北本自然観察公園日記 2024年6月
【2024年6月30日(日)】
- 北本市観光協会と森林セラピーガイドのみなさんが、昨年、ナラ枯れで伐採した残材の片づけのために集まって下さいました。チェーンソーで材を細かく切って仮置き場へ移動。一部の丸太はベンチとして園路脇に設置していただきました。ありがとうございました!(写真)
- 雨でうるおった園内はきのこパラダイス! 標柱9〜10番間にクロラッパタケ、センター近くでイヌセンボンタケ。各所でハナオチバタケ、シロソウメンタケ、アンズタケ、ホコリタケなどが見られました。
- 巡視中に嬉しい出会い♪ 標柱9〜10番の園路上に小さなアズマヒキガエルがいました。今年の春に見つかった卵から生まれたのでしょうか? 生息地の分断や環境の変化によって数を減らしている希少な種類です。ニホンアカガエルよりも跳躍力は弱く、ぴょ〜ん!! というよりも、ぴょ、こん、といった感じで、林の奥へと進んでいきました。
【2024年6月29日(土)】
- かわせみ池近くの園路沿いで、常緑低木のカラタチバナ(写真)が花を咲かせていました。冬に真っ赤な実をつけ、正月飾りなどにも利用される縁起物ですが、夏場は忘れ去られがち…。薄暗がりで人知れずうつむき加減に咲く姿に、どこか哀愁を感じました。
- 今日から週末の延長開館がスタート! 8月12日までの金・土・日・祝日は19:30まで開館します。夕暮れ時から夜にかけて、移り変わる生きものたちの観察も楽しめます。アブラコウモリが空を飛び交い、ふれあい橋で花を咲かせているネムノキは段々と葉を閉じて、その名の通り眠ったように見えます。
- ★第4回ホタル調査★ 公園全体で267匹確認。一気に増えて見ごろとなりました!
【2024年6月28日(金)】
- ザーザーと音を立てて降る雨(写真)。そんな中、夏の花々が見ごろを迎えています。桜土手ではハンゲショウが満開! まぶしい太陽の光がない梅雨空のもとで、葉の白と緑のコントラストが一層際立っていました。また、南口のノカンゾウは20輪以上が咲き見ごたえ十分。春にナズナのお花畑になっていた標柱20〜21番間の草はらは、今やセリが一面に咲き誇っています。
- 行田市から富士見ヶ丘幼稚園のみなさんが遊びに来てくれました。カッパ&長ぐつで雨の日の探検♪ 小さなニホンアカガエルやショウリョウバッタの赤ちゃん、ミスジマイマイをみ〜っけ! 館内では、キツネやモグラの触れるはくせいをお友達とかわりばんこになでて「ふわふわしてる」「ツメがすごいよ!」と、盛り上がりました。
【2024年6月27日(木)】
- 樹皮にじっと止まっているキシタバの仲間がいました。「黄下翅」の名の通り、後翅は鮮やかな黄色の模様なのですが、普段見えるのは樹皮によくなじむ模様の前翅。園内には似た種類がいくつかいて、今日出会ったのは白い点が特徴のフシキキシタバ(写真)です。幼虫はクヌギの葉を食べるため、埼玉県では平地の雑木林でよく見られます。
- ボランティアのみなさまと定期的に草刈りをしている標柱7番のノジトラノオ生育地。その甲斐あって、1株花を咲かせていました! しかも園路から見やすい場所。まだつぼみが多く、これからしばらく観察が楽しめそうです。
【2024年6月26日(水)】
- みなさんが「夏を感じる音」は何でしょうか? 風鈴? 炭酸飲料の泡の音? …色々ありますが、公園では窓を開けると聞こえる「チィ〜〜♪」というニイニイゼミの鳴き声に盛夏の訪れを感じます。一週間ほど前に初確認されて以降、段々と数が増えてきました。
- 標柱12番でオニシバリが赤い実をつけていました(写真)。寒い冬に緑色の葉を茂らせ、夏になると落葉する変わりダネ。背後の林は青々としているのに、ここだけ見ると秋の装いです。同じ「オニ(鬼)」つながりだと、あずまや付近ではオニドコロの花が咲いていました。近くを通ると、ふわ〜んと甘い香りが。まばらに並んで咲くクリーム色の小さな花には、散りばめた星のような可愛らしさがあります。
【2024年6月25日(火)】
