北本自然観察公園日記 2024年4月
【2024年4月29日(月)】
- 毎年恒例「ゴールデンウィーク・新緑オリエンテーリング」が始まりました♪(写真)さわり心地や香りを楽しみ、五感を刺激するクイズが盛りだくさん。ゴールのあとには「虫がいっぱいいた!」「楽しかった〜」と嬉しい感想が寄せられますが、今回、特に反響が多かったのが“3つのみどり色”をさがす問題。そこらじゅうに葉っぱがあるし簡単でしょ〜と思いきや、完璧に同じ色を見つけるのは意外と難しいのです。大人も子どもも、色見本と照らし合わせて「あったあった!」「あれ、ちょっと違う?」と熱中していました。5/1〜6にも開催します。
- 巡視中、気になるハムシを2種類見つけました。まずは全身黄褐色のキイロナガツツハムシ。エノキやクヌギなどの葉を食べる、大きめの黒い複眼がくりっとした印象のかわいらしい種類です。もう一種はムナキルリハムシ。ヤナギ類につくハムシで、オレンジ色の胸と藍色に光る翅が特徴。どちらも大きさは6ミリほどです。
【2024年4月28日(日)】
- 小学校4〜6年生対象の連続講座「キッズ生きもの研究室」がスタートしました。初回のテーマは「植物を調べよう」。木の葉の観察を通し、枝からの生え方や葉のふちの形など、生きものを「観察する」ための視点を学びました。ルーペや顕微鏡を使って細かな部分まで調べると「ソメイヨシノの葉の付け根にはアリを呼ぶための蜜腺があるんだ」「クスノキの葉にはダニを住ませる部屋がある!」など、発見を喜ぶ声があがりました(写真)。
- めだかのT字路のニホンアカガエルのオタマジャクシに、手足がはえてきました。まだ尾っぽが残っていますが、姿かたちはもうカエルそのもの。まもなく上陸の時です。
- 標柱5番にさしかかった時、やぶの中からごそごそという音とともに現れたのはノウサギ。しばらくじっとした後、湿地の方へと去って行きました。
【2024年4月27日(土)】
- いよいよ緑あふれるゴールデンウィーク!(写真)朝、正門前の道路をイタチが軽やかに駆けていくのを見かけて、これは幸先がいいぞ、と気分はウキウキ! 館内では「窓の外にでっかいヘビがいますよ」と教えていただき、朽木の上で文字どおり“伸び伸びと”過ごすアオダイショウの貴重なシーンを来館者のみなさんと一緒に観察できました。明日以降も、たくさんの生きものとの出会いが待っていそうな予感です♪
- ハナイカダはちょっと変わった植物で、日本産の樹木で唯一、葉の真ん中に花をつけるという珍しい特徴をもっています。公園内で観察できるのは2か所だけ。かわせみ池の近く、そして標柱5〜6番間の園路沿いです。どちらも今が見ごろなので、看板を目印に探してみて下さい。
- ★野鳥情報★ 高尾の池でカワセミがよく鳴いていました。
【2024年4月26日(金)】
- 標柱19番の林縁に、1cmほどのヒゲナガガの仲間が止まっているのに気付きました。金緑色の翅からミドリヒゲナガかと思いましたが、帯状の模様が特徴のケブカヒゲナガでした(写真)。園内初確認です。数枚シャッターを切ると飛び立ってしまいましたが、触角を揺らしながらチラチラと舞う姿は、新緑の妖精のようでした。
- 日ごとに濃くなっていく緑。それとともに、初夏の白い花の種類が増えてきました。標柱4番付近ではサワフタギ、センター裏ではノイバラの開花を初確認。10日ほど前に咲き始めたイヌザクラも満開に! ミズキの花は木の上の方から咲き進み、見上げるとミツバチやハナアブの仲間がせわしなく飛び交っていました。
- ★野鳥情報★ 標柱17番付近にオオルリのオスがいました。
【2024年4月25日(木)】
