北本自然観察公園日記 2024年10月
【2024年10月31日(木)】
- 今日はハロウィン!! 写真は“ジャック・オ・ランタン”のような模様のヒメジュウジナガカメムシ。ガガイモ科の植物で見られる1pほどの大きさのカメムシです。また、標柱16番のクズの葉についていたウラギンシジミの蛹の殻は、雨風にさらされたためか形がくずれ、まるでガイコツのような見た目になっていました。
- 昨日の強風で雑木林の落葉が一歩進んだようです。ふれあい橋のはしっこが吹き溜まりになっていたので、しゃがんで見てみると…。まだら模様のミズキの葉っぱ、実がついたケヤキの小枝、もじゃもじゃの毛に覆われたクズの豆果などがありました。青々とした葉も多く混じっていて、風の激しさを物語っていました。
- ★野鳥情報★ 標柱10番付近でアオバトが見られました。
【2024年10月30日(水)】
- 朝は冷たい雨でしたがやがて雲が晴れ、昼前にはすっかり青空となりました。すると、飛び始めたのはキタキチョウやアカタテハ。めだかのT字路の木の梢では、ホオジロ(写真)が盛んにさえずっていました。さえずりは春だけと思われがちですが、秋もこうして鳴き、翌年の春の縄張りを宣言します。ちなみに、同じホオジロ科のアオジ、カシラダカと見分けるポイントは腰の部分の赤茶色です♪
- 冬に小さな白い花をボール状に咲かせるヤツデ。標柱3番で蕾をつけていました。なかなかユニークな形で、スタッフには、まるで子どもたちが木によじ登っているように見えました! 同じウコギ科のキヅタ同様、花の少ない時季の貴重な蜜源として虫たちの憩いの場になります。
【2024年10月29日(火)】
- 今日の写真は黄色を帯びてきた八ツ橋からの風景です。手前にはヨシに絡んだツルマメが広がり、遠くに見えるのは道路沿いの大きなユリノキ。一方で、園内では鮮やかな朱色の実が目を引きます。標柱4〜5番で見頃を迎えているコマユミやガマズミ。標柱5〜6番ではヤブコウジも色づいてきました。
- ★野鳥情報★ かわせみ池や八ツ橋の池でカワセミが見られました。
【2024年10月27日(日)】
- 小学校4〜6年生対象の連続講座「キッズ生きもの研究室」の6回目。「生きるためのしくみ」として、スルメイカの解剖実験を通して生きものの体内のしくみを学びました(写真)。人間と比較するため、まずは「実物大・人体模型」を作成。自分の体のどこに、どれくらいの大きさで内臓があって、どんな役割を持っているかを体感してもらいました。「肺ってこんなに大きいの!?」「こんなに長い小腸がおなかの中に入ってるんだ!」など、友達との話も大いに弾みました。来月はいよいよ最終回です。
- 今日の「定例自然かんさつ会」は生きものの名前の由来に注目〜! オオゴムタケに触ってゴムのようなぶにぶにとした感触を体験したり、アオハダ(青肌)の樹皮の内側の鮮やかな緑色を確かめたり…。高尾の池では、日本の身近なカモ類で最小のコガモを双眼鏡で観察。参加者のみなさんからは、たくさんの「へぇ〜」が飛び出しました。
【2024年10月26日(土)】
- 今年も正門付近のニワウルシでシンジュキノカワガの幼虫が発生しました。8月に数匹が確認され、今では数十匹に。一部の木を丸坊主にするほどの食いっぷりで成長した幼虫が、幹に移動して繭作りをしていました(写真)。樹皮をかじり取って張り付けた繭は、完成すると見事なカモフラージュになります。ちなみに、触れると腹部を動かして音を出します。
- 園内各所で「ヒッ、ヒッ、ヒッ」とジョウビタキの声が聞こえました。めだかのT字路周辺ではメスが3羽。さらにはセンターから八ツ橋にかけてオスが2羽。渡ってきたばかりのこの時期、縄張りを主張してさかんに鳴いているのですが、そのうち数や見られる場所が落ち着いてきます。
【2024年10月25日(金)】
- 木々の落葉が始まりました(写真)。小糠雨に濡れながら、ケヤキやムクノキの葉がはらはらと落ちていく様には哀愁を感じます。そういえば、かるたとしてお馴染みの「小倉百人一首」でも、秋の歌はどこか物悲しさを感じるものが多い気がします。昔の人も同じ気持ちで自然を見つめていたのかなあ…と、思いを馳せながらの巡視となりました。