- 車いす利用者の方をお招きして、スタッフ向けの研修を行いました。間もなく本格化するホタルシーズン。夜間、車いすやベビーカーも利用可能なルート設定や、より安全に観察するための園路の整備について意見交換をしました(写真)。スタッフも交互に車いすに乗って利用者の視点を体感。「ここの段差が気になる」「池のふちに柵を足した方がいいね」など、普段の見回りでは気付かなかった改善点が見つかり、多くの方に公園の自然を楽しんでもらうための工夫を改めて考える機会となりました。
- 標柱4番付近の湿地で花を咲かせるママコノシリヌグイ。その茎に、タデマルカメムシが集まっているのを見つけました。大きさは3〜4ミリ。黒くて小さなピカピカした虫です。ママコノシリヌグイはタデ科の植物。「タデ(蓼)食う虫も好き好き」ということわざがありますが、まさに本種は「タデ食う虫」の一種です!
- ★野鳥情報★ 今日も八ツ橋の池にカルガモの親子がいました♪
【2024年6月23日(日)】
- 小学校4〜6年生対象の連続講座「キッズ生きもの研究室」の3回目を開催しました。 今回のテーマは「はじめよう! 生きものの研究」。カタツムリの観察(写真)を通して生まれた疑問を、実験で解き明かしました。みんなで調べたいことを出し合った中から「雨の日によく見かけるけど、湿ったところが好き?」という発言をもとに、その場でできる実験を考えて検証。ケースにミスジマイマイとヒダリマキマイマイを集めて入れ、床面の半分を霧吹きで濡らして観察。ほとんどが湿った方へ動き出す中、壁を上って脱走する個体もいました。予想通りも想定外も、全て結果としてとらえ、どうしてそうなったかを考えることが大切だと学びました。
- 標柱20〜21番間でタシロランが咲いていました。その数は13株。シャクジョウソウと同様に光合成を行わない菌従属栄養植物で、全体が白い姿をしています。赤紫色のまだら模様の花は、なんだか怪しげな雰囲気。環境省のレッドリストで準絶滅危惧に選定される希少種です。
【2024年6月22日(土)】
- 標柱5番〜6番の林沿いでヒヨドリバナ(写真)が咲き始めました。図鑑には秋口とありますが、公園では毎年今くらいに花が見られます。名前の由来には主に二つの説が。まず、野鳥のヒヨドリが山から里に下りてくる時期と花期が重なるからというもの。ちなみに、今や街なかで一年中見られるヒヨドリですが元々は山地の鳥。都市部に分布を広げたのは1950〜70年代です。もうひとつは、咲き終わった花を乾かして火おこしに使ったため「火取花」から転じたというもの。…どちらも、先人の自然を見つめる鋭い視点を感じさせる由来です。
- 昨日は「夏至」でした。すっかり日が長くなりましたが…今夜は満月! 雲間からまんまるお月様が顔を出すかもしれません♪
- 雨上がりの園路にミミズがたくさんいました。よくオオヒラタシデムシやアリ、スズメに食べられています。ミミズの糞が植物たちの栄養となることはよく知られていますが、こうして他の生きものに食べられるのもミミズの生態系を支えるはたらきのひとつです。アリに覆われた体から、その偉大さを改めて感じました。
【2024年6月21日(金)】
- 関東信越の梅雨入り(写真)。木道を点検しながらゆっくり歩いていたら、かわせみ池の手前でコナギの花を今シーズン初確認! 木道のすぐ脇で観察しやすいです。さらに季節が進むとおすすめなのは、標柱19番の下の湿地。ミズアオイの花も咲き、見比べるのには絶好のスポットです。
- 標柱20番から21番へと向かう途中、食べ痕だらけのヤブタバコの葉を見つけました。ハムシの仕業…?と思われがちですが、食べた主はカシルリオトシブミ。カシ類だけでなくイタドリやケヤキ、コナラなど、さまざまな植物に集まって葉を食べます。葉脈を避けて柔らかい部分を食べた結果、形を残しつつもレースのような模様ができます。
- ★第3回ホタル調査★ 前回と変わらず、公園全体で18匹確認。雨上がりで涼しかったのが影響しているようです。
【2024年6月20日(木)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、標柱2番近くの園路の補修を行いました(写真)。また、標柱6〜8番間の簡易木道の傷んでいる部分を入れ替えました。おかげさまで、ホタルシーズンに向け園路の安全性が高まりました。作業の途中、なが〜い脚と奇妙なポーズのシャチホコガの幼虫や、湿地で咲き始めたノカンゾウを観察。蒸し暑い中、ご協力ありがとうございました!
