北本自然観察公園日記 2018年1月
【2018年1月31日(水)】
- 「平日午前のバードウォッチング」を開催しました。快晴で風もなく、しかも久しぶりに暖か。絶好の鳥見日和とあって盛況でした!(写真) めだかのT字路では、胸の橙色が目立つハイタカのオスが空を舞い、さらにベニマシコのオス・メスがそろって登場! キジのオスや鮮やかな黄色のアオジなど、野鳥の豊かな色合いが印象深い観察会になりました。
- 巡視中、枯れて開けた草はらで、ガサッと音がしました。目を向けると、落ち葉を一枚づつ舞い上げながら進んでいきます。何か透明な生きものが動いているようでギョッとしましたが、その正体を考えてみると「つむじ風」。今日のように地面の温度が急に上がった時に起こりやすい気象現象だったことを思い出したとき、葉を数枚くるくる巻き上げて消えました。
【2018年1月30日(火)】
- 15名のボランティアのみなさんと、標柱11番梅林の剪定の続きを行いました(写真)。まだ雪の残る中での作業。切った枝を運ぶだけでも、いつもより体力を使いました。剪定した枝はリヤカー5杯以上! おかげさまで梅林はずいぶんスッキリしました。ご協力いただき、ありがとうございました。
- 桜土手で目の前からスーッと飛び立ったモズ。少し先の枝に止まりました。双眼鏡をのぞいてみると、くちばしから垂れ下がっていたのはミミズ。さて、食べるの? それともはやにえにする? …くちばしを小枝の間でちょちょっと動かしたと思ったら、はやにえが完成していました。
【2018年1月28日(日)】
- 公園外での観察会「あらかわ探検隊」を開催。水田地帯が広がる荒川河川敷を歩きながら、生きものを探しました(写真)。田んぼでヤマシギやハイタカ、荒川でカワウやオオバンを観察。雪が積もっている場所では、ノウサギやイタチの足跡を発見! 最後は、荒川を軸とした自然環境のつながりの大切さについてお話ししました。
- マユミの木に白い花のようなものがついています。これは、マユミの赤い実の皮の名残。花や実だけでなく、残ったものものまで楽しめるなんて、ちょっぴりお得?!
【2018年1月27日(土)】
- いるかな? と思って雪をどけてみたら、意外といました。ビョウタケというきのこの仲間です(写真)。丸い傘と短い柄を持っている姿が、画鋲のように見えることからこの名前が付きました。乾燥すると赤みがかったオレンジ色に変わり、枯れはじめてしまうのですが、雪の水分で復活したようです。たくましい!!
- 雪がとけて地面が出てきた場所に、食べものを求めて鳥たちが集まってきました。今日は標柱10番の梅林近くに、ホオジロ、アオジ、カシラダカのホオジロ科3種がそろい踏み! 姿も「チッ」という鳴き声もよく似ていますが、お腹の色が見分けるポイントです。
【2018年1月26日(金)】
- 寒い日が続きます。センター横の温度計では2日連続で最低気温‐7℃を記録。おかげで湿地や草はらでは、まだ一面の銀世界が楽しめます(写真)。
- 標柱16番草はら奥の雪原で奇妙な動物の痕跡を見つけました(写真をクリック)。茂みから出てきて往復したとみられる足跡の先には、何かが横たわった跡。その形をよく見ると、とがった口先に長いしっぽ…。ここにキツネが来て、降り積もった雪と戯れるように寝っ転がっていたのかなあ、などと想像がふくらみます。
【2018年1月25日(木)】
- 連日、雪かき作業に追われるスタッフ! そんな中見つけたのが、パッと若葉を広げたノイバラ(写真)。雪の間から顔をのぞかせていました。今日は風が吹くと凍えるような寒さでしたが…陽に透けた萌黄色の葉を見て、少し元気をもらいました♪
- 標柱10番の梅林でウメの花が10輪ほど咲いていました。近くには間もなくほころびそうなつぼみもちらほら。今なら、白い花と雪のコラボレーションが楽しめますよ!