- 標柱3〜6番にかけての林縁でコウヤボウキの花が満開となっています♪ 少し前までミゾソバのお花畑に集まっていた昆虫たちも、ミゾソバの花期が終わったいま、お食事処をこちらに移したようです。ホシホウジャク、ホシヒメホウジャク、トラマルハナバチ、そしてガガンボの仲間がやってきていました。標柱3番では紫色のヤマハッカも咲いています。
- ★野鳥情報★ 標柱10番でアオジを今シーズン初確認! 湿地からはヒクイナの鳴き声が聞こえてきました。
【2024年10月24日(木)】
- うろこ雲が広がる公園に、伊奈町立南小学校1年生のみなさんが来園。綿毛を飛ばすヨシの穂やアキアカネなど、晩秋の生きもの探しをしました。写真はふれあい橋に集まったキタテハを観察しているところです。その数なんと13匹。翅をとじると落ち葉のように見えることに気がついて「敵に見つからないようにしているんだ!」と発見を口にしてくれる子もいました。
- 標柱16番の林のふちの地面から、小さな小さなきのこが生えていました。こ、これは、スタッフが密かに憧れ続けていたきのこでは!? ということで、慎重に掘りとってみると…? 思ったとおり、下からコナラの古いどんぐりが出現。ドングリキンカクキンでした! 湿った林で見られる種類です。今週末まで館内で実物を展示します。近くにはズキンタケも生えていました。
- ★野鳥情報★ 高尾の池に茶色のヨシガモが3羽いました。
【2024年10月23日(水)】
- 二十四節季の「霜降」。小雨が降ったり止んだりの一日でした。標柱6番で聞こえてきたのはシュレーゲルアオガエルの合唱。しかし、鳴いている場所は湿地ではなく、アズマネザサの茂みの中でした。秋が深まってくると越冬のため、水辺から離れた森や草はらに移動します。他にもニホンアマガエルやニッポンマイマイなど、雨の日らしい生きものに出会えました。
- 標柱21番付近に、黒い実がいくつも落ちていました。見上げると、ムクノキがたくさんの実をつけていました(写真)。黒く熟した実は、干しブドウのようにシワシワに。野鳥たちのごちそうです。
- ★野鳥情報★ 標柱19番にジョウビタキのメスがいました。今シーズン初確認です。また、同じ場所にキセキレイが3羽いました!
【2024年10月22日(火)】
- 標柱12番近くのハンノキの枝に、オナガミズアオの幼虫がいました(写真)。ハンノキにはよく似たオオミズアオの幼虫もいますが、頭部が褐色ではなく緑色、全身に生えたトゲの付け根にあるリングが黒いことからオナガミズアオとわかりました。環境省レッドリストでは準絶滅危惧、埼玉県では地帯別危惧に選定される希少なガ。今年も出会えてほっとしました。
- 湿地からはモズの高鳴きやホオジロの声。林ではカケスの声が響き、エナガ、シジュウカラ、ヤマガラやメジロの混群が鳴きながら木々を渡って行きました。変わった野鳥がいないか耳を傾けていると、標柱16番の林から「オウシ、ツクツクボーシ」と、ツクツクボウシの声が! さらに高尾の森からはアブラゼミも!! これにはびっくりしました。
【2024年10月20日(日)】
- 公園に隣接する荒川の河川敷を歩く観察会「あらかわ探検隊 〜秋編〜」を開催しました(写真)。土手を降りて広い水田地帯に出ると、青空を旋回するノスリやトビがお出迎え。畦道を歩けばトノサマバッタやキタテハが飛び出し、稲刈り後の水田ではヒメミズワラビやウリカワなどの希少な抽水植物。さらにニホンアマガエルやトウキョウダルマガエルが観察できました。荒川の河川敷が多くの生きもののすみかとなり、埼玉県の自然と自然を結びつけていることをお話ししました。
- 標柱16番のクワの木の横枝でジョロウグモの産卵を今シーズン初確認しました。すぐ近くでこれから産もうとしている別の個体も見られました。また、標柱20〜21番間ではピカピカの翅のルリタテハが日光浴をしていました。こちらはこのまま成虫で越冬します。
【2024年10月19日(土)】
- 「生きものいきいき隊」で標柱19番の湿地の整備を行いました。様々な種類のトンボ、特に希少種のヒメアカネが産卵してくれることを願って、水面を覆っていたミゾソバやガマを刈り取りました。作業後、早速アキアカネとシオカラトンボが飛来し産卵。参加者のみなさんと喜びを分かち合いました! 蒸し暑い中、たくさんのご参加ありがとうございました。
