北本自然観察公園日記 2023年8月
【2023年8月31日(木)】
- 葉月の最終日はひつじ雲が広がり秋めく空に(写真)。一週間前に出穂(しゅっすい)を確認した標柱15番のススキがふさふさと風にそよいでいました。また、花の種類が数えるほどしかなかった真夏が信じられないくらい、公園が薄紫や桃色の花々に彩られています。各所でコバギボウシ、ヤブラン、ヌスビトハギ、キツネノマゴ、ツルマメが見ごろです。
- 数週間前から特徴のある鳴き声がしていたものの姿は見えなかったその主に、標柱10番の草地でようやく出会うことが出来ました。ヒメクサキリです。公園での正式な記録は2002年が最後。クサキリとよく似ていますが、本種のほうが頭部や翅の先端がより鋭く尖る、からだの横に黄色い線があるなどの特徴があります。埼玉県のレッドリストで準絶滅危惧種に選定されています。
【2023年8月30日(水)】
- めだかのT字路付近に広がるクズの葉の上で、ツチイナゴの幼虫(写真)がたくさん見られました。秋には褐色の成虫になり、そのまま越冬します。今日見つけた幼虫は、どれも鮮やかな緑色でした。これから葉っぱをモリモリ食べて冬越しに備えます。
- 8月も残り2日。早くも秋シーズン1校目の小学校の校外学習の利用がありました。館内の展示も季節に合わせた入れ替えを行いました。
- ★野鳥情報★ シジュウカラ、メジロ、ヤマガラなどの木の実にやって来る小鳥たちに出会いました。
【2023年8月29日(火)】
- 最高気温36℃とまだまだ厳しい残暑が続きますが、日が暮れるのが早くなったと感じました(写真)。八ツ橋や木道沿いの開けた場所では、夕方に縄張りを作るルリタテハのオスが、翅を広げて見張りをしていました。
- コノシメトンボのオスの腹部が赤く染まり始めました。今赤くなっているのは複眼、顔面、腹部で、胸部はまだ赤くありません。ですが、あと半月もすれば、胸も赤く染まり、全身真っ赤な赤トンボになります。かつてはとても珍しいトンボでしたが、今では公園内の普通種になっています。
【2023年8月27日(日)】
- 小学校4〜6年生対象の連続講座「キッズ生きもの研究室」の4回目。今回は「セミのぬけがら調査」を通して、研究の結果のまとめ方を学ぶことが目標! 野外で採集したぬけがらの触角の細かな違いから種類と性別を分け、それぞれの個数を数えたあとに集計結果を棒グラフにまとめました(写真)。結果が明らかになった後も「ツクツクボウシはたくさん鳴いているのにぬけがらが少ないのはどうして?」など、野外観察のおかげで得られた疑問が次々にわいてきて、新たな研究の種が生まれました。
- 標柱13番近くの池でギンヤンマが連結産卵していました。それも3ペア同時に! 普段はオス同士が飛びながら激しい縄張り争いを繰り返していますが、今日はうまい具合にペアが決まったようです。つかの間の平穏といったところでしょうか。
【2023年8月26日(土)】
- 以前は湿地周辺で普通に見られたタカサブロウ。多数の小さな花が集まった白い頭状花序(とうじょうかじょ)をもつ植物ですが、ふと気が付くと公園内に生えているのは、みなよく似たアメリカタカサブロウ(写真)になっていました。あまりに似ているので、いつ入れ替わったのか全くわかりません。公園のみならず周辺の水田でも同じような状況で、タカサブロウは稀な植物になりつつあります。
- 標柱18番近くの草の上にオオクモヘリカメムシがいました。頭上では本種の食樹であるネムノキが葉を広げており、ここから落ちてきたのかもしれません。くさいイメージのカメムシですが、こちらは青りんごのような瑞々しい香り! …とはいえ、他のスタッフからは「くさかったよ」という感想も聞かれ、感じ方は人それぞれのようです。
【2023年8月25日(金)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、ふれあい橋下の道沿いの外来植物の刈り取りを行いました(写真)。大きく枝葉を広げていたニワウルシとオオブタクサを刈って、ひざ丈ほどのハリエンジュの幼樹は根っこから掘り取りました。周囲の木やロープ柵に絡まっていたクズのつるを払って作業完了。暑い中、ご協力ありがとうございました!
