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北本自然観察公園 自然観察記録 2005年2月

2005年4月11日更新
                                           埼玉県自然学習センター


【2005年2月26日(土)】
○春に小さな壺(ベル)を逆さにしたようでスズランに似た白い小さな花を沢山咲かせ、そして秋には見事な紅葉を見せていたドウダンツツジですが、今はすっかり葉を落とし寂しそうな風情です。しかし、よく見ると枝の先に冬芽がびっしりと芽吹いています。まるで細いロウソクの先に赤い炎が灯ったように見えます。そういえば、ドウダンツツジの命名は灯台躑躅からです。枝分かれする形が灯台に似ているとことからだそうです。灯台とは昔宮中などで使われた灯明台または結び灯台のことです。冬芽を見て、炎と灯台というイメージを重ね合わせました。

【2005年2月24日(木)】
○先日はシロハラを見ましたが、今日は葦原でアカハラを見ました。全長23.5cm位のツグミ科の鳥です。アカハラといっても腹の中央は白色で、シロハラの胸と脇腹を赤茶色かオレンジ色で塗ったような鳥です。シロハラよりは明るい林を好むようですが、ツグミのように開けた環境に出ることはあまりありません。地上で落ち葉をはねのけ、小動物を捕えて食べます。木の実や柿の実も食べます。「キョロンキョロン、チッリリリ」と鳴きます。

【2005年2月22日(火)】
○2月上旬頃から、トンボ池付近でヤナギが芽吹いています。当公園にも数種のヤナギがあり、芽だけを見ても種類の特定はなかなか困難です。ただ、ヤナギというとシダレヤナギを連想する人が多いと思いますが、これは、中国原産の外来種です。別名は「糸柳」ともいい、昔、中国ではこの木から矢を作りました。そのため、「矢の木」(やのき)が転じて「ヤナギ」になったともいわれています。ヤナギというと、石川啄木の短歌「やはらかに 柳あをめる 北上の 岸辺目に見ゆ 泣けがごとくに」が思い浮かびます。ヤナギは漢字では「柳」と書くことが多いようですが、「楊」と書くこともあります。

【2005年2月19日(土)】
○今日、高尾の森でホオジロを見ました。体長17cmでスズメ位の大きさの留鳥です。全体が茶褐色で、オスは名前の由来のように頬と喉が白く、胸が茶色です。メスはオスに比べ色が鈍く、顔は灰色で白い模様があります。集落、農耕地、牧草地などの藪や樹林などに棲息し、主に地上で草の実や昆虫などを食べます。小さな群で行動することが多いようです。春になると木の梢、テレビアンテナ、電線など高い所に留まり、胸を反らせた姿勢で天に向かって囀ります。「チョッビー チリチョ チーツク」と鳴きますが、「一筆啓上つかまつりそろ・・・」と聞きなしされます。なお、ホオジロは俳句では、春の季語になっています。

【2005年2月17日(木)】
○ビオトープ見本園で、ニホンアカガエルの卵塊を見つけました。卵塊一つはソフトボール位の大きさです。なお、木道周辺の水辺でも沢山確認されていますので見ることができます。ニホンアカガエルは本州に棲むカエルの中では一番早く、1月から3月にかけて産卵を行います。そのため、結氷により死滅してしまうものもあります。北本自然観察公園では2月中旬から産卵が始まります。平地から丘陵地の明るい森林、池沼、水田周辺の草むら、湿地などに棲み、ごく普通に見ることのできるカエルです。しかし、近年圃場整備や耕作放棄により湿地等が減少して、著しく減少傾向にあるそうです。オスは平均48mm、メスは平均54mmの大きさで、背面が赤茶色、喉が白色です。赤茶色が目立つところから、アカガエルと呼ばれるようです。キョッ、キョッ、キョッ、キョッと鳴きます。昔は、寝小便に効くといわれ食用にされました。

【2005年2月15日(火)】
○今日あづまや付近で、シロハラを見ました。全長24cm位のツグミ科の鳥で、冬鳥として低山や林、公園などに渡って来ます。オスは全体が灰茶褐色で、翼、背、腰は褐色味が強く、メスは頭部の灰色味が薄く、喉は白っぽく褐色の縦斑があります。また、額線が白く目立ちます。そして、尾羽外側の先端が白いのが特徴で、これがアカハラなどと見分けるポイントとなっています。地味な羽色で、藪や暗い場所にいることが多いため、目にする機会はあまり多くありません。地上を歩きながら落ち葉をはねのけて、ミミズや昆虫をたべます。柿の実や木の実も食べます。「キョッキョキョキョ、ツィー」と鳴きます。