- ★野鳥情報★ 南口にカシラダカの40羽ほどの群れ。高尾の森上空でノスリ、桜土手上空でハヤブサを確認しました。
【2018年1月24日(水)】
- 雪の残る湿地でバンを発見! 食べものを探しながらヨシ原に近づいて行きました。そして、その様子を見つめる鳥が1羽…クイナでした。ケンカが始まる! と思いきや「ちょっと失礼しますよ」「はいどうぞ」といった感じで、2羽並んで食べものを探していました(写真)。
- 白銀の世界を巡視していると、青空を背景にした木々の枝先に自然と目が向きます。観察できるのは冬芽! 細かな毛に覆われて暖かそうなムラサキシキブに、少しずつ膨らんできた、ウロコのようなイヌシデやアカシデ。中でも、艶やかな赤いミズキの冬芽は、まるでルビーのような輝きです。
【2018年1月23日(火)】
- 昨日の大雪で、公園は一面銀世界に。八ツ橋の手すりにもこんもりと雪が積もり、白く染まった木々と青空のコントラストが見事でした(写真)。積雪量はなんと25pオーバー! スタッフは一日中、総出で雪かきに 追われ、さらに清掃担当や工事業者の方にも協力いただいての対応になりました。夕方の時点でも、まだ園路の雪はたくさん残っていますので、散策の際にはご注意ください。
- ★野鳥情報★ センター周辺でルリビタキ、南口ではアトリ30羽ほどの群れ、めだかのT字路ではカワセミを間近で観察できました。
【2018年1月21日(日)】
- 一夜堤口付近の湿地沿いに、シダの仲間のクサソテツが枯れ残っています。名前の由来はソテツに似ているからなのですが、夏の間はピンときませんでした。というのもクサソテツには栄養葉と胞子葉という2種類の形の違う葉があり、葉が元気な時季には、普通のシダの形をした栄養葉が目立っていたからです。胞子葉だけが残った今は、なるほど納得の姿です(写真)。
- ★野鳥情報★ エドヒガン近くでトラツグミ、めだかのT字路付近でベニマシコ、湿地上空を通過するカワウを確認しました。
【2018年1月20日(土)】
- 2018年最初の生きものいきいき隊は“スミレ再生地のお手入れ”と“ニホンアカガエルのための湿地管理”を行いました。もう少し季節が進めば、下草刈りと落ち葉かきをした場所ではスミレの仲間の花が、堰を補修した湿地ではニホンアカガエルの卵塊が見られるでしょう。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!(写真)
- ふれあい橋近くのクヌギの枝でイラガのまゆを見つけました。イラガは幼虫時代、有名な毒毛虫ですが、ドクガやチャドクガとは違い、成虫になると無毒になります。まゆの中はまだ幼虫で、暖かくなってから蛹になります。
【2018年1月19日(金)】
- ミズイロオナガシジミの卵などないかなあ、とコナラの冬芽を探していたら、冬芽と冬芽の間にすっぽり収まるようにとまるオニグモ類の幼体(写真)を発見。みごとに馴染んだ状態に、よい越冬場所を見つけたものだ、と微笑ましく感じました。
- 毎年一番に花をつける草はら奥のウグイスカグラ。どんな具合かと見に行ったところ、まだ冬芽の状態でした。ところがその隣の木では、すでに展葉している枝が。昨シーズンは1月21日に開花。今冬は寒いという予報。さて、いつ頃どの木が一番に開花するでしょうか。
【2018年1月18日(木)】
- 昨晩の雨でしっとりとしていた公園。気温の上昇と共に水分が蒸発し、朝方のほんの短い時間、公園中が真っ白な霧で覆われました(写真)。
- 園内各所で、朽木からアラゲキクラゲがにょきにょき、雑木林の地面からツチグリがこんにちは! 久しぶりの雨にいち早く反応したのは、やはりきのこ達でした。
【2018年1月17日(水)】