- 巡視中、日陰のアオキの葉の上にペタリとはりつくニホンアマガエルを見つけました。田んぼのイメージが強いですが、春〜梅雨の繁殖期以外はこうして林や草地で過ごします。手足をぎゅっと縮めてまあるくなっているのは、乾燥を防ぐため。…そろそろまとまった雨が恋しいです。
- ★野鳥情報★ 朝、木道上空をサシバが4羽飛んでいました。
【2023年8月24日(木)】
- 標柱19番から木道に降りた湿地でミズアオイの花が見頃を迎えました(写真)。例年にないほど株が密生しており、大きく広げた葉の緑と青紫の花のコントラストが美しい! ミズアオイに混じり小さな花を咲かせたコナギのまわりでは、たくさんのミナミメダカたちの姿が見られました。
- かわせみ池手前のヨシの葉にぶらさがっていたのはオオトリノフンダマシの卵のう。日光に透け、まるでぼんやりと辺りを照らす提灯のようでした。すぐ近くでは親グモも観察できます。
- ★第13回ホタル調査★ 通行止めの標柱4〜6番エリアを除く公園全体で3匹でした。そろそろホタルシーズンはお終いです。
【2023年8月23日(水)】
- 今日は二十四節気の「処暑」。暑さが和らぐころとのことですが、朝の土砂降りで湿度たっぷり。蒸し暑い一日となりました。
- 雨上がり、センター前のクサギにナガサキアゲハのメスが吸蜜にやって来ました(写真)。普通、チョウの仲間はオスに比べてメスは不活発。屋外で目にする機会はオスの方が多いのですが、本種は特にメスに出会うことが少ないです。たまに見かけても翅がボロボロだったり…。今日出会ったのは翅の欠けていない美しい個体でした!
- 巡視中、桜土手を歩いていると脇から飛び出してきた一匹のガ。ふわふわの毛に覆われたツメクサガでした。その名の通り、幼虫の食草はムラサキツメクサなどマメ科の植物。昼行性で、河川敷などの草地で見られます。ガの仲間には珍しく黄緑色の複眼が特徴的です。
【2023年8月22日(火)】
- 巡視中、コバネイナゴやオオカマキリの成虫の姿をよく見かけるようになってきました。同時に、昆虫たちの成長の証である“脱皮殻”も目にする機会が増えてきたようです。ちなみに、おなじみのショウリョウバッタは6〜7回の脱皮を経て成虫になります。今日の写真は標柱16番にあったカマキリの脱皮殻。クモの糸に引っかって宙に浮き、バク転しているかのようなアクロバティックなポーズになっていました!
- かわせみ池の近くでコケオトギリが咲いていました。花はまぶしいくらいに鮮やかな黄色! …なのですが、とてもとても小さいため、図鑑や写真からのイメージで探すと見つからないこともしばしば。現地に看板を設置したので、ぜひ目印にして下さい。
【2023年8月21日(月)】
- 今日も厳しい残暑の一日でした(写真)。8月21日は、公園のある北本市にとっては「北本トマトカレーの日」。誕生の発端となった「きたもとご当地グルメ開発コンテスト」の日を記念して制定されたそうです。…というわけで、巡視中に聞こえた大きな声コンテスト。1位はツクツクボウシ、2位ミンミンゼミ、3位アブラゼミ、4位ニイニイゼミ、でした。季節は着実に秋に向かっています♪
- 南口近くの園路沿いで、公園内3株目のハダカホオズキを発見しました!草丈はまだ30cm程と小さく、つぼみもついていませんが、葉は大きく元気いっぱいです。なんとか開花結実して欲しいものです。
- ★野鳥情報★ 標柱21番近くでツミが水浴びをしていました。
【2023年8月20日(日)】
