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北本自然観察公園 自然観察記録 2001年12月 |
2002年1月20日更新
埼玉県自然学習センター
【2001年12月28日(金)】
○キジバトがマサキの赤い実をついばむ様子を、センターの観察ロビーから毎日のように観察できます。キジバトは山地性の鳥で昔はヤマバト(山鳩)と呼ばれていましたが、環境への適応能力がよいのか、今では市街地でもよく見られるようになりました。
○今日は御用納めの日です。一年間センターをご利用いただきありがとうございます。来年も職員一同皆様のご利用をお待ちしております。
【2001年12月26日(水)】
○イタチが観察されています。イタチは人里近くに棲息していて身近な存在なので、その習性や動作から、いろいろなたとえ話に使われています。たとえば「鼬(いたち)の目蔭(まかげ)」は、疑い深そうに人を見ることのたとえ。「鼬の最後っ屁」は、苦し紛れにとる非常手段。「鼬の道切り」は、縁起の悪いこと又は便りや音信が途絶えることのたとえなどです。
【2001年12月24日(月)】
○園内の雑木林に「ギィーギィー」と鳴く、キツツキの仲間のコゲラが周年棲息しています。コゲラの「ケラ」とは昆虫の古語で、木の幹をつついて餌のケラ(昆虫)を探すケラツツキということからキツツキの名前ができ、更に小型のケラツツキがなまってコゲラになったといわれています。カタカナで三文字の「コゲラ」が漢字で表すと「小啄木鳥」と四文字になってしまいます。
【2001年12月22日(土)】
○今日の午前は里山管理体験講座では、ヒノキの間伐と落ち葉かき、それに正月飾りを作るためのマダケを切りました。午後の正月飾り作りでは、「ミニ門松」を作りました。三本のマダケを斜めに切り、その周りに松、梅やサカキの枝、マサキの赤い実、稲わらを配して飾り、さらに赤い紙で扇子を作ったり、謹賀新年と書いた赤い紙を飾って、ミニ門松作りはめでたく完成しました。
【2001年12月20日(木)】
○冬至も近くなった夕暮れ時に、園内のエドヒガンザクラの近くでカラスぐらいの大きさのフクロウが1羽目撃されています。ギリシャ神話によるとフクロウは女神アテネの聖なる僕で、アテネが知識、学問、芸術などを司る神であることからフクロウも知識や学問、芸術を象徴する鳥とされてきました。鳴き声は「ぼろ着て奉公」などと聞きなされており、鎮守の森の住人として親しまれていました。
【2001年12月18日(火)】
○先週から、北本自然観察公園内の湿地の管理作業を実施しています。湿地をそのまま手を入れずにおくと、だんだんと乾燥化が進み、森林に変わっていきます。古くから続いていたヨシ原を焼く作業などは、湿地を維持するための方法の一つでした。公園内の湿地は、ヨシなどを刈り取って持ち出す区画、刈り取り持ち出し後耕転する区画、まったく手を付けない区画など、「里山」の多様な環境を維持していこうと考えています。しばらくの間、作業の車両などが入りますが、ご協力下さい。
【2001年12月15日(土)】
○高尾の池に3分の2くらい氷が張りました。11日に続いて今年2回目です。トンボの谷の木道は霜で真っ白になり、途中の小さな池も真ん中を残して氷が張っていました。センターの2階から観察できるカモも、朝方は水面が狭いため、いつもよりも少な目でした。
【2001年12月13日(木)】
○ミニ展示に合わせて、手作りの「くっつくたね図鑑」を作成しました。センターに寄って、この図鑑を受け取ってから公園内を歩いてみてください。何種類のくっつく種を見つけられるでしょう。「たねかんさつキット」の貸し出しもしています。
【2001年12月11日(火)】
○先週から徐々にミニ展示の入れ替えをしています。今回のテーマは「植物の旅−とぶたね、くっつくたね−」です。公園内にもたくさんの飛ぶ種、くっつく種があります。体にいっぱい種をつけたタヌキが皆さんをお迎えします。ズボンにたくさん種をくっつけておいでください。
【2001年12月8日(土)】
○繁殖期を高山で過ごしたカヤクグリが一羽、あずま屋付近で観察されています。漢字で表すと「茅潜」。夏は高山のハイマツ帯や茅の生い茂る地帯を繁殖の場所として、寒くなるとこの公園などの標高の低い暖かいところへ降りてきます。繁殖地は日本の外では南千島だけという準日本特産種の鳥です。その他、ミソサザイの観察情報が寄せられています。
【2001年12月6日(木)】
○木枯らしが吹き抜ける初冬の園内の林に、自分の存在を訴えているかのように、マンリョウが緑の葉の下に紅玉の実をたくさんみのらせていました。林の下の雑木「アカキ」は、この時期にたくさんの紅玉の実をみのらせたので、江戸時代後期にマンリョウ(万両)というめでたい名をいただき、正月を飾る縁起の良い植物に出世しました。
【2001年12月4日(火)】
○園内で周年見られるシジュウカラは、胸に黒いネクタイのような模様を持った可愛い小鳥であるにもかかわらず、メジロのように篭の鳥として人に飼われなかったのは、「財布の中身がシジュウカラ(始終空)になる」という縁起を担ぐ人のおかげだといわれています。また、シジュウカラは、たくさんの昆虫などを食べます。シジュウカラに限らず虫を主食とするルリビタキやエナガは、雑木林を守る「守り神」といえます。
【2001年12月1日(土)】
○園内でルリビタキとエナガが観察されています。瑠璃色の鳥だからルリビタキで、夏の暑い季節は涼しい高山で暮らし、秋が深まると共にこの公園にも降りて来ます。エナガはスズメよりも小さく体重が10グラムにも満たない可愛い小鳥で、日本に生息している鳥の中で、くちばしが一番短い鳥といわれています。しかし、尾は長く全長の半分以上あり、その姿を柄杓に見立てて「柄長」と名付けられました。
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