- 平日午前のバードウォッチングは「キキーッ」という鳴き声とともに、カワセミが姿を見せてスタート♪ 枝先にとまったところを全員でじっくりと観察できました。耕耘(こううん)作業が進む湿地には、ツグミやジョウビタキ。また、めずらしく一部凍らずに朝を迎えた高尾の池には、久々に十数羽のマガモが泳いでいました。
- 「枯れ木も山のにぎわい」とは、つまらないものでもあった方がましと言う意味のことわざですが、とんでもない! 枝ぶりだけ見ても木々は個性的です。例えばアオハダ(写真)。長く伸びた枝に、イモムシの様な短い枝がニョキニョキと生えています。春にはこの短枝の先から、葉が束になって開きます。
【2018年1月16日(火)】
- 今年初めての園内管理作業は、16名のボランティアのみなさまと一緒に梅林の剪定を行いました。幸い風も無く、身体を動かすうちに暑くなってくるほどのぽかぽか陽気♪ 高い枝を切る役割、まとめて運ぶ役割…と、それぞれ分担をして効率的に作業を進めました。ご協力ありがとうございました(写真)。
- 草木の葉が少なくなると、ジョロウグモの卵のうや、ハラビロカマキリやオオカマキリの卵鞘があちこちについていることに気が付きます。これらは、冬の野鳥たちにとって大切な食べもののひとつ。ハシブトガラスやシジュウカラが中身をつついている姿を見かけます。先日まできれいだったコカマキリの卵も、ぼろぼろになっていました。
【2018年1月14日(日)】
- 雲一つない青空が広がり、日没には公園はあたたかい夕日に包まれました(写真)。
- ビオトープ見本園の池の落ち葉上げをしました。合わせて水生昆虫の生息状況もチェック。まわりの木を伐採して日当たりをよくしたので、久しぶりに明るい池を好むクロスジギンヤンマ(ヤゴ)が確認できました。他にはオオシオカラトンボやクロイトトンボ。それからちょっと珍しいヒメミズカマキリも見つかりました。
- ★野鳥情報★ めだかのT字路のシメの群れの中に、数羽のイカルが混じっていました。
【2018年1月13日(土)】
- 工事休館中のため、手作り実験教室「オギとススキでミニほうき作り」を北本市文化センターで行いました。まずは紙でほうきの模型作り。毛の細さよりも、長さや弾力が使いやすさのキモになることを実験して確認しました。それを踏まえ、公園で刈り取ったオギとススキから、ほうきとして使いやすい方を選んで工作。見た目が似ている両種が、意外にもさわり心地が違うという事にびっくり! また自然素材から作られる日用品であることから、生態系サービス(自然のめぐみ)についても考えていただく機会となりました。
- とんぼ池のほとりに生えているハンノキには、例年以上にミドリシジミの卵が生みつけられています。改めて数えたところ、1本の木から28卵が見つかりました。全体的に点々とついていて、かたまっているのは最大で3個でした。
【2018年1月12日(金)】
- センター横の温度計で最低気温は−4℃! 耕耘が終わった湿地の水辺もカチコチに凍り(写真)、幾何学的な模様の氷紋を見ることができました。
- めだかのT字路で、何やら複雑な鳥のさえずりが聞こえてきました。歌声の主はセグロセキレイ。姿のよく似たハクセキレイよりも繁殖期が早く、寒さが厳しい1月中にさえずり始めます。今日も2羽が並んで、尾羽をふりふり歩いていました。もしかしたら、つがいかもしれません。
【2018年1月11日(木)】
- 冬の虫探しポイントは、落ち葉の下や樹皮下、常緑樹の葉裏など。今日はアオキやシラカシといった常緑樹を探してみました。見つかったのは、体長4mm程(翅端まで約7mm)のホソチャタテという小さな虫(写真)。葉に生えるカビなどを食べています。冬の虫探しは寒さとの戦い。見つかったときは宝物を掘り当てたような楽しさがあります。
- ★野鳥情報★ あずまや付近でオオジュリンを、また高尾の森ではアオゲラを確認しました。