- 気持ちの良い青空!(写真)めだかのT字路にシュレーゲルアオガエルとホオジロのコーラスが響き渡り、水辺を飛び回るシオカラトンボやイトトンボの仲間も一気に増えました。一夜堤では園路を横断するジムグリの姿が見られました。
- 標柱16番の草はらでしきりにタンポポの花の周りを歩き回るハシブトガラスに出会いました。どうやらヤブキリの幼虫が花粉を食べに来ているところを狙って捕らえていたようです。観察していると、勢い余って花ごと口に入れてしまいすぐに吐き出す場面も。30分後にも同じ場所にまだいて、くちばしには花びらと土をくっつけていました。
- ★野鳥情報★ 亜種サンショウクイがセンター上空を飛んでいました。また、標柱16番近くからヤブサメの声が聞こえました。
【2024年4月24日(水)】
- 一夜堤から標柱8番へ向かう途中の道端に、ちょっと変わったニョイスミレがありました(写真)。花は白ではなく薄紫色。草丈も20cm程と高く、一般的なニョイスミレとは姿かたちがかなり違っています。おそらくムラサキコマノツメという品種ではないかと思っています。花期も遅めなので、スミレシーズンが終わりかけている今からでも、しばらく観察できそうです。
- オトシブミの仲間の揺籃(ようらん)がよく見られるようになりました。小いけれど目につきやすいのはヒメクロオトシブミ。ノイバラの葉に多く作られています。かえる池付近のエゴノキに連なっていたのは、エゴツルクビオトシブミの揺籃。そして標柱16番では、コナラの葉がラッパ状に巻かれたミヤマイクビチョッキリの揺籃もありました。近くをよ〜く探せば、1cmにも満たない成虫がいるかもしれません。
- ★野鳥情報★ 標柱5〜6番の林のからキビタキのさえずりが聞こえました。
【2024年4月23日(火)】
- 柔らかな新葉が広がる頃、目につくようになるのはイモムシたち。センター前のソメイヨシノの周りでは、ツートンカラーのチャバネフユエダシャクの幼虫や、ハバチに似たニトベエダシャクの幼虫が見つかりました。他にもいないかな? と食べ痕のある葉を探すと、派手なしま模様が目立つヒメノコメエダシャクの幼虫を発見!(写真)成虫はどれも目立たない茶色ですが、幼虫の模様はなかなか個性的です。
- 景色が日ごとに変化していく中、特に変化が大きいのはめだかのT字路の水辺です。小さなタケノコのようだったヨシはぐんぐんと背を伸ばし、今では1mほどにまで生長しました。さて、オオヨシキリがやって来るのはそろそろでしょうか?
- ★野鳥情報★ 標柱15番の林の奥からツツドリの声が聞こえました。
【2024年4月21日(日)】
- 初夏の雪、柳絮(りゅうじょ)が舞い始めました。今見られるのはタチヤナギのもの。5月中旬に飛ぶアカメヤナギの方が高木のため柳絮の量が多く、迫力では勝ります。ただ、間近に観察するなら低木で低い位置に枝があるタチヤナギ(写真)の方がおすすめ。刮ハ(さくか)とよばれる果実が開くと、中から綿毛に包まれた種子が出てきて飛んでゆくという仕組み。綿花をイメージすると分かりやすいかもしれません。途中で種類をバトンタッチして、柳絮の見頃は5月末まで続きます。
- 巡視中に1cmくらいのコガネムシを発見。河川敷などに生息するナラノチャイロコガネでした。春に出現する比較的珍しいコガネムシで、公園内では記録の少ない種類。地面でじっとしていました。
- ★野鳥情報★ 標柱3番の林からエゾムシクイのさえずりが聞こえてきました。
【2024年4月20日(土)】
- 「生きものいきいき隊」で、湿地の希少な植物のカワヂシャやオオアブノメ、アズマツメクサなどの生育環境を整えるため、めだかのT字路周辺のヨシ刈りを行いました。さらに、外来植物の抜き取りも実施。爽やかな青空の下での作業中、エサキアメンボやフトネクイハムシ、ホソミイトトンボなどが観察できました。ご参加ありがとうございました。