- 標柱20番から21番の途中の園路脇でウリクサが咲いていました(写真)。青紫の花がトキワハゼに似ていますが、7mmほどともっと小さな花です。秋まで観察できます。
- 標柱13番付近の水辺で、力尽きたドジョウのまわりにハイイロゲンゴロウが集まっていました。ゲンゴロウの仲間は弱った生きものや死骸を食べる肉食の水生昆虫。雑木林にオオヒラタシデムシがいるように、水中ではゲンゴロウがお掃除屋さんの役割をしています。こうして土に還してくれるんだなあと、自然の循環のしくみに改めて感心してしまいました。
【2023年8月19日(土)】
- 野外の危険学習講座「ハチへの対処法」を開催しました。室内で種類ごとの生態について講義を行った後、ハチ共存トンネルを設置したオオスズメバチの巣や、樹上高くのキイロスズメバチの巣を双眼鏡を使って安全に観察(写真)。種類によって巣の場所が異なることを確かめました。人を刺すハチ、刺さないハチ、なぜハチは毒針を持つのか? など、ハチを理解し良い距離感を保つための知識を実物を通してお伝えしました。
- 巡視中、メジロたちの群れが頭上を移動して行きました。目で追っていると「ニィニィ」とヤマガラの声が。木々の枝葉の隙間をさがすと、見つけた! 久しぶりに姿を見られてちょっと嬉しくなりました。
- ★野鳥情報★ センター上空をサシバが4羽通過して行きました。
【2023年8月18日(金)】
- 標柱14番の近くで、翅をぺたりと広げてとまるギンツバメがいました(写真)。園内では夏によく見かけるガで、白地に独特な模様が目立ちます。どこがツバメ? と思われそうですが、実はギンツバメが属するのはツバメガ科。後翅から突起が出ている種類が多く、ツバメの尾のようであることからその名が付きました。最も身近なツバメガなのに、最もツバメガらしくない変わった種類です。
- 園内各所のヤブミョウガの実が青くなってきました。上にいくにしたがって花数が少なくなるため、花序の先端には実が一つか二つだけ。そこにナツアカネが止まると、まるで青い実を大事に抱え守っているようでした。
- ★第12回ホタル調査★ 通行止めの標柱4〜6番エリアを除く公園全体で、23匹でした。そろそろ見納めです。
【2023年8月17日(木)】
- 標柱16番の草はらのススキにいたのはエビイロカメムシの成虫(写真)。その名の通り赤みを帯びた体をしていますが、幼虫の頃の方がよりエビ色をしています。そして、平たかった姿は成虫になると大変身。肩のように見える場所(前胸背の側縁)がツンととがります。じっと動かないことが多く、間近で観察できました。
- お盆が過ぎ、ほんのり秋の気配が感じられるようになりました。標柱3〜4番間の林沿いではアオハダの実が赤くなり始め、標柱4番付近ではシラヤマギクが咲いています。また、めだかのT字路付近ではカラスウリに替わり、スズメウリが可愛らしい小さな花をつけていました。
【2023年8月16日(水)】
- 曇り空と風のおかげで暑さが和らいだ一日。これはチャンス! と、かえる池周辺の草刈りをしました(写真)。作業中、水際に止まるアジアイトトンボを発見。腹部をぐいっと曲げて、枯れた植物に産卵をし始めました!
- 八ツ橋を標柱3番へ向かって歩くと、オレンジや赤に色づいたウワミズザクラの実が目立つようになりました。中には黒く熟しきった実も。花の頃と同じく房状につくのが特徴です。しばらく待っていれば、実を食べに野鳥たちがやってくるかも?
