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北本自然観察公園 自然観察記録 2006年2月 |
2006年3月26日更新
埼玉県自然学習センター
【2006年2月28日(火)】
○北里の池の堰堤の下に昨年の9月に小さな池を作りましたが、まだ半年しかたっていないのに、うれしいお客さんがやってきてくれました。アカガエルです。卵塊が5つほど見つかりました。「里山ボランティア」の行事の中で、みんなで掘った池なので、とてもうれしい知らせでした。
【2006年2月26日(日)】
○お待たせしました。公園の標柱10番の梅の花がほころび始めました。例年に比べるとやはり少し遅いようですが、また一つ春をお知らせすることができます。花が一つ開いただけでもなんだかうれしくなってしまうのですが、2月なのに初夏の気温などという日があったりすると、四季の移り変わりをきちんと感じることができる環境がいつまでも守られるようにと願ってしまいます。
【2006年2月25日(土)】
○今日の「手作り実験教室」では、センター北側の崖の土や粘土を取ってクレヨンをつくったり、焼き物用に粘土こねをしました。こねた粘土は好きな形にして持ち帰ってもらい、乾いた後に素焼きにすれば、素朴な焼き物ができるはずです。クレヨンは、ローム層の土を乳鉢で細かくして、ロウや石けん、無塩マーガリンと混ぜて溶かし、棒状に固めてつくりました。
【2006年2月24日(金)】
○色の褪せてしまったカラスウリの実をヒヨドリがつついていました。望遠鏡で見ていると、中の種を食べているようです。秋にはきれいなオレンジ色をしていた皮の部分をはがして、中のものを食べています。すぐ近くにはマサキの実も赤く色づいているのですが、それよりもこちらの方が好きなようです。
【2006年2月23日(木)】
○足もとを気を付けていると、小さな青い花、オオイヌノフグリが咲きはじめています。春先、いちばん早く咲く花です。天気がいい日には、その花にミツバチがやってきます。冬を巣の中に貯め込んだ「ハチミツ」でしのいできたミツバチたちも、そろそろ暖かい日には蜜や花粉を集め始めます。セイヨウミツバチ、二ホンミツバチの両方とも観察することができます。3月12日(日)の「いきもの講座」は、このミツバチをテーマにします。
【2006年2月22日(水)】
○温かかったり寒かったりと不安定な天気が続いていますが、少しずつ春らしくなってきました。葉が落ちて遠くから眺めると灰色っぽかった雑木林が、いつの間にか少し色づいてきました。人によって感じ方はちがうかもしれませんが、ふわっと赤みが差してきたように思います。これからの雑木林の変化は楽しみです。
【2006年2月21日(火)】
昨日と今日、八つ橋の池の水を抜いて汚泥の引き抜き作業をしました。公園外から家庭雑排水が流れ込んできているため、どうしても池に泥がたまっていきます。そのままにしておくと、水深が浅くなり、だんだんとヨシやガマが開水面を狭めてしまいます。そのため、毎年順番に少しずつ池の泥を抜いています。今回は、八つ橋の池の一部とトンボ池の一部について作業をしています。八つ橋の池については、3月に八つ橋そのものの床板の一部を取り替える工事もしますので、もうしばらくの間、池の水位が低い状態になります。
【2006年2月19日(日)】
この冬は、見る機会が少ないといっていたジョウビタキですが、今朝は雄雌共にじっくり見ることができました。ヨシ原の中、少しずつ移動しながら、雄と雌の距離がだんだん近づいていきました。いつもどおりしっぽは上下に振っていますが、目立つところではなくヨシの下の方にいて、チャッ、チャッという声もしません。そのうち、隠れて見えなくなってしまいました。今頃になって冬鳥が賑やかになり、ツグミの数も増えてきたような気がします。今日の「はじめてのバードウォッチング」では、ベニマシコも観察できました。
【2006年2月18日(土)】
今日は里山ボランティアの日です。午前中は高尾の森で落ち葉掃き(くず掃きといいます)や5年ほど前に伐採した場所のつる切りなどをしました。大人が入れるほどの大きなカゴに落ち葉を集め、近くの農家の方に引き取っていただきました。サツマイモの苗床や堆肥などになります。午後は、センター西側にあるコナラを切りました。この材は、シイタケの原木として利用します。
【2006年2月17日(金)】
○昨日の朝、今シーズンはじめてのニホンアカガエルの卵が見つかりました。ここ5年間では、いちばん早い年が2月5日、いちばん遅い年が15日だったので、やはり今年は寒かったのでしょう。エドヒガンへ行く木道沿いでは、昨日の朝は卵塊が10個くらい、今朝は20個くらいになっていました。これからどんどん増えていくと思います。
【2006年2月16日(木)】
○足早に歩いていたら、枯れ草色に馴染んだ目の角に、濃いピンク色が映りました。あわてて3歩ほど戻ってみたらホトケノザが小さな花を咲かせていました。昨日までの暖かい日が公園に少しだけ春を呼んでくれたようです。あの春の七草の?と思う方もいらっしゃるでしょうが、七草粥に入れるホトケノザは、実は黄色い花を咲かせるコオニタビラコの若葉なんです。濃いピンクの花のホトケノザはシソ科ですが食べられません。
【2006年2月15日(水)】
○日が長くなってきたので、街灯のタイマーを調整しようと、屋外にある箱のふたを開けたら、隅っこにナミテントウが集まっていました。二紋型や斑型、紅型が全部で10匹ほどです。暖かかったせいか、ごそごそ動き始めました。ふたを閉じるときに、はさんでしまうといけないので、あわてて閉めました。