- 標柱7番の先を通りかかったとき、葉の上でガガンボの仲間が交尾しているのを発見...? と思ったら、イトカメムシでした。体長は7mmほどで、まさに糸のような脚。華奢な見た目ですが、アブラムシなど小型の昆虫を捕食する肉食のカメムシです。
【2024年6月19日(水)】
- 雲ひとつない青空が広がりました(写真)。ジリジリと照り付ける日差しの中、林沿いの木陰がありがたく感じました。涼みながら高尾の池を眺めると、潜水を繰り返すカイツブリや、水上で激しくぶつかり合うコオニヤンマやギンヤンマが観察できました。
- 各所でツユクサの花を見かけるようになりました。正門の近くの株には、葉を食べる3匹のキバラルリクビボソハムシがいました。体長は5〜6mmほど。ハムシの仲間は青い光沢をもつ種類が多く、見分けが大変なことも。本種はツユクサの葉を食べること、腹部が黄色いことが似た種類とは異なる特徴です。
【2024年6月18日(火)】
- 標柱5〜6番間にあるナラ枯れで伐採した切株の根元から、毒きのこのカエンタケが生えていました。園内では初確認です。肌に触れるだけで炎症を起こし、食べてしまうと死に至る危険性があります。周囲をロープ柵で囲い、注意喚起の看板を設置しました(写真)。園内のほかの場所でも見つかる可能性がありますので、発見の際はセンターまでご連絡をお願いします。
- 久々にまとまった雨が降りました。林が潤うと姿を見せるのは、ミスジマイマイやヒダリマキマイマイ。ですが、晴れが好きな生きものはじっと隠れてしまいます。雨宿りができそうな葉の裏や木の幹を探してみると、お休み中のモンシロチョウやサトキマダラヒカゲに出会うことができました。
【2024年6月16日(日)】
- 雨上がりの晴れとなり、雑木林の中ではキヌガサタケが生えていました。また、来園者の方が見せてくださった写真に写っていたのはミズアオイ。八ツ橋の池で咲き始めました!
- 野外の危険学習講座「ヘビやケムシへの対処法」を開催しました。屋内での講義の後、野外実習へ出発。毒を持つ生きものがどんな場所にいるか、出会った時にどうしたらいいかを実際に観察しながらレクチャーしました(写真)。相手を正しく理解することで、恐れすぎず、過剰に排除することもなく、人と生きものが共存できることをお伝えしました。
- 先日、センター横の緑のカーテンにジャコウアゲハの成虫がやってきていました。産卵しているな〜と眺めていましたが、改めて探すと小さな幼虫がたくさん! もうすぐ蛹になりそうな大きな幼虫も含めて、25匹以上もいました。これだけ幼虫が見られるのは久しぶりです!
