北本自然観察公園日記 2022年2月
【2022年2月27日(日)】
- 小学4〜6年生を対象とした連続講座「キッズ生きもの研究室」の最終回(写真)。テーマは「守ろう! 私たちの自然」でした。バードウォッチングをしながら、鳥の好む場所や食べもの、行動をじっくりと観察。その後「私たちの街にもっと野鳥を呼ぶには?」についてそれぞれ考え、生きものと環境の関わりについて触れる機会となりました。来年度の募集は、3/23からスタートします!
- センター周辺のコンクリート壁沿いに溜まった落ち葉をそっとかきわけると、モリチャバネゴキブリの幼虫が出てきます。室内にも生息するチャバネゴキブリとは親戚筋にあたりますが、こちらは樹林性で家の中には入ってきません。嫌われがちなゴキブリですが、日本産の種類はほとんどが樹林性。室内で見られるのはみな外来種です。
【2022年2月26日(土)】
- シュンランの花芽が伸びてきました(写真)。林床にはよく似たヤブランが生育していますが、シュンランは葉の色が黄緑色がかっていることと、先端が尖ることが異なります。花は3月中旬から咲きます♪
- 日が高くなると、ぽかぽかの春らしい陽気に。センター前ではシロバナタンポポが5輪開花。水辺に目を向けてみると、ミナミメダカがすいすいと気持ちよさそうに泳いでいました。
【2022年2月25日(金)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業は、前回に続いて標柱9〜10番の園路の補修がテーマ。土が流失している路肩部分を竹で補強し土を入れました。作業中、近くの梅林にはメジロが花蜜を吸いにやってきていました♪ ご協力ありがとうございました(写真)。
- 普段は茂みに隠れてほとんど姿を見せないウグイスですが、今日はふれあい橋の近くを飛び回っている1羽を発見。ホ〜ホケキョ! とは鳴いてくれませんでしたが、食べものを探す姿をじっくり観察できました。
【2022年2月23日(水)】
- 雲ひとつなく、気持ちのいい青空(写真)。巡視中には“この時期だけ”という特別感が魅力の、早春の生きものたちが見つかりました♪ 年に一度、3〜4月頃に羽化する蛾の仲間のウスベニスジナミシャク。そして、標柱16番付近のヤブツバキの根元ではツバキキンカクチャワンタケを発見! 春本番に向けて、季節が着実に進んでいることを実感しました。
- 標柱16番の草はらや八ツ橋近くに生育するリョウブ。今日確認すると、芽鱗(がりん:芽を覆っているウロコのようなもの)が外れかけている冬芽が多くありました。まるで、編笠やナポレオンハットをかぶっているみたい!?
【2022年2月22日(火)】
- 日付に“2”がいっぱいの今日は、公園を歩きながら“2”を探してみました。まず見つけたのは、背中に2つの丸い模様があるナミテントウと、2羽で寄り添っているキジバト。さらに、標柱16番の草はら付近のウグイスカグラは、つぼみが2つセットで出てきていました♪(写真)
- センター前の草はらでは、草花の芽生えが増えてきました。オニタビラコ、ヤブタビラコ、キュウリグサはロゼット状態で、ヨモギは葉を四方に伸ばし始めています。
【2022年2月20日(日)】
- 生きもの調べ方講座「地衣類」を開催。室内の講義では、地衣類とはどんな生きものなのかという基本的な部分や、種類を調べるうえでのポイントについてお話ししました。その後の野外実習では、ウメノキゴケやコフキメダルチイなどを観察(写真)。見られる地衣によって空気の状況がわかるという「環境指標」についても解説しました。
- 樹皮の上をゆ〜っくり移動している、小さなカタツムリを発見。今朝の雨で冬越しから目覚めたのかな? 久々の出会いでした♪
- ★野鳥情報★ 北口近くで20羽ほどのアトリの群れを確認しました。
【2022年2月19日(土)】
- 「生きものいきいき隊」の参加者のみなさまと一緒に、高尾の森の落ち葉かきをしました。林床の植物たちに太陽の光が届くようにするための作業です。途中、シュンランの蕾やヤママユの繭がら、ノウサギのふんを確認! 雑木林に息づく命を感じました。ご協力ありがとうございました。
- 今日は二十四節季の「雨水」。冷たい雪があたたかな雨へと変わり、雪どけが始まるころとされています。めだかのT字路では、ツクシの赤ちゃんが地面からほんのすこ〜し顔を出していました! ちなみに今夜は雨予報。湿地に春を運ぶ、ニホンアカガエルの卵塊の初確認となるでしょうか…?