- 巡視中、頭上からぽろっと落ちてきたテントウムシのような虫。よく見ると、ヤツボシハムシという“ハムシ”の仲間でした。その後も、南口でイタドリハムシ、桜土手のギシギシの葉では、数えきれないほどのコガタルリハムシの幼虫の姿が。そして、センター事務室の壁を歩いていたのは、金属光沢が美しいアカガネサルハムシ! 新緑とともに、出会いが増えるのが嬉しい昆虫です。
- ★野鳥情報★ 標柱17番付近にオオルリのオスがいました。
【2024年4月19日(金)】
- 朝から強い風が吹き荒れる中、標柱16番の草はらにシオカラトンボが止まっていました。まだ眼が茶色の未成熟なメスで、小さな昆虫をムシャムシャと食べていました(写真)。こんな風の中でも虫をキャッチできたとは驚きです。羽化すると水辺を離れ、繁殖できるようになるまでこうして草はらで過ごします。成熟するとオスはシオカラトンボらしい色、メスは麦わら帽子のような黄色に変化し、眼は緑色になります。
- 標柱10番近くの園路に咲くヤブニンジン。小さな白い花が花火のよう。火花のように長く飛び出しているのは雄しべも雌しべもある両性花で、中心にあるのは雄しべだけの雄花です。両性花とは別に雄花をつけて目立たせることで、花粉を運ぶ虫をひきよせているのではないかとも考えられています。
- ★野鳥情報★ 今日もセンター周辺でセンダイムシクイがよく鳴いていました。
【2024年4月18日(木)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業(写真)で、グリーンカーテンとクララの保護柵を設置、カントリーヘッジのお手入れをしました。今日は17名もの方にご参加いただき、いつも以上に作業がはかどりました。カントリーヘッジの中の一年分溜まった葉や土がみるみるうちに取り出されていく間、ハサミムシやゴミムシの仲間たちは大慌てな様子でした。ご協力ありがとうございました!
- センターの壁に昨年から付いていたジャコウアゲハの蛹たち、なんと既に6個の内3個は羽化していました。成虫をまだ見ていなかったのでビックリ! どうやら例年よりも早いようです。今年もたくさん卵を産んでくれるよう、食草のウマノスズクサをグリーンカーテンの網にはわせました。
【2024年4月17日(水)】
- 春から初夏へ(写真)。新緑に映える白い花が増えてきました。ウワミズザクラに続き、標柱12番でイヌザクラが開花。かわせみ池ではゴマギが咲いています。十二単(じゅうにひとえ)に代表される平安時代の貴族の装束でも、表地が白、裏地が緑の衣の組み合わせは初夏の装い。巡視中、一夜堤のショウブの茂みの奥に降り立ったダイサギは繊細な飾り羽をまとい、まさに貴族のような気品を漂わせていました。
- 生きものたちの鳴き声がにぎやかでした♪ 林では「チョットコイ!」とコジュケイが、「チュリチュリ…」とメジロがさえずっていました。ヨシ原では「コロコロ…」と絶え間なく響くシュレーゲルアオガエルの声に、時折ホオジロの合いの手。立ち止まって耳を澄ますと、草間から「リーッリッリー…」とキンヒバリの優しげな音色も聞こえてきました。
- ★野鳥情報★ 標柱4番にセンダイムシクイがいました。
【2024年4月16日(火)】
- 標柱16番の草はらにはふかふかのコツボゴケがびっしり! その緑のじゅうたんに一部、ぽっかり穴が開いたように見える部分が。近づくとバケツからこぼれたかのような土の山。クロヤマアリの巣です(写真)。この公園で最もよく見かけるアリで、センター前のソメイヨシノの根元やベンチの周りなどにも巣がありますが、緑一面の中にあるものはひときわ目を引きます。