【2023年8月15日(火)】
- 昨日巡視に行ったスタッフから「標柱19番にカヤネズミの巣があるよ」と教えてもらったので探してみました。ほどなく、木道から数メートルの湿地内に粗く編まれた巣と…、その中に黒曜石のように輝く2つの点を発見。もしや、と早鐘を打つ胸を押さえて再度確認すると、一匹のカヤネズミがこちらを見つめていました!(写真)しかもその後、一目散に逃げるでもなく葉や茎を渡り歩き、軽いからだや長いしっぽを生かした身のこなしを数分間に渡って見せてくれたのです。繁殖期は秋まで。やさしく見守りたいですね♪
- 南口付近で大型のテントウムシを見つけました。胸部が鮮やかな赤色、つやのある黒色の翅をもつ外来種のムネアカオオクロテントウです。主にクズにつくマルカメムシの幼虫を捕食しています。
【2023年8月14日(月)】
- 雨が降ったり止んだりの一日。それでも晴れ間が広がると、クサギの花に吸蜜に来たり、数匹で飛び交ったりするキアゲハの姿が見られました。成虫が活発に動きまわっていた一方で、湿地のセリの茎には丸々とした幼虫(写真)がじっ…と止まっていました。
- お盆の時期、暑さを避けて午前中に行うガイドツアー「里山自然かんさつ会」を開催しました! お盆にちなんで「精霊トンボ」とも呼ばれるハグロトンボを観察したほか、時間限定の見どころとして、昼にはしぼんでしまうツユクサの花が見事に咲き誇るおすすめのポイントをご案内しました♪ 明日も同じ時間に行います。
【2023年8月13日(日)】
- ふた月ほど前にハンゲショウが見ごろとなっていた桜土手の下の湿地で、ヌマトラノオが咲きました(写真)。公園では数年ぶりの開花です。オカトラノオやノジトラノオと異なり、花序(かじょ)が垂れ下がらず、茎には毛がありません。なお、雨のあとは観察エリアでぬかるみや冠水が発生する可能性がありますのでご注意下さい。
- 小学校高学年向けの「夏休み昆虫教室」を開催。草はらではショウリョウバッタ、林沿いではノシメトンボを採集して観察しました。昨日からプラコップを地中に埋めて仕掛けていた「ベイトトラップ」を見に行くと…。エサの煮干しに、センチコガネやオオヒラタシデムシが集まっている様子が見られました。活動を通して、種類ごとに食べものも習性も違う昆虫たちが、多様な環境にくらしていることがわかりました。
【2023年8月12日(土)】
- 「セミのぬけがら調査」の2回目を開催しました。野外の調査では、大人から子どもまでぬけがら探しに夢中。「こんな背の低い草にも?」や「あんな高い所にまで沢山!」など、羽化の場所一つ取っても発見が多くありました(写真)。そして、室内に戻ってからが本番。テーブルに山盛りになったぬけがらを一つ一つ丁寧に観察し種類分けしました。結果は、ニイニイゼミ42個、アブラゼミ747個、ミンミンゼミ178個、ツクツクボウシ13個、ヒグラシ17個で合計997個。暑いなか短時間で集中して探したおかげか、過去15年の記録を更新する結果となりました。
- 標柱15番のススキで数年ぶりにマメイタイセキグモを見つけました。夜、粘球がついた糸を振り回してガを捕まえる「投げ縄グモ」の1種。個体数が少なく、出会う機会の少ないクモです。
【2023年8月11日(金)】
- 山の日の3連休! センターでは、自然に親しむイベントデー「夜森ミュージアム」を開催。今日はその初日でした。写真は、文字通り今年の“目玉”! チョウやガの翅にある眼状紋(がんじょうもん)に着目した展示。その名も「目玉模様でハイチーズ!」です。そのほか、鳴く虫の飼育展示やクイズラリーなど、館内で楽しめる仕掛けを色々ご用意しています。小さな懐中電灯を持って遊びに来てくださいね♪
- 標柱7番付近でメジロ、シジュウカラ、コゲラの20羽ほどの混群に出会いました。この場所は、スタッフ的には“渡り途中の小鳥”出現ポイント! 春と秋の渡りシーズンには、おなじみの鳥たちの中にムシクイ類やヒタキ類が混じっていることがよくあり、それを探すのが毎年の楽しみです。少々時期が早かったのか、今日は残念ながら見つからず…。次に期待です!
