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北本自然観察公園 自然観察記録 2006年3月 |
2006年3月26日更新
埼玉県自然学習センター
【2006年3月26日(日)】
○カモの数がだいぶ減ってきました。今朝はマガモが6羽、コガモも21羽で、これから数の増減を繰り返しながら、マガモは5月中旬にはみんな北に帰ってしまうと思います。
○4月から、自然学習センターは北本自然観察公園と共に指定管理制度が導入されます。県の直接管理ではなくなるため、自然学習センターのホームページアドレスもhttp://www.saitama-shizen.info/に変更になります。この「自然観察記録」もこの形では今回が最後になります。長い間おつきあいいただき、ありがとうございました。4月以降も新しい形で再開いたします。また、北本自然観察公園もこれまでどおり里山の自然を生かして、子供たちをはじめとした自然学習の場として機能していくはずです。今後ともよろしくお願いいたします。
【2006年3月25日(土)】
○ヒガンバナの葉っぱが、そろそろ元気がなくなってきました。9月に花が咲いて、花が終わった後に葉っぱが出てきます。そして冬、まわりの植物が葉を落としてしている間に太陽を独り占めして栄養を蓄え、春に他の植物が葉を付けて地面が暗くなってくるとヒガンバナの葉っぱは枯れてしまいます。そして、冬の間に蓄えた栄養分で9月に花を咲かせます。
【2006年3月24日(金)】
○エドヒガンへ向かう道は、木道沿いの流れの中も注目です。ニホンアカガエルの卵やオタマジャクシだけでなく、ホトケドジョウも見ることができます。クレソンを抜いてすっきりした流れの中、ところどころに小さなよどみを作ったのですが、そこでホトケドジョウが数匹まとまって泳いでいるのが見つかります。そろそろ繁殖期になると思います。
【2006年3月23日(木)】
○日当たりのいい暖かな斜面でウグイスカグラの花が咲きはじめました。落葉低木で、春先に小さな淡い紫色の花を付けます。スイカズラ科ですが、ウグイスカズラは間違いでウグイスカグラです。名前の由来は定説はないようです。
【2006年3月21日(火)】
○あずまやのそばでハクビシンが観察されました。何人かの来園者の方のお話を総合して、まず間違いないようです。この公園では初記録です。北本の市街地では見つかっていて、また、公園に隣接する道路でも子どものハクビシンが轢かれていたことがあるので、公園で観察されるのも時間の問題だとは思っていましたが、とうとう来たな、という感じです。ハクビシンは、一時在来のほ乳類ではないかという話もありましたが、今では外来種だという結論になったようです。埼玉県では、ここ30年くらい分布域を急速に広めています。
【2006年3月19日(日)】
○今日も1日強風が吹き荒れました。そんななか、エドヒガンがほんの少しだけですが咲きはじめました。ソメイヨシノよりも開花時期の早いサクラで、去年は非常に遅く3月27日、おととしは3月16日ですから、今年はほぼ平年通りといったところでしょうか。エドヒガンは、咲き始めの方が赤みが濃く、だんだんと白っぽくなっていきます。サクラだけでなく、まわりの湿地にも季節を変えていろいろな花が咲きます。木道からは降りないようにお願いします。
【2006年3月18日(土)】
○今年度最後の里山ボランティアがありました。ススキの枯れ葉を刈り取ったり、クワの萌芽を切ったり、コナラを植えたり、八つ橋の池の水が落ちるところに土嚢を積んだり、シイタケの種ごまを植えたり、今日はいろいろなことをしました。そして、うれしかったのは、センターのすぐ南側のヒノキ林の下を、昨年、今年と2年連続で草刈りなどをして明るくしたら、タチツボスミレやマルバスミレがたくさん咲いたことです。これだけ即効性のある作業もなかなかないと思います。
【2006年3月17日(金)】
○今日は1日強風が吹き荒れました。ただ、公園は、荒川へ流れ込む谷間にあたるので、比較的風はおだやかです。それでも台地の部分の雑木林がうなり声を上げています。公園の敷地ではありませんが、林の中の大きな枯れ木が倒れるすさまじい音を聞いたという人もいました。
【2006年3月16日(木)】
○北風のあたらない場所などで、タチツボスミレが咲きはじめました。これから2.3ヶ月の間に、マルバスミレやノジスミレ、スミレ、コスミレ、ニョイスミレ、アオイスミレが次々と咲きます。スミレ図鑑もありますのでぜひご利用ください。
【2006年3月15日(水)】
○今朝は冷え込んで池にはうっすらと氷が張りました。そして夜には満月が大きく見えました。今月は、月齢と日付が一致しています。今年は、1月2月も月齢と日付がだいたい近かったのですが、今月はほぼぴったりなので便利です。
【2006年3月14日(火)】