- 昨日の雨でしっとりした林には、きのこがにょきにょき♪ かわせみ池の近くではヒイロタケやチシオタケが傘をいくつも広げていました。標柱20〜21番間の朽木の上にはツノマタタケが並んで生えていました。
- 標柱13番の湿地に降り立ったダイサギ。わずか数分で5匹ものドジョウを捕まえました!! 飛び去った後、すかさずスタッフも真似をして水中をのぞきこんでみましたが…泥に紛れて全く見つけられませんでした。
【2024年10月18日(金)】
- 朝から降り続けた小雨にかすむ景色(写真)。そんな天気の中でも、湿地やその周辺を歩けばヨシやミゾソバなどの葉の枯れ色や黄色、林縁のコマユミやムラサキシキブ、ノイバラ、ノブドウなどの実の赤やオレンジ、紫といった色彩が目を楽しませてくれました。
- この秋はクマケムシ(ヒトリガ類の幼虫)をよく見かけます。茶色の毛に覆われているのはオビヒトリかスジモンヒトリという種類で、どちらも毒はありません。最近は数が落ち着いてきたので、もうじき成虫の時期かな? と思っていたら、駐車場の脇にオビヒトリの羽化したての成虫がいました。
- ★野鳥情報★ かわせみ池や八ツ橋の池、高尾の池でカワセミが見られました。
【2024年10月17日(木)】
- 少しずつ日が短くなっているのを感じるこのごろです。夕暮れの暖かな光(写真)が、カラスウリやツルマメ、ヤマノイモなどのつる植物たちの黄葉を透かしていました。
- 連日、昆虫たちでにぎわう標柱10〜11番のトネアザミの花。今日やってきたナガサキアゲハを見ると、黒い翅の表面に小さな白い粒がくっついているのに気が付きました。花粉です。アザミの仲間の細長い筒状の花は、触れると先端から花粉が出てくる仕組みになっています。蜜を求めてやってくる虫たちをこうして利用するのですね!
- 正門近くの高い木の上にエゾビタキがとまり、枝から飛び立っては昆虫を捕らえ、また枝に戻って…を繰り返していました。ひらり、方向転換もお手のもの! ヒタキ類の英名「フライキャッチャー」はこの行動が由来です。
【2024年10月16日(水)】
- 標柱7番〜南口間では、羽化したてのキタテハたちが飛び交っていました。カナムグラの群落を見ると、葉を糸でつづった幼虫の巣があちらこちらに。隙間からのぞきこむと、幼虫や蛹(写真)が観察できました。10月頃に羽化する成虫は「秋型」と呼ばれ、夏に羽化する個体より翅の表側が赤みを帯び、裏側が枯葉に似たこげ茶色になります。そしてそのまま越冬し、翌春に活動します。
- 高尾の池のカモが増えてきました。最も多いコガモは20羽以上! カルガモは4羽。マガモは3羽。そのうち1羽は頭が緑になりつつあるオス。さらに、1羽だけヒドリガモも混ざっていました。これからどんな種類がやってくるか楽しみです♪
【2024年10月14日(月)】
- 連休最終日も素晴らしい秋晴れとなりました。木道沿いの池をのぞくと、水底に丸い黒い影がくっきり! 時折すい〜っと動くその正体はアメンボでした(写真)。脚には油分のついた細かい毛が生えており、水をはじいて水面を凹ませます。それがレンズのように光を曲げ、丸い影を作るのです。細長い本体の影よりも目立っていました。
- 標柱10〜11番のトネアザミの花に昆虫たちが吸蜜しに訪れていました。ナガサキアゲハやミドリヒョウモンのほか、一番多かったのはホシホウジャク。一株で同時に4匹見られるほどでした。そのうちの1匹を追って写真を撮っていると、背景に溶け込む不穏な影… 外来種のムネアカハラビロカマキリが潜んでいました。
- ★野鳥情報★ 標柱12番付近で今日もキビタキのメスが見られました。
【2024年10月13日(日)】
- 自然に親しむイベントデー「どんぐりの日」の2日目でした。お散歩がてらスタンプラリーに参加する方や、センター前と2階に設置した「どんぐりひろば」でゲームに熱中する子どもたちなどで終日大盛況でした! 写真は、しぜん工作教室「どんぐりゴマを作ろう」でのひとこま。クヌギとマテバシイ、2つの種類を使って形や大きさや硬さの違いにも注目しました。イベントデーは明日までです。
- いまイチオシの観察ポイントをひとつ挙げるとしたら、子供公園口の湿地でしょう。橋のした一面に広がるミゾソバの花畑に注ぐキラキラとした光。その中をアオスジアゲハやキアゲハ、加えてキタテハやキタキチョウが優雅に飛び回っていました。はじめの2種は成虫越冬しないチョウなので、そろそろ見納めです。