【2023年8月10日(木)】
- もくもくと立ち昇る雲が夏らしい空(写真)。昨晩の雨を喜んでいたであろうニホンアマガエルは、今日は木陰でじっと休んでいました。
- 標柱10番近くの木の幹にみの虫が点々とぶら下がっていました。細かな葉の欠片でみのが作られていることから、おそらくクロツヤミノガの幼虫。中には偶然か2匹隣り合っているものも。よく見ると片方から茶色いぬけがらが飛び出していました。これはオスが羽化してガになった証拠。メスは成虫になっても翅がなく、産卵して寿命を迎えるまでの一生をみのの中で過ごします。
- ★第11回ホタル調査★ 通行止めの標柱4〜6番エリアを除く公園全体で、139匹でした。減ってはきましたがまだ見られます。
【2023年8月9日(水)】
- 干上がり気味だった八ツ橋の池に、ここ数日の雨で水が戻ってきました。その暗がりにたたずんでいたのは久々の出会いとなるゴイサギ(写真)。夜行性の鳥ですが、薄暗い天気のときには日中も活動することがあります。通称“ホシゴイ”と呼ばれる幼鳥の羽から、艶やかな成鳥の羽に生え換わるには2〜3年かかるといわれ、今日の1羽はその途中の若いゴイサギのようでした。ここ数年、前のような10羽を超える群れは見かけなくなりました。
- 標柱10番でアラゲキクラゲを食べるミスジマイマイを見つけました。木の高いところにいたので、思い切り手を伸ばしてファインダーをのぞかずにパシャリ! すると、思いがけず顔のあたりをアップにした迫力ある写真が撮れました。可愛らしいイメージのでんでんむしの、意外な一面を垣間見た気分です。
【2023年8月8日(火)】
- 朝から雲の動きが激しく、昼前に黒雲が広がると大粒の雨が降り出しました。以降は夕方にかけて雨と青空の繰り返し(写真)。猫の目のように変わる天気でした。
- 今日は二十四節気の「立秋」です。連日の猛暑に、秋の気配などどこにもないような気がしましたが…。駐輪場の近くで早くに開花していたカラスウリの実のひとつが、オレンジ色に染まっているのを見つけました♪ 小さな秋、発見です!
- 食草のヤブガラシに色鮮やかなトビイロトラガの幼虫が止まっていました。白・黒・オレンジの配色は遠目にも目立ちます。が、毒はありません。このガ、成虫になっても派手な色合いをしていて格好いいので、出会うとうれしくなってしまいます。
【2023年8月7日(月)】
- 夏休み臨時開館。今日も、熊谷気象台で最高気温36.4℃を記録する猛暑日となりました。空には夏らしい入道雲。上層では天気の変わり目を予感させるように、筋雲や鱗雲が形を変えながら現れたり消えたり・・・空を見上げているとアオサギがすーっと通過していきました(写真)。
- 生きものの方の「クモ」も公園のあちこちで見られました。南口付近では、野菊の仲間ユウガギクの花の上にハナグモの姿。どんな獲物を待ち構えていたのでしょうか!?
【2023年8月6日(日)】
- 標柱21番近くのシロダモの葉にあいた食べあと(写真)を見つけてピンときました。探すとやっぱり! 1cmほどのアオスジアゲハの幼虫が2匹並んでいました。大きく生長した濃緑の葉は厚みがあって固いシロダモですが、若葉は柔らか。本種の卵や幼虫は若葉でよく見つかります。
- 午後、久々に雨が降りました。来館者のみなさんと「生きものたちも喜んでいるね〜」と話をしましたが、10分程度で止んでしまいました。恵みの雨としては物足りないか…と思いきや。クワの木の幹に4頭のヒダリマキマイマイが登場。そして、池のふちには足の踏み場もないほどたくさんのニホンアカガエルの幼体がぴょんぴょこ!「今までどこにいたの!?」と、思わず聞きたくなりました。
- 昨日の幼児向けに続き「夏休み昆虫教室」の低学年向けを開催しました。室内での解説のあと、昆虫の種類に合わせて虫捕り網をどう振るのか、その使い方を野外でレクチャー。アブラゼミや赤とんぼの仲間を捕まえて観察しました。
【2023年8月5日(土)】