【2022年2月18日(金)】
- 冷たい風が森をヒューヒューと鳴らし、梢を大きく揺らしていました。そんな枝先で目を引いたのはコゲラ(写真)。忍者のごとく枝をひょいひょいと移動しながら食べもの探しをしていました。
- 標柱17番近くのクワの枝に止まって越冬中のホソミオツネントンボ。ずっと同じ場所にいると思いきや、実は少しずつ動いています。今日は少し上の枝に移動して、体を枝と平行に伸ばし、風を受け流すような態勢をとっているように見えました。
【2022年2月17日(木)】
- 凍えるような冷たい風が吹く1日でした。そんな日でも標柱9〜10番間は日差しでぽかぽか。斜面には常緑性のベニシダが生えていて、光沢のある葉の表面が日の光を反射していました(写真)。また、センター近くでシロバナタンポポが2株開花していました。
- めだかのT字路から「フィッポッ、フィッポッ♪」というベニマシコの鳴き声が聞こえてきました。さらにヨシ原からクイナが顔を出してこんにちは。標柱3番近くではエナガ、コゲラ、シジュウカラたちの混群にも出会えました。
【2022年2月16日(水)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、標柱10番周辺斜路の土留め柵の補修と園路の整備を行いました(写真)。作業中、落ち葉の下から越冬中のツチイナゴが姿を現し、しばしあたたかな日差しを楽しんでいるようでした。ご協力ありがとうございました。
- 標柱5番付近で出会ったシジュウカラの群れ。20羽くらいでかたまっている姿を双眼鏡で眺めていたら、1羽だけネクタイ模様がない個体を発見! 公園ではなかなか見られないコガラが群れに混じっていました。しゃ…写真を! と思った時にはすでに遅く、シジュウカラたちと一緒に飛んで行ってしまいました…。
【2022年2月15日(火)】
- 高尾の池に氷が張らなかった今日(写真)。久々に7羽ものコガモが姿を見せてくれました。羽をぱたぱたと動かしながら泳いで、気持ち良さそう〜♪ 近くには、これまた久々にカイツブリが1羽。ぷかりと浮かんでいました。
- 春の野草がすくすくと生長中! ふれあい橋横の土道でホトケノザ、標柱10番付近の草はらではヒメオドリコソウが咲いていました。
- センター内で火災が発生した場合を想定して、消防訓練を実施しました。実際に非常ベルを鳴らして来館者の避難誘導。あわせて水消火器を使った消火訓練も行い、非常時の連携を確認しました。
【2022年2月13日(日)】
- 手作り実験教室「プラスチックの科学」を開催(写真)。「脱プラ」や「マイクロプラスチック」など、最近話題になる問題はなぜ起こるのか、どうしたら解決できるのかなどを、実験を通してみんなで考えました。最後は意外な材料でプラスチックの“手作り”に挑戦! 環境問題に目を向けるきっかけになればと思います。
- 夏〜秋、ホップのような果穂(かすい)をたくさんぶら下げていた標柱5番のクマシデは、種がばらけ散ってその役目をほぼ終えた感じ…。一方で、枝先にある冬芽は少しずつ大きくなってきました。
- ケヤキの樹皮下でよく見つかるウスキホシテントウ。今日は標柱15番のケヤキに3頭並んでついていました! 上翅にある斑紋は、夏の間は鮮やかな黄色をしています。
【2022年2月12日(土)】
- 一昨日、雑木林を白く覆った雪はすっかりなくなりました(写真)。日ざしも徐々に春めいてきたようです。草はらを歩くと、足元にはヤエムグラやオオジシバリ、キュウリグサの萌黄色の若葉が♪ また、センター近くや標柱10番付近では、オオイヌノフグリが青い花を咲かせていました。
- 今日も青空! こんな日に登場が期待できる鳥といえば、猛禽類の仲間です。ノスリ、トビ、そしてオオタカが観察できました。館内では期間限定で剥製も展示中! ハイタカやツミといった、よく似た仲間も一緒に展示しているので、ぜひ見分けのコツをつかむきっかけに活用してくださいね!
【2022年2月11日(金)】
- 昨日とはうってかわって青空が広がり、雪も少しずつ溶けていきました。地面がしっとりしたためか、標柱16番近くの雑木林沿いではツチグリがコンニチハ(写真)。枯れ枝からはタマキクラゲやアラゲキクラゲも生えていました。
- 今日から自然に親しむイベントデー「野鳥の日」が始まりました。館内や公園をめぐって、鳥にまつわる設問にチャレンジするクイズラリーも♪ 日曜日まで開催します!