【2018年1月10日(水)】
- 日なたではホッと一息つけるような、暖かな日でした。一夜堤付近のハンノキからはたくさんの雄花が垂れ下がり、風でユラユラ。園内のニワトコの芽は、もうほころび始めています。
- エドヒガン方面のウメの木にモズのはやにえを発見! とても小さいので写真に撮って拡大してみると、ツヤアオカメムシでした。はやにえが見つかりやすいこの時季。他の場所でもあるのではと、ついあちらこちらを探してしまいます。
- センター空調設備の更新工事で、大きな室外機が取り付けられました(写真)。センター天井の耐震工事以外でも、着々と工事が進んでいます。
【2018年1月8日(月)】
- 写真展「北本自然観察公園・季節のうつろい」を始めました。今年はセンター休館中につき、北本市役所庁舎ホールでの開催(写真)。公園の魅力が凝縮された48枚の写真はもちろん、新コーナー「かわいい生きものミニ写真展」も必見です。13日の11時まで展示しています。
- 園路沿いに生えているコウヤボウキの痩果(そうか)が広がり、綿帽子のようになっています。たくさん生えている場所で横から眺めると、まるで綿雪が降っているように見えます。風が吹くたびに少しづつ飛ばされていくので、この光景が見られるのはあとわずかかもしれません。
- 次回の公園日記の更新は10日(水)です。
【2018年1月7日(日)】
- 風は冷たいものの、お日様ぽかぽかの一日。日向は特に暖かく、うっかり居眠りしそうな陽気でした。そんな今日は標柱10番でウメが開花(写真)。これから咲きそうなつぼみもちらほらあります♪
- 朝、氷が張ってひっそりとした雰囲気の高尾の池…。ところが氷がとけると途端に野鳥たちで大にぎわい! 姿を見せたのはダイサギとアオサギ、コガモ、バン。さらに、カワセミが来園者の方々の目の前で、ハンティングする様子を見せてくれました。
【2018年1月6日(土)】
- 冬の自然観察オリエンテーリングを開催(写真)。今回は“迎春! 自然のなかで縁起物をさがそう!”がテーマです。園内をぐるっと歩いて問題に答えながら、運気をアップさせちゃう?! 内容になっています。明日、明後日も行っています。ぜひご参加ください♪
- 風もなく静寂につつまれた北里の森。耳を澄まして歩いていたら、かすかに「カサカサ」という落ち葉の動く音が聞こえてきました。薄暗い林の中に目をこらすと、一瞬目が合ったのはトラツグミ。「しばしそこにいて!」という願いは届かず、きびすを返して林の中へと消えていきました。
【2018年1月5日(金)】
- 戌年にちなみ、名に「イヌ」がついた生きものを探してみました。見つかったのはイヌシデの種子と、枯れ残ったイヌコウジュのがく。落葉の時期にたくさん舞っていたイヌシデの種子(写真)も、この時期になると、落ち葉の上に乗っているものを探すのは至難のわざでした。
- この季節、話題になるのがヤマコウバシ。落葉樹なのになかなか葉が落ちないことから受験生の験担ぎとして人気上昇中!? 年を越した今でもまだしっかり葉が残っています。来週はいよいよ大学入試センター試験。受験生のみなさん、頑張ってください。
【2018年1月4日(木)】
- あけましておめでとうございます。新年一回目の公園日記は、気持ちのいい青空とセンターの写真から! 今年も埼玉県自然学習センター・北本自然観察公園をどうぞよろしくお願い致します。
- めだかのT字路付近のタチヤナギの冬芽が開き、中から花芽が出てきました。フワフワの白い毛に覆われていて、暖かそうな見た目です♪
- ★野鳥情報★ 標柱13番付近でアリスイの鳴き声。また子供公園付近でフクロウ、南口でトラツグミを確認しました。
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