【2024年6月15日(土)】
- 「生きものいきいき隊」で、高尾の森の伐採地のササや外来種の刈り取りと、生長中のコナラの若木の間引きをしました。公園では希少なオカトラノオや各種スミレ類が生育する場所でもあります。蒸し暑い中での作業。休憩をはさみながら行いました。うちわのように葉を広げるホオノキの木の下では、未熟な状態で落ちたホオノキの実をひとつ発見。「細長いドリアンみたい!」と盛り上がりました。ご協力ありがとうございました(写真)。
- 標柱3〜4番間の園路脇の土の上に、2匹のエントツドロバチが入れかわり立ちかわりやってきていました。ブ〜ン…と飛び去っても数分で戻ってきて、あごで土をくわえてまた飛び去って…の繰り返し。幼虫を育てるための巣作りの材料を取りにきているようです。人の目にはどこの土も似たように見えますが、同じ場所に2匹も来ているところを見ると、土選びにも特別な“こだわり”があるのかもしれませんね!
- ★野鳥情報★ 八ツ橋の池にカルガモの親子がいました!
【2024年6月14日(金)】
- 日中は青空。日没時には美しい夕焼けが見られました(写真)。
- 鴻巣市立共和小学校3年生のみなさんが校外学習に来てくれました。八ツ橋の池ではミナミメダカやシオカラトンボ、林沿いの木陰では小さなニホンアカガエルを発見。 センターへ戻るところで、なんとヒバカリが登場! せっかくなので近くで観察したりさわってみたりしました。「毒はないんだ」「ヒバカリはおとなしいね」など、ヘビについての理解が深まる出会いとなりました。
- 園路の脇にキジバトがいました。だらりと翼と尾羽を広げ動かないので、一見「大丈夫!?」と心配になる姿ですが、これは日光浴をしているところ。羽についた虫を干して追い払っているのです。元気な証拠に、しばらくするとすっと立ち上がり歩いて行きました。
- ★第2回ホタル調査★ 公園全体で18匹確認。観察シーズンはもう少し先のようです。
【2024年6月13日(木)】
- ニュースレター「四季」夏号が完成! 鮮やかなオレンジ色の表紙に描かれているのは、林で美しい声を聞かせてくれるキビタキ、そして可愛らしいアケビコノハの幼虫♪ 夏のイベント情報も盛りだくさんの内容です。早速、ボランティアのみなさまと県内外各施設への発送作業を行いました。ご協力、ありがとうございました。
- 北本子桜会のみなさまが環境管理ボランティアのため来園。今回は、この時期急速に成長する外来植物、オオブタクサを抜き取り、在来植物が育つ環境を守っていくための作業でした。途中、ホオジロのさえずりを聞いたり、葉の上で輝くコガネムシを観察したりと、生きものたちとの出会いもたくさん。作業を通して、公園の生物多様性保全の一端を担っていただきました。ありがとうございました。
【2024年6月12日(水)】
- 南口付近の葉の上に、ギンシャチホコが止まっていました(写真)。毛が盛り上がって、肩が前に出っ張ったような姿が特徴的。幼虫が作るかた〜い繭は時々見かけますが、成虫は夜行性のためなかなか出会えません。その近くでは、黄色い後翅が目をひくトビイロトラガも発見。まるで「ははーっ!」と殿様に平伏す家来のように見えました。
- 北里の森沿いのムラサキシキブの花が見ごろを迎えました。今朝の新聞でご紹介いただいたおかげで、多くの方が来園しました。木陰の道を歩きながら「あった!これだ!」「小さくてかわいらしい」と観察を楽しまれていました。また、標柱9〜10番ではミズヒキが開花。標柱5番付近のシャクジョウソウも引き続き見ごろです!!
【2024年6月11日(火)】
- 朝から暑い! 最高気温は30℃を越えました。こんな日は涼を求めて水辺沿いを歩きたくなります。八ツ橋の近くでショウジョウトンボ、木道沿いの湿地でオオシオカラトンボ、高尾の池でカワセミに出会いました。生きものたちの鮮やかな色彩に元気をもらいました!
