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北本自然観察公園 自然観察記録 2001年8月

2001年9月13日更新
                                           埼玉県自然学習センター




【2001年8月31日(金)】
○木道沿いにタコノアシの花が咲いています。さいたまレッドデータブック植物編や環境庁のレッドデータブックで絶滅危惧U類になっている植物です。名前の由来は「蛸の足」。あまり目立たない花ですが、茎の先端に放射状にたくさんの花が付き、それを蛸の足に見立てています。言葉で説明してもわかりにくいので、ぜひ見に来てください。

【2001年8月30日(木)】
○八つ橋が架かっている池でアメンボを観察することが出来ます。名前の由来はアメンボが飴のような匂いを出すことに由来し、飴棒の意だと云われています。また、アメンボは水の表面張力を利用して浮いています。このため池に洗剤などが流れ込んで表面張力が小さくなると、水中に沈んでしまい、アメンボとて溺れ死んでしまいます。

【2001年8月29日(水)】
○今日は2回目の「セミのぬけがら調査」の日です。先週に台風が接近した関係で、セミのぬけがらが落ちて流されてしまったせいでしょうか、数は前回の半分以下でアブラゼミが123個、ツクツクボウシが54個、ニイニイゼミが23個、ヒグラシが20個の合計220個でミンミンゼミは0という結果でした。この調査の結果からも秋が近づいていることが伺えます。また、セミの鳴き声は一時ほどではありませんが、まだ、成虫での短い命を惜しむかのように、恋の歌を大合唱しています。「やがて死ぬけしきは見えず蝉の声 芭蕉」

【2001年8月28日(火)】
○園路のいたるところの日当たりの良い藪には、やさしいフリルの白い花冠と中央に紅色の調和が美しい多年草つる草のヘクソカズラが筒状の花を付けています。茎や葉を揉むと強烈な悪臭がするので、屁糞にたとえられての名と云われています。万葉集にもその名をとどめていますが、熟した果実の絞り汁は、しもやけやあかぎれに効果がある薬草として重宝された時代もありました。

【2001年8月26日(日)】
○八つ橋から北里の森へ行く木の階段を上がろうとしたら、一匹のニホンアカガエルが血相を変えて(?)飛び下りてきて足下にうずくまりました。おかしいなと思って階段の上の園路を見ると、50pぐらいの小さなシマヘビがいました。このニホンアカガエルは、やっとの思いでシマヘビから逃げてきたところだったのです。

【2001年8月25日(土)】
○先日の台風の後に出来た水たまりが乾きはじめて、園路に泥のたまったところができました。いろんな「足跡」がついています。靴、自転車、そしてイヌ、タヌキ、ネコ、もしかするとキツネの足跡も見つかるかもしれません。梅の花模様みたいのはタヌキかネコです。じっくりと観察してみてください。

【2001年8月24日(金)】
○センターの上空をサシバが飛びました。最初に確認したときは、足にヘビのような物(?)を持っていたのですが、目を離した隙にヘビのような物はなくなっていました。その後は、センター付近の上昇気流を捕まえて、旋回上昇しながら荒川方面に消えました。

【2001年8月23日(木)】
○センター南側の崖下を通る園路沿いに植えてあるベニカナメの茂った場所に、コガタスズメバチがハンドボールぐらいの大きさの巣を作っていました。巣の出入り口には数匹のハチが見張っていました。近くで巣を長く観察していると一匹のハチが偵察にきます。危険ですので園路の一部に柵を設けました。

【2001年8月22日(水)】
○台風11号が接近した関係で断続的に強い雨が降り、園路の一部が冠水するなどして水不足は一気に解決。
○この強い雨に濡れるのをいとわず、北里の森ではヒグラシが一斉に鳴いています。清少納言は枕草子でヒグラシを「好ましい虫」として好感を持って迎えています。おそらくヒグラシの鳴き声に好感を持ったものと思われます。

【2001年8月21日(火)】
○センター玄関前のクスノキについているアオスジアゲハの幼虫を見に外へ出たところ、上空からキキキキと言う鳴き声が聞こえました。ハトかと思うほど小さなタカ、ツミが二羽、もつれ合いながら上空を旋回していました。写真を撮ろうとカメラを持って外に出てみましたが、もう見つけられませんでした。

【2001年8月19日(日)】
○この朝気温が下がったせいか、いつもは一斉に鳴いているセミの声が聞こえません。しかし9時を過ぎる頃にはいつもの自然の賑わいに戻り、ヒグラシ、アブラゼミ、ミンミンゼミやツクツクボウシが鳴き始めました。ニイニイゼミの季節は終わったようです。

【2001年8月18日(土)】
○自然公園でカナムグラと同じように猛威を振るう草花に、秋の七草の一つに数えられる多年草つる草のクズがあります。花は取り立てて云うほどのことはありませんが、カナムグラと違って有用な植物として古くから役立てられたり、詩歌にも多く詠まれています。風邪薬の葛根湯、お菓子のくずきりやくず餅、茎の繊維部分を用いて織った葛布など。古典では万葉集を始めとして浄瑠璃の「葛の葉伝説」などが知られています。また、クズから簡単に澱粉を取る方法があれば良いのですが。