- 公園内ではわずかしか見られなくなったミミナグサ。標柱2番近くの園路際で数株だけ見つかりました。近くに外来種のオランダミミナグサも生えているので比較できます。ミミナグサは葉が濃い緑色で、茎が赤紫色がかり、花柄が「がく」より長いです。一方、オランダミミナグサは葉、茎が黄緑色で花柄が「がく」と同長か短いです。
【2024年4月14日(日)】
- 暖かな日差しに包まれ、日中は上着いらず。園内の桜は終盤を迎え、風が吹くたびに花びらがひらひらと舞い風情たっぷりでした。そんな中、ウワミズザクラが標柱3番で開花。標柱3〜4番間の園路沿いや5番付近の林内ではヤマツツジも咲き始めました。
- シラカシの赤みがかった新葉が、林縁のあちらこちらで広がっています。標柱20〜21番では、黒いフンと共に食べ痕のついた葉が。なにがいるかな? と裏をのぞくと、そこにいたのはクチブトゾウムシの一種でした。その近くの草の上には、なが〜い口吻が目をひくコナラシギゾウムシの姿も(写真)。同じゾウムシの仲間でも多種多様な姿があります。
【2024年4月13日(土)】
- 野あそび教室「どこにいるかな? 虫のあかちゃん」を開催。草はらにそそぐ陽ざしに気分はウキウキ♪ ぴょこん、と飛びはねるヤブキリのあかちゃんを、みんなで追いかけてつかまえました(写真)。ヤハズエンドウの草むらをかき分けて見つけたのは、おなじみナナホシテントウの成虫と幼虫。まるでイモムシのような幼虫の見た目に「えっ、これがテントウムシ?」と驚きの声が上がりました。最後にお部屋の中で、ウスバカゲロウの幼虫「アリジゴク」を観察。成長とともに姿を変える虫たちのふしぎに触れました。
- 一週間ほど前に標柱17番近くで見つけたアミガサタケが、5cmほどの高さになりました。発見時から「おや、前に見たものよりも色が濃いな…」と思っていましたが、大きくなっても色はそのまま。図鑑で調べると「チャアミガサタケ」と呼ばれるタイプで、アミガサタケの変種とされることもあるようです。春先のきのこなので、そろそろシーズン終盤。観察はお早めに。
- ★さくら情報★ センター前のソメイヨシノが散り始めました。桜吹雪が楽しめます。
【2024年4月12日(金)】
- 八ツ橋の池のコウホネが水上葉(すいじょうよう)を広げ始めました(写真)。ふにゃふにゃとした水中葉(すいちゅうよう)と異なり、太陽からの紫外線、温度変化、乾燥などに耐えるためにクチクラ層が発達し、硬くて頑丈な葉になるのです。両方の葉っぱが隣り合わせで観察できるのは、生長途中の今ならではです。
- かえる池近くの園路脇の草地を飛んでいたベニシジミ。スイバの葉に止まったと思ったら、そのまま根元の方へと歩いて行きました。もしかしてこれは! と、そっと近づいて見ていると、腹部を葉柄のあたりに押し付け、どうやら産卵をしている様子。葉に隠れてよく見えませんでしたが、飛び去ったあとにはゴルフボールのような特徴的な形の卵がありました。たまたま産卵に立ち会えましたが、直径1mmにも満たない卵を探すのは至難の業です。
- ★野鳥情報★ 標柱16番の草はらにキジのオスがいました。
【2024年4月11日(木)】
- この公園ではカントウタンポポが最も普通に見られる種類。ところが最近増えているのが、セイヨウタンポポとカントウタンポポの雑種です。セイヨウタンポポの花粉でカントウタンポポが受粉したときに雑種になります。特に多いのが、花序をとりまく総苞片が深緑色で反り返らない、通称「ニセカントウタンポポ」といわれるタイプ(写真)。センター前の草地などで見られます。今週末の「いきものレクチャー」は黄色い花がテーマ。ややこしいタンポポの見分けのポイントもお話します。お気軽にどうぞ〜!