- 幼児向けの「夏休み昆虫教室」を開催! 暑さ対策として小まめに水分補給や休憩を取りつつ、センター近くの草地でバッタさがしに挑戦しました(写真)。キチキチ! と鳴きながら飛ぶショウリョウバッタ、小さなオンブバッタやコバネイナゴの幼虫を、追いかけて追いかけて…。あちこちから「やった〜つかまえた〜♪」と嬉しそうな声があがりました。
- 標柱6〜7番間を巡視中、ササやぶの中からイタチが飛び出してきました。ちょうど居合わせた来園者の方には「リスですか!?」と尋ねられましたが…、公園にはリスはいません。それくらい小さなからだで、身軽に園路を横切ると一目散に反対側のやぶの中へ。一瞬の出来事でした。
- ★第10回ホタル調査★ 通行止めの標柱4〜6番エリアを除く公園全体で、202匹でした(参考:第9回の今回と同じエリアでの記録は324匹)。減ってきましたが、8月に入っても数の多い状況が続いています。
【2023年8月4日(金)】
- かわせみ池近くでオオスズメバチの巣が見つかったため、安全に通行するための「スズメバチ共存トンネル」を設置しました(写真)。通るにはトンネル両側の扉を開け閉めする必要がありますので、みなさまご協力をお願いします。毒をもつ生きものも公園の自然の欠かせない一員です。館内の展示「上手なハチとの付き合い方」で、出会った時の対処法もあわせてチェック!
- 標柱21番付近の落ち葉の上で、ヒメツユムシを見つけました。本来は木の高い所にいる虫ですが、今日はたまたま地面にいるところを発見。埼玉県で準絶滅危惧とされる希少種です。成虫は「ピチッ、プチ…」と、とても高く小さな声で鳴くようですが、人にはほとんど聴きとれないとされています。
- 標柱4〜6番間で倒木が発生したため、安全が確認できるまでのあいだ通行止めとします。ご不便をおかけしますが、ご協力をお願いいたします。
【2023年8月3日(木)】
- 上尾市の小中学校の先生方が研修に来てくださいました。生活科や総合学習に環境教育を取り入れるヒントとなるよう、講義、ビオトープ見学(写真)を中心とした野外実習、それに自然工作体験と盛りだくさんの内容でご案内しました! アブラゼミの眼や口の観察からは、身近な生きものにも多くの不思議が隠されていること、クスノキの葉の香りからは生活に根ざす自然の恵みを実感…。学校でも実体験を大切に、子どもたちと楽しみながら活動してくださいね。
- 標柱5番付近のイヌザクラの幹に、ゼリーのようなものが点々とくっついていました。正体は樹液。昆虫が集まるコナラやクヌギの樹液は発酵すると甘い香りが漂いますが、こちらはほとんど香りません。日に照らされると、キラキラ光って見えてきれいでした。
【2023年8月2日(水)】
- 4月の終わりごろ、薄紫色の花をつけていたチョウジソウに細長い棒状の果実がなっていました(写真)。数年前、イヌザクラの根元で見つかった時はたった1株だけ。ですが今年見られたのは6株。来年はもう少し増えたらいいなあ。
- センター近くのムクノキの葉に止まっていたのは、翅を丸めて折れた小枝に擬態(ぎたい)するツマキシャチホコ...とそっくりですが、これはムクツマキシャチホコ。前翅にある丸い点が白くはっきりしているのが見分けるポイントです。幼虫は名前の通りムクノキの葉を食べて育ちます。
【2023年8月1日(火)】
- 夏休みは秋の校外学習の下見シーズンです。今日も2校の小学校の先生方と事前打ち合わせを行いました(写真)。今はニイニイゼミの声に包まれている園内ですが、きっと子どもたちが来る頃にはモズの声が響いて、たくさんの赤トンボたちが頭上を飛び交っているでしょう。と、先の季節を想像しながら園内をご案内しました。
- ヤブガラシの花の上に植物片が乗っていました。なにも疑うこと無く花に集まる昆虫を見ていましたが、一瞬もぞっと動いたような・・・? その正体はゴミを背負ったクサカゲロウの仲間の幼虫。クワガタムシのような鋭いアゴが見えなければ、生きものとすらわからないほどの見事なカモフラージュです。
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