【2001年8月17日(金)】
○自然公園や園路のいたるところに、一年草つる草の雌雄異株のカナムグラが猛威を振るっています。茎や葉柄にトゲがあり、カナムグラが繁茂すると他の植物は衰退してしまいます。原野の荒れ地に好んで生えることから、枕草子ではカナムグラが生えることを、「すたれたる家の象徴」としているほどです。なお、カナムグラの「カナ」は鉄の意味で茎が強いから、「ムグラ」は茂る意味だそうです。

【2001年8月16日(木)】
○去年刈り取りをした八つ橋の池の南岸際に、今年始めて水草のアサザが深い眠りから目覚めて芽を出しました。コウホネと同じように種が泥の中に何年も眠り続けていたと想像されます。水面より高く花柄を出し、早朝に黄色の花を付けますが今年はお預け、来年に期待しましょう。

【2001年8月15日(水)】
○子供公園へ渡る橋のたもとに、雑草に覆われながらも朱色に輝くホオズキの実がたわわに実っています。ホオズキは古くは古事記や日本書紀をはじめとして色々な古典に記載されるとともに、浅草寺の四万六千日の縁日に立つ「ホオズキ市」などで知られています。また、夏の盆行事等の供花に用いられたことから、家の庭に植えると不幸が起こるという民話が各地に伝えられています。

【2001年8月14日(火)】
○あずま屋から一夜堤へ行く園路の最初に横切る水路の際に、長い穂に紅色の小さな花をまばらに付けるミズヒキが咲いています。その先の蒲桜へ行く園路沿いには、黄色い花のキンミズヒキが咲いています。ミズヒキはタデ科、キンミズヒキはバラ科で別種の花ですが、慶事の進物に巻く水引に似ていることから名が付き、親しまれている花です。

【2001年8月12日(日)】
○ふれあい橋から八つ橋へ行く崖沿いの野草の中のウマノスズクサに、ジャコウアゲハの終令幼虫が4匹いました。しかし、今日見に行ったら居なくなっていました。蛹になったのでしょうか。ウマノスズクサは、平安時代の「延喜式」に記載され、古くから人々に知られている腹痛に効果がある薬草です。

【2001年8月11日(土)】
○この時期、朝と夕方にはヒグラシが盛んに鳴いています。おそらくヒグラシの何らかの器官が、太陽からの照度の変化を感受して、朝夕に鳴くものだと考えられています。

【2001年8月10日(金)】
○センター2階から高尾の池の岸の草むらに、ゴイサギというサギの仲間が6羽ほどいました。青と白の模様は大人、茶色で白い点が散らばっているのが若鳥です。

【2001年8月9日(木)】
○ふれあい橋のたもとのクサギが花盛りです。花は美しく遠くからでも良い香りが漂ってきます。花盛りのクサギにはアゲハチョウを始め、いろいろな虫が集まってきます。どれくらいの種類の虫たちが集まってくるのでしょうか。

【2001年8月8日(水)】
○センター前のロータリーを飛んでいたオニヤンマが、館内に入ってきました。どうやらセンターの壁に沿って飛んでいる内に、迷い込んでしまったようです。オニヤンマにとってはセンターの建物も縄張りの一部のようです。

【2001年8月7日(火)】
○この公園に生えているアシの葉の裏に、クモの仲間のフンダマシを見つけることが出来ます。多いのはオオトリノフンダマシで、トリノフンダマシも見られます。よく探せばシロオビトリノフンダマシやクロトリノフンダマシも見つけることができます。この公園では日本に住むフンダマシの半数を見ることができます。

【2001年8月5日(日)】
○朝は小雨が降りあやしい天気でしたが、「夏休み昆虫教室」が始まる頃には、日が射してきました。草原でノシメトンボやナツアカネ、ショウリョウバッタを、雑木林ではヒグラシなどのセミ類を観察し、八つ橋でコシアキトンボなどを観察しました。野外で活動するには最適な気温でした。

【2001年8月4日(土)】
○高尾ふるさとの森のあちらこちらでは、淡紫色で花冠の内側は濃い紫の線が目立つ、コバギボウシの花が咲いています。コバギボウシは北本自然観察公園で観察できる花の中では美しい花の一つです。また、ギボウシの仲間は種類も多く見分けるのはむずかしいといわれています。

【2001年8月3日(金)】
○今日は二回目の「夜の虫の観察会」。前回と同様にホタルの発生は例年に比べて極端に少なく、来年のホタルの発生が心配されます。しかし、カラスウリの繊細な白い花のネットは、夜目にもくっきりと観察でき、その美しさに感激していた人もいました。

【2001年8月2日(木)】
○園内のいたる所にヤブガラシが花を咲かせています。花の蜜を吸いにキアゲハやクロアゲハなどが集まっています。
○また、ヤブジラミの花はそろそろ終わりですが、ヤブミョウガの白い花はセンターから高尾ふるさとの森方面の園路わきに今を盛りに咲いています。

【2001年8月1日(水)】
○「夏休み昆虫教室」に大勢の方が見えました。室内での講義の後、外へ出たのですが、さすがに子供たちも暑いとみえて、日陰のトンボを追いかけていました。雑木林ではニイニイゼミやヒグラシを捕まえて観察。八つ橋でギンヤンマやオニヤンマといった大型のトンボを採集しました。暑い中ご苦労までした。

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