- 巡視中、めだかのT字路を歩いていると、少し先の園路の真ん中に茶色い動物の姿がありました。なるべく音を立てないようにそ〜っと近づくと…ぴょこっと見えたのは長い耳! 正体はノウサギでした。あっちへぴょんぴょん、こっちへぴょんっ♪(写真) お昼時の人が少ない時間帯だったこともあり、自由気ままに跳びまわる姿をしばらくのあいだ観察することができました。
【2024年6月9日(日)】
- 生きもの調べ方講座「外来植物の見分け方」を実施しました。まずは、外来生物に関する法律や近年の外来植物事情についてレクチャー。ミミナグサとオランダミミナグサ、ミドリハコベとコハコベなど、よく似た在来種との見分け方も解説しました。その後、公園の外れの草地で植物調査(写真)。もとは畑だった場所で、外来植物の入りやすい環境です。結果、確認された61種類の植物のうち、36種類が外来種でした。その比率は驚異の59%! まさに人の手の入った場所には外来種が多い、という結果になりました。
- 来館者の小学生から「2階の窓にカミキリムシがいる」と教えてもらい一緒に見に行くと、今シーズン初確認となるルシボシカミキリがいました。ツルツルの窓に難なく張りつくスゴ技、そして、お腹側まできれいな瑠璃色なのね〜という発見に、Wでびっくりでした!
【2024年6月8日(土)】
- 野あそび教室「しっとりふかふか 雨のはやし」を開催しました(写真)。今回は、土を耕して豊かな林を支えるミミズに大注目! 色々な生きものがくらしていけるのも、じつはミミズのおかげです。乾いたように見える地面も落ち葉の下はしっとり。スコップで掘ると次々にょろり!「いっぱいいる〜!」と歓声が上がりました。小さなニホンアカガエルや、お腹に赤ちゃんを抱いたダンゴムシとの嬉しい出会いも♪ 捕まえたミミズは透明なケースに入れて虫めがねで観察し、口はどこ? お腹と背中はあるの? など、クイズ形式でナゾ解きにも挑戦しました。
- 午前中、来園者の方に「今年もハラアカマルセイボウが来てますよ」と情報をいただきました。乾いた地面に巣穴を掘るナミツチスガリという狩りバチに寄生する、綺麗なハチです。さっそく行ってみると、ナミツチスガリの巣穴を発見。しばらく眺めていると新成虫と思われるハチが出てきました。でも、残念ながらセイボウは見つからず。なかなか思うようにはいきません。
【2024年6月7日(金)】
- わた雲が流れる夏らしい空が広がりました(写真)。ヨシ原は大人の背よりも高く生長し、その奥に見える林は新緑から深緑の装いへと変わっていました。
- 標柱4〜5番の斜面から、今シーズンもシャクジョウソウが生えてきました! 今日は12株を確認。うす暗い林の中で、うつむき加減に花をつける様子は、ちょっぴり不気味な美しさがあります。
- めだかのT字路近くの背の低い草地で、ツバメシジミがよく見られます。足元をチラチラと飛んでいたのは青い翅のオス。一方、翅の黒いメスは腹部をくいっと曲げ、ノイバラの葉に産卵していました。本来の食草はシロツメクサやヤハズエンドウなどのマメ科の植物。ちょっと間違えてない? と思いましたが、近くに食草があるのできっと大丈夫でしょう。
- ★第1回ホタル調査★ 公園全体で2匹確認。観察シーズンはまだ先です。
【2024年6月6日(木)】
- ボランティアのみなさまとの園内管理作業で、ホタルシーズンに向けて 標柱5〜6番間の園路のメンテナンスを行いました。竹の土留めを打ち込み、土のうも使って路肩を補強。路面が傾いている部分には、土と砂を入れ平らに。大変な力仕事の末、足元の安全性を高めることができました。 暑い中、ご協力ありがとうございました!