○湿地にヤナギのてっぺんにオナガがいました。オナガは、屋敷林と畑が混在するような場所や緑の多い住宅地などが好きです。そのため、公園から一歩外に出ればしょっちゅう見かける鳥なのですが、公園の中心部ではあまり観察できません。黒い帽子に青や白のシックな装いなのですが、カラスの仲間だけあって、声は「ぎゃーぎゃー」とあまり上品ではありません。
【2006年3月12日(日)】
○センターのすぐ北側の草地の中で、イヌコリヤナギの花が咲いています。見た目には、目立たない花なのですが、ミツバチたちには大人気です。二ホンミツバチもセイヨウミツバチも集まっています。今日の「いきもの講座」は、このミツバチがテーマです。「定例自然かんさつ会」では、このイヌコリヤナギに集まるミツバチを観察してから、桜堤まで二ホンミツバチの巣を見に行きました。
【2006年3月11日(土)】
○今日の「野あそび教室」は、五感を使って春の生き物をさがしました。特にメダカをじっくり観察。水温が上がってきて、活発に動くようになってきました。エドヒガンへの木道沿いやあずまやの先の湿地の中の水路でよく見かけます。
【2006年3月10日(金)】
○このところ、ウグイスのさえずりを良く聞くようになりました。この声のために、春のイメージの強い鳥ですが、公園には1年中います。ただ、ふだんは笹鳴きといって「チッ、チッ」という声しかしませんし、色合いも全身うす茶色でとても地味なので、一年中いるというと驚く人も多いようです。
【2006年3月9日(木)】
○ニホンアカガエルのオタマジャクシが目立つようになってきました。卵から生まれたばかりのオタマは、ちょっと寸詰まりでじっとしているのですが、少したつと活発に動き始めます。卵よりオタマが目立つようになって、また少し季節が進みました。
【2006年3月8日(水)】
○玄関横に大きなミツバチの巣を展示しました。深谷市で「みかえりの松」として親しまれていた樹齢約300年のマツが枯れてしまい、危険なため伐採したところ樹洞にニホンミツバチの巣がありました。それを譲り受け、展示しています。樹洞の中の二ホンミツバチの巣の構造がよくわかります。
【2006年3月7日(火)】
○セイヨウタンポポが咲きはじめました。セイヨウタンポポはカントウタンポポとちがって、年中咲いているような印象がありますが、さすがに真冬は咲きません。12月の中旬に子供公園近くの草原で咲いているのを見たのが最後だったような気がします。もうしばらくすると、カントウタンポポや数は少ないですがシロバナタンポポも咲くと思います。
【2006年3月5日(日)】
○来週から再来週にかけて、公園内で、工事が行われます。エドヒガン方面の谷の木道の一部(階段部分)を取り替える作業、八つ橋の床板を一部取り替える作業、これらはいずれも設置後10年以上たっていて、木が腐り始めていて危ないところがでてきているためです。また、あずまやのそばの井戸からトンボ池に井戸水を送って鳥などの水飲み場や水質の確保をしているのですが、その水を送る送水管が詰まってきています。そのため、送水管の布設替えをします。これらの作業に伴い、歩道の一部が通行止めになりますので、迂回等御協力ください。
【2006年3月4日(土)】
○今日の「里山ボランティア」は盛りだくさんです。午前中は、エドヒガン前に仮設のデッキの設置とクレソン抜き。仮設のデッキは、エドヒガンが咲いたとき、木道から降りる人がでないようにするためのもので、毎年設置しています。クレソン抜きは、外来種のクレソンがどんどん増えているためそれをおさえることも目的ですが、それを採取しようとする人が湿地を踏み荒らすのを防ぐためでもあります。午後は、水路の堰を直したり、ウマノスズクサやスミレの仲間の生育地のササなどを刈ったり、侵入防止の柵を作ったりしました。
【2006年3月3日(金)】
○やっと春の花が開きはじめました。いまのところ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ、コハコベなどが咲きはじめています。タンポポやスミレの仲間もそろそろのはずです。公園の中が、一気に賑やかになってきます。
【2006年3月2日(木)】
○ビオトープ見本園にツクシが出てきました。シダ植物のスギナの胞子を出す器官がツクシです。ツクシを顕微鏡で見ると、頭の部分からでてくる胞子が変わっていて、見ていて飽きません。ちょっと息を吹きかけて湿度を与えてやると、アルファルファーがもぞもぞ動いているように見えます。ツクシを見ると「おいしそう」と思う人も多いかもしれませんが、こんな楽しみ方もあります。
【2006年3月1日(水)】
○外は冷たい雨が降っていますが、このところ館内ではテントウムシがうろうろしています。建物の隙間にでも越冬していたナミテントウがでてきたのではないかと思います。ちっちゃな子供たちが見つけて、「テントウムシがいたよ。」と教えてくれるのですが、手の中にぎゅっと握りしめられていたりします。
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