【2005年2月12日(土)】
○公園内の草地などで、ヒメオドリコソウが赤紫色で唇形の花を咲かせています。シソ科の越年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物です。明治26年に東京で確認され、その後全国に広がっています。田畑、原野、草原や市街地など、どこででも普通に見ることのできる雑草ですが、よく見ると可愛い花です。同じシソ科のオドリコソウ(花の形が笠を被って踊る姿に似ている)を一回り小さくしたようなところが命名の由来だそうです。ホトケノザの花にも似ています。

【2005年2月10日(木)】
○今日高尾の森でカケスを見ました。日本全土に分布し、山地の林など棲息する33cm位の中型の鳥です。普通の留鳥で結構身近にいる鳥ですが、なぜか見かけることは少ないようです。林などの木立の中からあまり出て来ず、林の中で群で飛び回っていることが多いからかも知れません。カラスの仲間ですが、薄茶の体に翼の綺麗な青い色が目立ちます。頭の縦縞模様が特徴で、少々キツイ面構えをしています。雑食性で、主にドングリの実などを食べますが、昆虫などの小動物も食べます。秋にドングリを運んで、地面に蓄える習性があります。「ジェー、ジェー」とあまり綺麗とは言えない声で鳴きます。また、ワシやタカ、トビなどの猛禽類や猫などの鳴き真似をします。

【2005年2月8日(火)】
○公園内の林の陰で、アオキの実が緑から赤へと色付き始めています。ミズキ科の常緑低木で、高さは1〜1.5m、1年中葉も枝も青々しているところが命名の由来です。5〜7月に花を付けますが、海老茶色ですごく小さな花です。年末から長さ約2cmのナツメ形の実を付けます。実の中には7つの種子があります。4月頃までは実を見ることができますが、ヒヨドリなどの鳥に食べられることが多いようです。雌雄異株で実を付けているのは、雌株です。冬でも緑色の葉と赤い実を付けるため、ヨーロッパでは早春を告げる観葉植物として重用されているそうです。

【2005年2月5日(土)】
○今日葦原で、ヤマガラを見ました。全長14cmで、スズメ位の大きさです。背と腹が赤茶色をした特徴的な小鳥で、他のカラ類と見間違うことはありません。日本、朝鮮半島、台湾のみに分布し、我が国では北海道は少ないですがほぼ全国に棲息しています。留鳥で平地から山地の常緑広葉樹林に棲み、枝を移動しながらガの幼虫などを捕らえます。秋にはドングリなどの木の実を枝の割れ目や朽ち木に蓄える習性があります。水浴びを好み、年間を通してつがいで生活をします。そして、「ツーツービー」とシジュウカラよりはちょっと高くにごった声で鳴きます。木の実を足で押さえて、クチバシで割って食べる習性を利用して、昔は祭りの縁日で、おみくじ引きやつるべ上げの芸を見せていました。

【2005年2月3日(木)】
○今日は節分で、暦の上では明日から春です。ところで、12月中旬に湧き水付近で確認されたコバルト色の花、オオイヌノフグリが公園内の草地で目立ってきています。1年中で最も寒さが厳しい2月ですが、可憐なオオイヌノフグリの群落を見ると確実に春の訪れの近いことが感じられます。オオイヌノフグリはヨーロッパ原産の帰化植物で、1890年に東京で確認され、その後全国に広がり、我が国在来のイヌノフグリを凌ぐ勢いで広まっています。日本全土の路傍や畑の畦などで、普通に見ることができます。高さは足首ほどの小さな雑草です。花弁は4本で、雄しべは2本です。

【2005年2月1日(火)】
○今日葦原で、クイナを見ました。半夜行性で警戒心が強く、なかなか姿を見せないクイナですが、最近目撃情報が数件寄せられています。北海道から本州中部に分布していますが、冬は本州以南に移動します。29cm位の大きさで、背面は褐色で黒い縦斑があり、腹部は白と黒の横帯が連続しています。顔は灰色でクチバシは赤色、脚は赤褐色で、雌雄同色です。湿原、葦原、水田などに棲息し、昆虫、魚、木の実などを食べます。鳴き声は「クーイ、クーイ」などと聞こえます。なお、当公園では昨年の5月に非常に珍しいヒクイナが確認されておりますが、これについては観察記録で報告済です。

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