- ニホンアカガエル卵塊調査の7回目。新しい卵塊は見つかりませんでしたが、先週見つけたアズマヒキガエルの卵塊は無事に孵化していました! 今シーズンの調査はこれが最後。保護用のかごを回収しました。ご協力いただいたボランティアのみなさま、ありがとうございました。
- ★野鳥情報★ 朝、一夜堤でオオルリの声がしました。いよいよ夏鳥シーズン突入です♪
【2024年4月10日(水)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、標柱5番付近の土留め柵の補修をしました(写真)。園路が崩れるのを防ぐためのものです。太い杭を打ち込み、木の板をはめ込む大変な作業。さらに、北口周辺のショカツサイやセリバヒエンソウなど外来植物の抜き取りも行いました。ご協力ありがとうございました!
- そろそろ出てくる頃かな? と探したノイバラの葉の上でヒメクロオトシブミを今シーズン初確認しました。そして、センター前ではヤマトシジミ、標柱10番付近の草地でツバメシジミ、南口付近ではルリシジミと、おなじみの青いシジミチョウ3種も一気に登場! 気温の上がり切らない午前中や薄曇りの日は、日光浴のために翅を開いてくれるかもしれません。
【2024年4月9日(火)】
- 午前中は嵐を思わせる強い風と雨! 池に集うコガモたちは、叩きつけるように降る雨の中でも、時折りしずくを振り払うように羽ばたくほかは、右へ左へ平然と泳ぎ回っていました(写真)。カモはくちばしを使って、尾の付け根にある尾脂腺の脂をまんべんなく羽毛に塗り広げています。雨を弾くのはもちろん、水に浮くのもこの脂のおかげ。強い雨でも平気なようでした。
- あずまや近くの湿地にぽっかり顔を出していたのはツチグリ! 朝からの大雨で、星型に開いた外皮は水没していました。どこから流されてきたのか、丸い袋状の部分はさながら浮きのよう。中の胞子は無事なのか…軽く押してみるとバフっと胞子が飛び出しました。
【2024年4月7日(日)】
- 穏やかな天気で、朝からたくさんの人でにぎわっていました。センター前のソメイヨシノは満開となり、しばらくお花見が楽しめそうです。
- 木々の芽吹きが始まると、森は日一日と色を変えていきます。数日前は梢の方だけ萌黄色だった高尾の森。一気に足元まで緑が広がってきました。
- 巡視中、標柱21番付近にトラカミキリの仲間がいました。ゴールデンウィークくらいから見られるイメージがあったので、ちょっと早い登場? と思いつつ調べると、胸部に黒点が2つあるのが特徴のトゲヒゲトラカミキリでした(写真)。他の種類より一足先に、成虫が出てくるようです。埼玉県では山地で普通ですが、平地での記録は少なく、園内では初確認となりました。
【2024年4月6日(土)】
- 花曇りの一日でしたが、多くの方が足を止めてお花見を楽しんでいました。写真は、しぜん工作教室「葉っぱでたたき染め」のひとコマです。満開の桜の下で染めものの材料集め。カタバミやヤエムグラの葉、さらに桜の花びらなどを布に散らして作品づくりをしました♪
- アオキが手裏剣のような形の花を咲かせています。標柱21番近くの雄花にガガンボの仲間がふわりと飛んできて、蜜をなめていました。よく長い脚がじゃまにならないものだなあと、感心しつつ近づくと、体には花粉がびっしり!! アオキの花でチョウの仲間は見かけないので、誰が受粉の手助けをしているのだろうと思っていましたが…。ガガンボたちが一役買っているようです。
- 雨上がりの園路のそこここで、地面から盛り上がったつぶつぶの小山が見られました。これはミミズの糞。たかが糞とあなどるなかれ。落ち葉などを食べてできるミミズの糞は、そのままでよい土になるのです。
【2024年4月5日(金)】
- 二十四節気の「清明(せいめい)」です。全てのものが清々しく明るく美しい、様々な花が咲くころ。標柱6番近くのオオシマザクラは満開を迎え、標柱5〜6番のヤマザクラは満開こそ過ぎたものの、今日の雨で湿地や水路には花びらが浮かんで流れていく様子が見られました。そして、センター前や桜土手のソメイヨシノも見ごたえ十分。メジロが吸蜜にやってきていました。
- 園内はひっそり。ときおり響くのはウグイスやカケスの声ばかり。そんな中、標柱10番付近の湿地の奥から突然、たくさんのヒヨドリの声が聞こえてきました。双眼鏡でのぞいてみると、数十羽の群れが盛んにスギナをついばんでいました(写真)。
【2024年4月4日(木)】
- 時おり晴れ間がのぞくお散歩日和でした。雑木林ではコナラやエノキが続々と葉を広げ、日に日に緑の割合が増えていることに気が付きます(写真)。景色の移ろいを楽しめるのもこの時期ならではです。
- ボランティアのみなさまとニホンアカガエル卵塊調査の6回目を実施しました。新年度に入り、新たなボランティアバッジをつけてのスタート! 昨夜は雨が降りましたが新たな卵塊は見つからず、累計は233個のまま。一方、期待を寄せていたアズマヒキガエルの卵塊は、2日前に成体が見られた一夜堤ではなくかわせみ池で見つかりました。ご協力ありがとうございました!