- 熟したクワの実が各所で落ちていました。落ちた実の汁を吸うのはヒカゲチョウやキタテハ。ハシブトガラスやメジロは、まだ枝になっている実を食べに来ていました。観察していると、そこにベニカミキリが飛んできました。幼虫が竹を食べて育つので、竹林沿いで出会うことが多いカミキリムシですが、成虫は花の蜜や樹液、熟れた果実を求めてあちこち飛びまわります。
【2024年6月5日(水)】
- 薄暗い樹林地の中を歩いていた時、細身で大型の昆虫が脇を飛びすぎていきました。そして目の前のアオキの葉に着地。体長は30mm近い大型のムシヒキアブ、アシナガムシヒキ(写真)です。ムシヒキアブの仲間は肉食性で、他の昆虫類を捕まえて体液を吸います。近づいてくると身を引きたくなる、ちょっと怖く感じる虫。でも、止まるときに前脚を片方をあげて「ハーイ!」状態になることも多く、ユーモラスなところもあります。
- センター横のグリーンカーテンでつるを伸ばしていたウマノスズクサが、ラッパ型の花を咲かせ始めました♪ その葉を食べていた2匹のジャコウアゲハの幼虫は、蛹になる直前の「前蛹」に。1匹は屋根のすぐ下の軒に、もう1匹はカーテンを支えるネットの途中に体を固定していました。2週間ほどで羽化します。
【2024年6月4日(火)】
- 先日の公園日記に、エノキに集まるカワラヒワが何を食べているのか気になるという話題を出しましたが…。今日、その謎が一部解けました! 標柱9〜10番間で見つけた2羽がくちばしにくわえていたのは、何とエノキトガリタマバエの虫こぶ!! 中にいる小さな幼虫が目当てのようです。しきりにくちばしを動かしてもごもご。種子を食べるイメージが強い鳥だけに、こんなものも食べるのかと驚きでした(写真)。
- 雨上がりらしい出会いの連続♪ 澄んだ青空を映した一夜堤の水面を、オオアメンボがすい〜っと泳いでいました。標柱10番の園路脇の落ち葉からは、ハナオチバタケがにょきり。その横のケヤキから生えたコフキサルノコシカケには、キセルガイの仲間が数十匹も集まっていました!
【2024年6月2日(日)】
- 視覚障害者の方々の活動を支援されている「桶川ドリームクラブ」のみなさんが来園。野外では、クスノキやクサギ、カキドオシなど植物による匂いの違いを比べたり、エノキの葉にできた虫こぶやムクノキの葉を触ったりして感触を確かめました(写真)。「爽やかな香り!」「この葉はザラザラ」など、感想を共有しながら自然観察。ヨシ笛体験では、葉の選び方や吹き方により「ブー、ピー、ボー」と音が変化し、童心に帰って楽しみました。
- 午後になると一時雷が鳴り響き、夕立を思わせる強い雨が降りました。弱まった頃、園内の様子を見に出かけると、雨音に負けじとヨシ原でオオヨシキリが声を張り上げていました。標柱13番付近の池では、水面に波紋広がる中、アメンボの幼虫と成虫がたくさん。草陰ではカノコガやシュレーゲルアオガエルの姿も見られました。
【2024年6月1日(土)】
- 自然に親しむイベントデー「クワとカイコの日」の初日でした。「クワの実で染めもの」は実を集めるところからスタートし、火を使わないお手軽な草木染めを体験。最後に布を広げると、きれいな紫色に染まった作品に歓声が上がりました(写真)。飼育展示中のおかいこさんもすっかり大きくなり、この週末が終齢幼虫をじっくり観察できるラストチャンス! まゆを作るための部屋となる「まぶし」も設置し、準備は万端です。
- 夏らしい日差しに、緑陰が濃く映し出されていました。標柱16番の木陰で涼んでいると、クワの実を食べにキジバトやハシブトガラスがよく集まっていました。すぐ近くのエノキにはカワラヒワの小さな群れも。こちらはまだ青いエノキの実を食べるのかな? と思い見ていると、どうやら葉や枝につく小さな虫をついばんで食べているようでした。
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