、観察会には42名もの方にご参加いただきました。ありがとうございました。
【2006年7月8日(土)】
- 今日の野あそび教室のテーマは「香り」。最初に質問をしました。「好きな香りはなに?きらいな香りはなに?」すると、なぜかきらいな香りはたくさん出てくるのに、好きな香りは・・・(あれれ??)。その後、公園内で葉っぱのにおい、花のにおい、カナヘビのにおい、モグラの穴の土のにおい、タヌキのためフンなどなどいろんなにおいをかぎました。最後に、講義室に戻って香水づくり。皆さんの嗅覚は、きっと鋭くなったことでしょう。
- ビオトープ見本園では、オオアオイトトンボが羽化。ヤブヤンマの羽化は毎日数頭、ずーっと続いています。
【2006年7月7日(金)】
- 今日、公園内でニイニイゼミの声を聞きました!! しかも、園内の整備で地面を掘ったら、アブラゼミの幼虫がごろんと出現。セミたちの合唱に包まれる真夏の公園にむけて、スタンバイOKです!!
- 湿地も華やかになってきました。写真はミゾソバの花。セリの白い花も見られますよ〜。
- ★第4回ホタル調査のご報告★お待たせしました! 本日の調査でヘイケボタルの発生を確認。多いところで10頭ほど見られました。
【2006年7月6日(木)】
- 種から発芽したのでしょうか、センター周辺にある植え込みに混じって、エノキの幼木があります。 今日は、そこでゴマダラチョウの幼虫を見つけました。まだ2cmくらいのが3匹。しばらく観察していこうと思います。
- センター近くで連続的に観察している虫としては、ナナフシもいます。最初に見つけたときには 親指の長さくらいだったのが、最近は脚まで入れると割り箸くらいのサイズに成長しています。成虫になる日が楽しみです。
【2006年7月5日(水)】
- 予報通りの雨。。。本日予定していた園内管理ボランティアデーは残念ながら中止となりました。
- 非常に静かなセンター、そして公園。そんな中、クワの木の上で愛を語らって(?)いたのは、ヒダリマキマイマイたち。梅雨の定番ですね。
【2006年7月4日(火)】
- 久々の晴れ間。カミキリムシやチョウ、トンボなど虫もたくさん見られました。が、今日の写真はこれ!草刈りを終えてすっきりした「高尾の草原」と青空!!です。草刈りするときの丈をすこし長めにしたので、「みどりのじゅうたん」に見えますが、もちろん、芝生ではありません。
- 虫といえば、、、そろそろセミの季節です。公園内のトップバッターはニイニイゼミ。公園でセミの声を聞いた方、ぜひ、自然学習センターまで情報をお寄せください。
【2006年7月2日(日)】
- 2階から、「何かいないかな〜」とビオトープ見本園を見下ろしたら、いました。マムシが(写真)。今日は、お客様が公園でみつけた種類のわからない蛇(アオダイショウの幼蛇でした)をお持ちになったりと、ちょっとしたヘビDAYでした。
- 今日のミドリシジミ観察会は、残念ながら参加者がなく中止となりましたが、閉館頃になって日が差してきたので、見に行ってみました。ミドリシジミとコムラサキが三つどもえで卍飛翔。上空にはヤブヤンマやオオヤマトンボ。チョウトンボも1匹。そして、センターに帰ってくると、たくさんのツバメたちがビチュビチュ鳴きながら荒川の方へと飛んでいきました。おだやかな夕暮れのひとときでした。
【2006年7月1日(土)】
- 昨日の夜、第3回ホタル調査を実施しました。その結果、今回も確認されませんでした。ざんねん。。。次回調査は7月7日の予定です。お楽しみに!
- 今年も公園内でルリボシカミキリの姿が見られるようになりました。水色に黒い斑紋が美しいカミキリです。普通は山地帯に住む種ですが、なぜか毎年公園で見つかっています。
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