- ★野鳥情報★ ふれあい橋の近くでカワセミの鳴き声が聞こえました。
【2024年4月3日(水)】
- 小雨降る中、木々の間を抜けていく大きな影が。巣材を運んでいるのでしょう。アオサギが枝をくわえて飛んでいました(写真)。また、今年も八ツ橋の池ではカイツブリが営巣中。2羽が共同でヨシの合間にせっせと枯れ葉を積み上げています。あたたかく見守っていきたいですね!
- 標柱20番の湿地でジロボウエンゴサクが咲き始めました。花色は同じ仲間のムラサキケマンに比べてうすく、淡い赤紫色。全体的に華奢で繊細な感じがします。公園内ではここだけで見られる希少な植物です。
- ★さくら情報★ 標柱4番のヤマザクラ、北口のオオシマザクラが満開になりました。センター前や桜土手のソメイヨシノは、一分咲きから五分咲きまでさまざまです。今週末はお花見が楽しめそう〜♪
【2024年4月2日(火)】
- 21番の標柱の真横を通りかかった時のこと。シロダモの周りを、蚊のような昆虫がふわふわと舞っているのに気が付きました。近づいてよく見ると…やっぱり! 無数のシロダモタマバエが羽化し、新芽に産卵していました(写真)。卵を産み付けられた部分は葉が開くと徐々に膨らみ、デコボコの「虫こぶ」ができます。この虫こぶはいたる所で見られ、来園者からもよく質問が寄せられる目立つ存在。でも、こうして“虫こぶができる瞬間”を目撃するのは初めてです! 羽化するとすぐにオスとメスが出会い産卵、その日のうちに一生を終えます。命をつなぐ貴重な場面に立ち会えました。
- 一夜堤の池の中にアズマヒキガエルが2匹いました。ちょっと園路から距離があったので定かではありませんが、もしかしてオスとメス? 産卵にやって来たのかもしれません。埼玉県で準絶滅危惧の希少な種類。次回の卵塊調査に期待です!
【2024年4月1日(月)】
- 今日から4月! 雑木林の木々は新しい葉を広げ、景色は萌黄色に染まりつつあります(写真)。赤い冬芽が目を引いていたミズキは、大きな新葉を広げていました。標柱3番の近くが観察しやすいです。一方で標柱5〜6番の林縁では、細かい毛に覆われたガマズミの葉がふかふかの感触。展葉の早さや色、形など、木の種類によって個性が豊かです。
- 標柱10番付近のウメの木にいたのは、ヨコヅナサシガメの幼虫。冬の間は集団でいたのが、個別に活動を始めたようです。よく見ると何かを食べている最中。その獲物はなんとヨツボシテントウダマシでした。硬い翅を持つ甲虫を捕らえるなんて! と驚きつつ撮った写真を拡大すると、ちゃんと柔らかな腹部に針状の口が刺し込まれていました。
- ★野鳥情報★ センター前でアオジがさえずっていました。
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