- ★野鳥情報★ 高尾の池に2羽のカワセミ。標柱11番付近ではキビタキの水浴びが見られました。
【2024年10月12日(土)】
- 3連休の初日は心が浮き立つような爽やかな秋晴れ♪ ふわりと漂うアキノノゲシの綿毛に、響きわたるモズの高鳴き。絶好の散策日和となりました。双眼鏡を首から下げて野鳥観察を楽しむ方も多くいらっしゃいました。
- 野あそび教室「どこにいるかな? 秋の虫となかよし」を開催しました(写真)。ちょっと怖いイメージの虫ともなかよくなろう〜! ということで、ぽかぽかの草はらへ。毒のない茶色の毛虫やクズつるをよじ登っていたオオカマキリ、大きなジョロウグモとふれあいました。勇気を出して手に乗せたあとは、みんな「できた!」とはじける笑顔でした。
- ★野鳥情報★ 北里の森にカケスとヤマガラがいました。また、今日もツツドリが見られました。
【2024年10月11日(金)】
- 標柱6〜7番間をナガサキアゲハのメスが飛んでいました。目で追っていると、狂い咲きのソメイヨシノの花から花へと吸蜜を始めました(写真)。桜からも吸蜜するのか! と、初めて見る光景に驚きましたが、それもそのはず。ナガサキアゲハは4月末の桜が散った頃に羽化を始めるので、本来見られないコラボレーションなのでした。
- ヤブマメが花盛り! 各所の園路脇で観察できました。特にオススメなのが標柱10〜11番間。背の高いアズマネザサに絡んだつるが、まるでフジの花のようで見ごたえがありました。
- ★野鳥情報★ 高尾の池にマガモが1羽いました。今シーズン初確認です。また、センター前でアリスイが見られました。
【2024年10月10日(木)】
- 正午過ぎには青空が広がり、数日ぶりの日光が差し込みました。するとどこからか3羽のトビが現れ、センター上空を旋回。数日の雨でじっとしていた赤とんぼたちは数百の群れで飛び交っていました。そして夕方、公園のはるか上空をシラサギの群れが荒川の方角へ飛んでゆくのが見えました(写真)。その数なんと50羽以上! 空にくぎ付けの一日でした。
- 少し肌寒い気温の中、センター前で羽化していたのはツチイナゴ。30分後には無事に翅を伸ばしていました。今は幼虫と成虫の両方が見られる時期。他の多くのバッタたちが産卵して役目を終えてゆく中、成虫で越冬します。
- ★野鳥情報★ 標柱4番でキビタキのオス、標柱13番でメスが見られました。
【2024年10月9日(水)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、前回に続き八ツ橋の池の植物の刈り取りを行いました(写真)。辺りはすっきり。隠れていたコウホネの花やミクリの実も見つかりました。作業中、オオカマキリや公園内では珍しいシブイロカヤキリが観察できました。ご協力ありがとうございました!
- 秋の草刈りが終わった標柱16番の草はら。晴れた日にはたくさんの赤とんぼが飛び交っていますが、今日は雨に濡れつつススキの葉や穂に止まっていました。見られたのはアキアカネとナツアカネ。胸部の模様の違いで見分けられます。時折、雨粒をはらうように翅を震わせていました。
- ★野鳥情報★ 高尾の池にカワセミ。標柱19番にはツツドリが2羽いました。また、夕空にはまだツバメが見られました。
【2024年10月8日(火)】
- 二十四節気の「寒露」です。これから次の節気の「立冬」を迎えるまでの間が晩秋となります。ついこの間までの暑さを考えると、もう秋の終わりというのはにわかには信じられません! そんな今日の写真は、降りしきる冷雨の午後に撮影した一枚。“露”をたっぷりとつけた草の穂です。
- きのこがにょっきり♪ 園路脇の朽木からキクラゲ、カワラタケ、ヒイロタケといったおなじみの面々が生えるなか、秋のきのこも続々登場。標柱19番でレモン色の珊瑚のようなキホウキタケ、標柱17番近くでオオゴムタケが見られました。
【2024年10月6日(日)】
- 実りの秋。標柱10〜11番の間の園路沿いでは、雨に濡れたクサギの実がつやつやとして色鮮やかでした。同じく「たわわに実っている」のを感じたのはシラカシのどんぐりです。ナラ枯れの影響が少ないシラカシに関しては、今年も豊作のようです。