【2006年2月14日(火)】
○先日、エドヒガンへの道を歩いていると、真上からヤマガラの声が聞こえました。どこだ、どこだと姿を探していたら、木くずが落ちてきました。枯れ木をつついていたようです。それで気が付いたのですが、こんなところにこんな太い枯れ木が・・・。フサザクラの枯れ木のようですが、常緑樹などに隠れてまったくわかりませんでした。歩道側に倒れる危険のある場所なので、今日、切り倒しました。歩道に倒れる心配のない場所の場合は、特に倒したりせず、キツツキやカミキリなどのためにそのままにしています。
【2006年2月12日(日)】
○車庫の横でジネズミが死んでいました。頭のあたりをクチバシで一撃、といった状況なのですが、いったいだれが、そしてなぜここに置きっぱなしになっているのかは、なぞです。ノスリ?、フクロウ?、もしかしたらモズ?。カラスにでも追われて落としてしまったか、それともジネズミはあまり好まれないようなので、まずくて捨てた?。ジネズミにはかわいそうだけど、こんな想像を巡らすと楽しいです。
【2006年2月11日(土)】
○アリスイを含めて、今、公園の中ではキツツキの仲間3種類を見ることができます。シジュウカラの群がやってくると、シジュウカラのジュクジュクいう声に混じって、コツコツ、コツコツと木の幹をたたく音が聞こえます。シジュウカラやヤマガラが堅い種を足で押さえて、つついている音のこともありますが、いっしょに行動しているコゲラが木の幹をたたいている音です。林の中からもっと大きな音がしたらアカゲラです。
【2006年2月10日(金)】
○高尾の森にバンの羽が散らばっていました。おそらくオオタカに食べられたのだと思います。羽といっしょに上クチバシも見つかりました。長さが2.5センチくらい。クチバシの付け根あたりの両側に細長い大きな鼻の穴があいていて、真横から見ると向こう側が見えます。もし生きているバンを間近に真横から見る機会があったら、ぜひ向こうの景色が見えるか確かめて見たいですね。
【2006年2月9日(木)】
○朝、エドヒガンまでの道は、鳥が賑やかです。この谷間は朝早くから陽が入るせいだと思います。今日はシジュウカラの群れやカシラダカの群れ、メジロの群れがいました。シジュウカラの群れの中にはヤマガラやコゲラがいたり、アオジ、カワラヒワ、ツグミ、キジバトなども見ることができます。今日は見かけませんでしたが、アカゲラやカケス、ルリビタキを見ることもあります。
【2006年2月8日(水)】
○朝、湿地の中の道を歩いていると、クィー、クィ、クィ、クィ、クィという鋭い声が聞こえます。はじめはヤナギの林の中から聞こえて、その後梅林の方に移りました。そこでやっと姿が見えて、アリスイが2羽いることがわかりました。アリスイはキツツキの仲間ですが、ふつうのキツツキのように木の幹に縦に止まることはあまりありません。図鑑を見ると、キツツキのページでこのアリスイだけがキツツキらしからぬ姿で載っているはずです。
【2006年2月7日(火)】
○うっすらと雪が積もって、開館時間前は玄関までの雪かきです。今日は15度を超えるくらい暖かくなると聞いていたので、今日中には溶けるだろうと、玄関前の雪を一箇所に山にしておきました。ところが予想に反して気温が上がらず、雪の山はちょっと小さくなっただけでした。それなら、雪だるまにしておけば良かった・・・。
【2006年2月5日(日)】
○今朝は、ずいぶん冷え込みました。池も道も凍りついています。普段は胴長をはかなければ入れない湿地もカチカチになっていて、ふつうの靴で入れそうです。ということで、いつもだと準備がたいへんだった場所で、簡単に空き缶などのゴミをを拾うことができました。気になっていたゴミがきれい片づいていい気分。でもよく考えてみると、だれだ捨てた奴は!
【2006年2月4日(土)】
○来館者の方とハンノキの話をしていて、そのハンノキを食べる県の蝶ミドリシジミの卵を見に行くことになりました。この冬は、トンボ池のそばのハンノキに、幹にまとまって卵が付いているところがあって、そこに案内しました。携帯用の実体顕微鏡で見ると、放射状にしわのある白いまんじゅう型の卵が10数個まとまって付いています。はじめてこの卵を見ると、みなさんその形に驚かれます。春卵がかえって、ハンノキの葉を食べ、その後、根元でサナギになって、6月ころ成虫になります。
【2006年2月3日(金)】
○節分ということで、センターのまわりで「豆」を探してみました。クズのつるに毛むくじゃらのサヤが付いていて、その中にまだ一粒残っていました。また、セイタカアワダチソウにからんでいたツルマメやヤブマメが、サヤがはじけてくるくるとねじれた中に落ちずに残っているのが数粒見つかりました。
【2006年2月2日(木)】
○センター西側にコナラの木が何本か植わっています。その内の数本のコナラに、枯れ葉がまだ少し残っています。クヌギの枯れ葉は、落ちずに真冬まで残っていることがよくあるのですが、同じ仲間のコナラも落葉しにくいことがあるようです。そしてカシワも同じ仲間で、これは春まで落葉しないことが多く、そのため縁起のいい木とされています。
【2006年2月1日(水)】
○久しぶりにまとまった雨が降りました。雨の園内の歩道はぐちゃぐちゃ。長靴も泥だらけになってしまいました。歩道に土砂を入れてかさ上げする、という方法も考えられますが、土砂に混ざって外来種を持ち込んでしまう可能性があること、その土砂が湿地に流れ込み乾燥化が進んでしまうこと、などを考えて、現在では外からの土砂でのかさ上げはしていません。
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