【2022年2月10日(木)】
- 朝方降っていた雨は大粒の雪に変わり、園内を白く煙らせました(写真)。静寂のなか、かすかに物音がする方を探せば、せっせと食べ物を探しまわるツグミやジョウビタキの姿が見られました。
- 正門脇のソメイヨシノにヒロバフユエダシャクが止まっていました。冬尺蛾シーズンの後半に羽化する種類です。いくら寒さに強い冬尺蛾とはいえ、雪のなか夜に活動し、命を繋ぐ大仕事があると思うと「がんばれ!」と応援せずにはいられません。
【2022年2月9日(水)】
- カントウヨメナ、ノコンギク、ユウガギク、シロヨメナ。ノギクの仲間は、花の状態では皆よく似ていますが、果実は形が異なります。ビオトープ見本園で見られるノコンギクは、カントウヨメナやユウガギクとは異なり、果実に長い冠毛が生えています(写真)。
- ぽかぽか陽気だった今日は、園内のいたるところでナミテントウが見られました。また、落ち葉だまりの下からクビキリギスがひょっこりを顔を出していました。
【2022年2月8日(火)】
- 巡視中、木の幹で見つけたのは大きさ2cmほどの小さなミノムシ。葉のかけらで出来た先細りの形のミノ…、クロツヤミノガです(写真)。木の枝で見つかるのは大型のオオミノガやチャミノガのミノムシですが、本種は樹木の葉だけでなく地衣類も食べるためか、木の幹や石壁などで見つかります。
- 曇り空が広がり、水辺は結氷。寒々とした湿地からクイナの声が響いていました。また、雑木林沿いの園路ではジョウビタキやルリビタキが頻繁に現れ、散策中の人の注目を集めていました♪
【2022年2月6日(日)】
- 今朝は真冬に逆戻りしたような冷え込み。池や湿地ではきれいな氷紋が見られ、氷上ではキセキレイが食べものを探しながら行ったり来たり(写真)。一方で、少しずつ植物は芽吹きや芽生えの準備を進めており、根が出ているコナラのどんぐりがあちこちで見られました。
- 赤い枝の先に赤い冬芽をつけるネジキ。枯れたような樹皮と異なり、冬でもひときわ鮮やかです。公園内では標柱3番付近にあるだけ。5月中頃、白い釣り鐘型の花をつけます。
【2022年2月5日(土)】
- 今シーズン最後の「家族で楽しむバードウォッチング」は、青空の下で開催!(写真) センターを出発してすぐにジョウビタキのメスが現れると、みんなから「いたいた!」と嬉しそうな声。仲良さげに寄り添う2羽のキジバトや、土の中からミミズを引っぱり出すツグミも観察できました。身近な野鳥も、双眼鏡を使って自分で見つけられると、その喜びは格別です♪
- 標柱9番付近の園路沿いに吹き溜まっている落ち葉。その間から、タチツボスミレの葉の緑色が見え隠れしています。ハート型のかわいい葉っぱです。
- ★野鳥情報★ センター上空を数羽のヒメアマツバメが飛んでいました。
【2022年2月4日(金)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、刈った草や落ち葉などを集めておく「カントリーヘッジ」のお手入れをしました。下の方にたまっていた腐葉土からは、カブトムシの幼虫がころんと出てきました! ご協力ありがとうございました。
- 二十四節季の「立春」を迎え、鳥たちの行動に変化が現れ始めています。シジュウカラのオスは木の梢で盛んにさえずり、ツグミは渡りを予感させる10羽ほどの群れになっていました。冬は他種と混群を作っていたエナガも、いつの間にかつがいで行動するように。そろそろ巣作りが始まる時期です♪
【2022年2月3日(木)】
- 「節分」の今日は爽やかな青空! 陽だまりでは心なしか太陽光が力強く感じられるようになってきました。
- 半地中性のジグモの巣(写真)。子どものころ、一生懸命に捕まえた思い出のある方も多いのでは? 公園内では、かわせみ池近くの樹林地の木の根元でよく見られます。一方、スタッフ宅の近所では生垣がコンクリート壁に変わってしまい、ジグモ自体なかなか見られなくなりました。
- 久々に公園の門柱でウスバフユシャクのペアを目撃しました。駐車場の木の幹には、クロテンフユシャクのオス。よく似ている2種類ですが、前翅ラインのカーブの具合や黒点の濃さに違いがあります。
【2022年2月2日(水)】
- センター前の草地でメハジキの芽生えが見られます。といっても成体の葉とはずいぶん形が違うため、知っていなければわからないという代物。丸みを帯びた葉に切れ込みが入っているのが特徴です。
- 野鳥との距離がぐっと近くなりました! めだかのT字路のジョウビタキやセグロセキレイは、望遠レンズでは画面からはみ出してしまうほど。この公園ならではの光景です。両種とも公園では冬の鳥なので、こうして毎日のように姿が見られるのも、あとひと月、ふた月ほどでしょう。
【2022年2月1日(火)】
- 気持ちのいい青空が広がりました。風もなく、のんびり散策日和♪ 雑木林からは「チュリチュリ」というエナガの鳴き声や、シロハラが食べものを探して落ち葉をひっくり返す「ガサッガサッ!」という音が聞こえてきました。
- 標柱2番近くによくモズがいます。今日は、近くの木に止まってジィ〜…と地面を見ていました。しばらく様子を観察していたところ、急に地面に降り、すばやく木に戻りました。双眼鏡で確認すると、くちばしにケラの姿が! まさに一瞬の早業!! 思わずうなってしまいました。
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