- 先週あたりから、園内各所のソメイヨシノが花を咲かせています。本来とは異なる時期に咲く「狂い咲き」です。ときおり秋に見られますが、今年は正門〜センター前で花の数が多め。今日の写真は、花びらが点々と散っていた正門付近での一枚です。
【2024年10月5日(土)】
- 空気はひんやり。半袖だと肌寒く感じるくらいでした。秋が進み、標柱15番近くのヒサカキの未熟な緑色の実の中に、濃い藍色のものがひとつ、ふたつと見つかるようになってきました。先月、グラデーションになっていたガマズミは、実のもとから先端まですっかり唐紅に染まりました(写真)。
- めだかのT字路で花を咲かせているのは、小豆の原種とされるヤブツルアズキ。雨の中でも、明るい黄色がパッと目に飛び込んできます! その茎の上を、小さなアリが何匹も行き来していました。アリたちの行く先を目で追うと…目的地は花の下の小さな膨らみ。口を近づけて何かをなめているようでした。この膨らみは花外蜜腺(かがいみつせん)とよばれる部分。こうして一部の植物は花以外からも甘い蜜を出してアリをひきつけ、花や葉を食べる他の虫から守ってもらっていると考えられています。
【2024年10月4日(金)】
- 雨が降ったり止んだりの天気でした。キタテハなどの昆虫たちはじっと休んでいました。一方で、各所の林内からは「グワッ、グワッ」とニホンアマガエルの声。めだかのT字路ではシュレーゲルアオガエルも見られました。標柱5〜6番では、ミスジマイマイやヒダリマキマイマイなどの大きなカタツムリが木の幹を歩いており、雨ならではの出会いがたくさんありました。
- 近頃、園内の草地や湿地でよく目にするイネカメムシ(写真)。その名の通りイネ科の植物から吸汁するため、稲の害虫として知られています。今年は数が多いようです。今日は木道沿いのイヌビエなどの穂にいるのが見られました。その近くには、同じくイネ科を好むクモヘリカメムシもいました。
- ★野鳥情報★ 来園者の方からツツドリの情報をいただきました。
【2024年10月3日(木)】
- 朝から小雨が降り、クモの巣や植物の穂についた水滴がキラキラと輝いていました。特に魅了されたのが、頭上でいくつも重なったジョロウグモの巣。標柱5〜6番では、咲き乱れるシラヤマギクの上に純白のレースがかかっていました(写真)。
- 先月の作業のおかげで水面が広がった高尾の池。今日は水鳥たちがよく見られ、思い思いの時間を過ごしていました。羽繕いをするカイツブリやカルガモに加え、ガマの切り株の上で休むダイサギやゴイサギの姿も。コガモは数が増えて13羽になりました。
【2024年10月2日(水)】
- 秋の遠足シーズンです♪ 公園には連日子どもたちのにぎやかな声が響いています。今日も県内の2つの小学校が来園しました。最高気温が30℃を超える季節外れの暑さとなりましたが、みんな元気いっぱい! 橙色に染まったカラスウリの実 や、草地を跳ねるコバネイナゴを観察。スタッフの話を聞きながら熱心にメモをとっていました。
- ワタラセツリフネソウが各所で満開! 八ツ橋やあずまや周辺が近くで観察できておすすめです。さらに今年は、同じく秋に湿地で見ごろとなるミゾソバの勢いがすごい! 子供公園口の橋の上に立つと、20m以上奥まで一面ピンク色のお花畑になっています。
- 最近の雨で程よく湿った標柱20〜21番間の園路沿いの朽木に、ナミウチツノホコリ 、ウツボホコリ、ススホコリ などの変形菌が生えていました。また、真っ白なイヌセンボンタケ の幼菌も見られました。
【2024年10月1日(火)】
- 芸術の秋パート2! 林沿いを歩いていると木の上から「リーリーリー!」とアオマツムシの声が降り注いできました。複数匹が鳴いていると単調に聞こえますが、近くの1匹に耳を澄ますと、音を長く伸ばしたり、細かく区切ってリズムをつけたりと個性的。その魅力に惹きつけられて近づくスタッフ…そして、オスの声を聞きつけたメスも観客になっていました(写真)。翅を立てている方がオスです。
- 標柱15番近くに生えているタブノキの幼木。赤みがかった新葉にアオスジアゲハ の卵が産みつけられていました。なんとその数16個! これだけ卵が密集 していると、幼虫 が食べる葉が足りなくなりそう。ちょっと心配になりました。
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